Q&A [Kindle]

著者 :
  • 幻冬舎
3.21
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本棚登録 : 328
感想 : 25
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感想・レビュー・書評

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  • 大型の商業施設で起こった悲惨な事故を舞台に、その場所でその時間に何が起こっていたのかをまさにQ&A形式で会話を通じて描写していくという非常に実験的かつ革新的な意欲作に思えた。

    結局何が原因で、いるとすれば犯人は誰だったのかは結局明かされぬままストーリーは唐突である意味で衝撃的なラストを迎えるわけだけれど、集団心理とかパニックになったときの人間の行動原理なんかがリアルに感じられて怖い一冊だった。

    恩田陸さんはほんとすごいなぁ。

  • どこかできっと面白くなるはずだと げんなりしながら読み進めたけど ダメだった。試したいだろうことも 行きたい方向もわからなくはないけど 読んでる時はなんのこっちゃ?って感じで ヘトヘトになる。
    なにしろ面白くない。あと何故か読んででムカムカ気持ち悪くなったのは なんでだろ。体調悪かったのかなぁ
    ナゾ 笑。

  • 全て会話形式でストーリーが進んでいきます。
    景色や人物の描写が何もないのに、読み進むとぼんやりしたイメージが出来上がっていく。妙な薄気味悪さがありました。
    後半に入ってからの展開は、引き込まれるように一気に読みました。面白かったです。

  • 「誰もが皆、素敵な人を待っているの。本当の私を見つけ出してくれる、本当の素晴らしい私を引き出してくれる、本当の私を理解してくれる素敵な誰かを」。そんな素敵な人、いないのにね。というよりも、そもそも「本当は素敵な私」がいないのに。今ここにある自分が全て。

  • 都下郊外の大型商業施設でおきた重大事件!

    事件に関しての調査を謎の人物達が質問し被害者やその親族が解答していくQ&Aストーリー。
    結末は
    摩訶不思議だったり組織ぐるみだったりとスケールがでかくなる

  • イメージする力が培われる作品

  • 10年以上前に読んで面白かった記憶があり、忘れたからもう一回読もうと、読み進めるうちに全く覚えてないことに愕然となりながら、ラストまで、全く覚えていなかった・・・
    面白かった。
    でもちょっと酷いなぁというところが、1回目に読んだ時よりも気になった。ような気がする。

  •  作風が非常に斬新でした。なんとQ&Aだけで物語が進行していきます。
     一見刑事の取り調べ風にQ&Aは進行し、関係者の証言から事件の概要がおぼろげに分かってきます。そして次第にQ&Aはインタビューの聞き手と話し手、友達同士の会話、タクシーの運ちゃんとお客等バリエーションが変化していきます。

     展開は語り手が中心なので、独白のような書きぶり。聞き手とのやり取りが明快に表されないためややもどかしさがありながらも、前のパートで語られていた人物が後段になって語り手となっていると思わせる箇所が幾つかあり、こうして少しづつ全体像を読者自身の頭の中で作らせるといった作品となっています。

     で、事の真相はというと、明確には語られません。くぅー、なんなの!?
     さらには解説を書いた建築学者の森川嘉一郎氏。彼の文章が小難しくて、読後のもやもや感に追い打ちをかけます笑

    ・・・

     きっと純粋にエンタメを追い求める人には不満足だと思います。消化不良というか欲求不満に陥るのではないかと。
     私は恩田氏の変幻自在の作風の変化にこれまで驚かされてきましたので、今回もどちらかと言うと「すげえな。今度はこう来たか」と驚嘆の念を改めて覚えたという次第です。
     一般受けする作品というより、作者のファンや珍しいもの好きの方にはおすすめできる本だと思います。

  • とある大型デパートでの事件。集団パニックが起こり死傷者多数。被害者に聞いても火事が起きた、毒ガスが発生した…と言うことはバラバラ。結局調査をしてみても原因が見つからず。という不気味な事件。応対形式で話は進んでいくのだが、見えてくる景色が全然違う。結局どうなるんだろと思ったら意外なところに話を持って行って終了という感じで少しぽかーんとしてしまった。一つの事件を軸にした別の物語って捉えたらうまく納得できるかなーって思ったよ。

  • ひたすら不気味で怖かった。
    原因がはっきりわからない事故なので余計に。
    インタビュー形式の会話分だけでここまで読ませるのはさすが恩田陸さんだなと思う。
    最後の少女の話は急に少しファンタジーが入ってきて不思議な感じがした。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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