リーダーシップの旅~見えないものを見る~ (光文社新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • リーダーシップの本は色々あるが、旅にたとえつつ例示もありわかりやすい。
    引用したくなる言葉も多い

  • もう10年以上前に読んで、当時「すごいリーダー幻想」にとらわれていた私の目の鱗をポロポロ落としてくれた本。誰かに貸したまま戻ってこず、久しぶりにKindleで再読。

    リーダーは、リーダーになろうと思ってなったわけではなく、たった1人で「見えないもの」を見る旅を進む中で「結果として」リーダーに「なる」。今の私は、複雑だけれども「見えるもの」を紐解きながら一生懸命「マネジメント」をしているものの、「見えないもの」を目を凝らして見ようとし「こっちだ!」と歩めているのか、甚だ怪しい気分です。単なる「任命されたリーダー」でなはいのか?肩書がなくても自分の夢とシンクロさせて「この人と一緒に仕事がしたい!」と言ってもらえるのだろうか?

    ・アクティブ・ノンアクションの落とし穴
    一番ドキッ、としたのが、毎日を多忙に過ごしているにもかかわらず、本当に必要で意義があり、真の充足感をもたらしてくれる何かについては、全く達成できていない状態。行動しているように見えて(アクティブ)、実は何の行動もしていない(ノンアクション)という危険な落とし穴にはまっていないか?という問いかけ。大切だけれども、あくまで手段であるはずの信用蓄積が目的化してしまっていないか、という部分。

    最後に・・・再読して、最終的に思ったこと。いろいろなスキルを磨く前に、魅力的な人間でありたい。
    「人の営みに対する理解と尊敬を深める方法はいろいろあるだろうが、その一つに、歴史や芸術、哲学を学ぶことがある。人間が長い時間をかけて築き上げてきた文明、思想・宗教、科学体系などの教養に触れ、人間の英知を学ぶことが何よりも重要だと思う。」というインプットにも励みつつ、それを日々の行動に、理想と現実の間で悩みながら、1つ1つ自分なりに落とし込み、「魅力的な」人間に進化したい。

  • 文字が多いが、リーダーシップを人生になぞらえ書かれており、新たな価値観を得られた気がする。経験への捉え方、考え方、その様な価値観に対し、困った際に、また読み返してみたい。決してHOWTO本ではない。

  • 役職などを持たないリーダーやリーダーシップについてまとめられている

    本全体というよりもフレーズが参考になった

  • リーダーシップは、様々な人生経験を通じて「結果としてリーダーになる」プロセスと考えるのが本書の特徴。それには、ただぼーっと生きたり、人や組織にコントロールされているのではだめ。自分をリードして、人々のリーダー、社会のリーダーへと段階的に変化していく。
    「自分の人生を主体的に生きる」というのは共感できるし、スピノザの言うエチカ的な幸福だとも思う。そうした生き方が人々を惹きつけるのではないか。自分が社会をリードしていく、というのはあまりまだ想像できないが、本書の言うように、自分のキャリアアンカーを意識して、チャレンジを続けていき、少しでも人々の記憶に残るようなことを成し遂げるようになりたいと思う。

  • リーダーは「結果として」なるものだ。

    桃太郎は、自分を育ててくれたお爺さん・お婆さんのもとを離れ、鬼退治をやってみようと一人で決断した。そしてイヌ・サル・キジと出会い、彼らのフォローを得て鬼を退治し、宝物を手に入れて故郷に戻った。

    英雄が旅に出るのではなく、旅に出てから英雄になる。桃太郎は「鬼ヶ島へ鬼退治に」という目標をもっていたが、旅の始まりではまだ英雄ではなかった。主人公はしばしば目標すら明確でないまま、たまたま森の中に迷い込んだり、何者かに導かれたりして歩き出す。そして、様々な苦難と出会い、試練に耐えて偉業を成し遂げ、英雄と呼ばれる。

  • この本を読んで、自分は「リーダーシップ」と「マネジメント力」と取り違えていたと気づいた。
    リーダーの「見えないものを見る」姿に共感してフォロワーがついてくるものなのだな。

  • リーダーシップの旅という喩えがぴったりだと思った。

    結果的にリーダーになるものだとしてもそこに至るまでの沼地の第一歩、それを踏み出せるのがリーダーなのだと思う

    ブレずに完徹することの難しさを思えばとても厳しい道のりだろうと思う

    こうしたリーダーはマネジメントとは違う

    リーダーは一人称で意志を語り、創造と変革を行うのだから。

  • 尊敬する経営者の方の勧めで読んでみたが期待以上に良かった。

    特に、両方が必要だという前提で、リーダーシップとマネージャーの要素を分けて捉えることができて、創業者として、今の局面においてどちらが優先順位が高いのか、を整理できたことが良かった。

    リーダーとして謙虚になれて、やるべきことを明確にできた気がした。

    このフレーズが特に刺さった。

    自分が前へと突き進めるのは、ついてきてくれる人たち、サポートしてくれる人たちのおかげだという気持ちがわく。自分が先頭に立つから人がついてくるのではなく、人が後押ししてくれるから自分が先頭に立てる、やっていける。

    自分が他人を支えているのでなく、他人が自分を支えてくれている。己と他の境界線は溶解し、利己と利他は一体となる。これこそ「自分の夢がみんなの夢になる」ということなのではないだろうか。

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著者プロフィール

野田 智義(ノダ トモヨシ)
アイ・エス・エル(ISL)理事長
1959年京都市生まれ。83年東京大学法学部卒業後、日本興業銀行に勤務。88年渡米後、マサチューセッツ工科大学より経営学修士号を、ハーバード大学より経営学博士号を取得。ロンドン・ビジネススクール助教授、インシアード経営大学院(フランス、シンガポール)助教授などを経て、2001年7月に、全人格リーダーシップ教育機関であるISLを創設。財界人、経営プロフェッショナル、大学教授、社会リーダーなど約300名の協力を得て、次世代のビジネス・社会のリーダーの育成に注力している。インシアード経営大学院では「企業変革と戦略リーダーシップ」と題するMBAコースで、過去3年連続で最優秀教授賞を受賞した経歴を持つ。著書に『リーダーシップの旅』(共著、光文社新書)などがある。

「2015年 『アクション・バイアス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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