深海のパイロット~六五〇〇mの海底に何を見たか~ (光文社新書) [Kindle]

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  •  海洋科学技術センターの深海潜水調査船「しんかい二〇〇〇」と「しんかい六五〇〇」がどのように運用され、どんな業績を残したか、そして深海がどんな世界であるかを紹介している。第一部はサイエンスライターの藤崎慎吾氏、第二部は潜水調査船パイロットの田代省三氏、第三部は研究者として多数の潜航を行ってきた藤岡換太郎氏が執筆している。

     宇宙空間は地表から100km以上の領域とされているのに対し、深海は海面から1kmも潜れば人間を容易に寄せ付けない。それどころか300mも潜れば真っ暗だという。宇宙よりずっと近くて遠い場所だ。そこで起きた出来事の紹介はロマンあふれる。ただ、想像するのが宇宙より難しい。

     残念ながら「しんかい二〇〇〇」は予算の問題で2002年に運用停止となったが、六五〇〇は現在も運用されている。本書が執筆された2003年時点では世界で最も深く潜れる調査船だったが、その後2012年に中国の「蛟竜号」が7020mを達成したとのこと。とはいえ、潜水調査は深さだけでなく、そこで何を見つけられるかが大事なので、今後もがんばってほしい。

  • 深海のパイロット、つまり潜水調査船の乗組員に焦点を当てた一冊。

    これまで知らなかった潜水調査船の世界とその乗組員の実態について知ることができた。

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著者プロフィール

ふじさき・しんご 1962年、東京都生まれ。米メリーランド大学海洋・河口部環境科学専攻修士課程修了。科学雑誌『ニュートン』編集室に約10年間在籍。英科学誌『ニューサイエンティスト』に寄稿していたこともある。1999年に『クリスタルサイレンス』(朝日ソノラマ)で作家デビュー。早川書房「ベストSF1999」国内篇1位となる。現在はフリーランス。ノンフィクション作品には生命の起源に関連した『辺境生物探訪記』(共著・光文社新書)のほか『深海のパイロット』(同前)、『日本列島は沈没するか?』(共著・早川書房)がある。小説には『ハイドゥナン』(早川書房)、『鯨の王』(文藝春秋)など多数。



「2019年 『我々は生命を創れるのか 合成生物学が生みだしつつあるもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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