わかったつもり~読解力がつかない本当の原因~ (光文社新書) [Kindle]
- 光文社 (2005年9月20日発売)
本棚登録 : 1376人
感想 : 110件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・電子書籍 (204ページ)
みんなの感想まとめ
文章を深く理解することの難しさや、自分の「わかったつもり」を見つめ直すことがテーマの本です。具体的な例を通じて、読解力が不足する原因や人間の情報処理の仕組みが解説されており、読者は自らの理解の浅さを認...
感想・レビュー・書評
-
実際に文章題が出て、やってみるので、自分の「わかったつもり」が露呈されて愕然とするのが良い。かと言って現実では誰かが正解を教えてくれるわけでもなく、正解すらないのだから、わかったつもり状態を打開するのは困難だなあ。物語から始めて、文章をゆっくり、意味を捉えるように読めるようになりたい。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文章をなぞって、読んだ気になって、わかったつもりになる、それはなぜ起こるのか、人間の情報処理の仕組みはどうなっているのか、具体的な例と共に書かれている本。
その例と解説がややくどく感じて後半は流してしまったけど、文章を読むときに頭の中で何が起きているのか、に目を向けることができて良かったなぁと思う。 -
「わかったつもり」の状態は私たちにとって乗り越えるべき障害になる
本書は「わかったつもり」の脱出法のヒントが書かれています。
「わかったつもり」の状態を放っておくと解釈のレベルは当然ながら深まらないです。
「スキーマ」
私たちの中にすでに存在するひとまとまりの知識を認知心理学でこう呼ぶそうです。
自分の中のスキーマが沢山あるから少し話を聞くと理解できることがあるんですよね。
大学時代友人と喋っててなんであんなに早口で理解し合えたのかというとお互い共通の知識があったからやとわかります。
①文脈がわからないと「わからない」
②文脈がスキーマを発動し、文脈からの情報と共同してはたらく
③文脈がそれぞれの部分の記述から意味を引き出す
④文脈が異なれば、異なる意味が引き出される
⑤文脈に引き出されたそれぞれの意味の間で関連ができることで文がわかる
この5つでまとめられたことが本書の言いたかったことやと思います。
わかったつもりで流すのはやめようと思いますσ^_^;
-
オーディブルにて。学生時代の国語の授業を思い出す本。
本来は書籍で例文を繰り返し読みながら解説を理解するタイプの本なので、オーディブル向きではないと思った。
文章を深く読み込めない、書いてあることを読んでない、勘違いしてしまう原因が分かりやすく説明されている。
読者の方の大半はこう読んでしまうのではないでしょうか、の例がイマイチ自分と一致しなかったので、モヤモヤしつつも、言ってることはよく理解できた。
読解のアプローチとして、文中で明確に違うと言い切れる解釈は取り下げる、それ以外の誤りだと言い切れないものは全て受け入れる、というのが分かりやすくて良かった。ネタにされがちな国語の試験問題の著者の気持ちを答えよ系が問いたいことが何なのかがスッキリする。
最初の安定したわかったつもりの状態からの脱却は、読解に限らず大事な姿勢だと思う。 -
「わかる」「読める」という状態の奥深さを感じられた。
とりあえず大雑把にまとめてしまう、情報として処理してしまう、そして結果的に「実は全然読めてない!」ということになってしまう。
1人の読み手としても、本書の例示で「全然読めてなかった」ということを実感させられた。
国語の先生として恥ずかしいけれど、これから読書するときには、この本で示されていた「スキーマ」、自分の中にある知識とか情報とかそのものに対するイメージのようなものを、意識して読んでいきたい。
というか、この本でスキーマとはなんなのか、スキーマがあることで何ができるのか、そしてスキーマによってどのように思い込みが生じるのか、別の本で読んだことが、やっと腑に落ちたかも。
本読んでるときに、こんなことまで意識する?と思う人もいるのかもしれないが、一回読んだだけでもめちゃくちゃ解像度の高い人って存在する。
一つの文から読み取れる内容の理解、それに関連する知識、前後を関連づけて自分だけの言葉に置き換える能力…。
ぼーっと文を眺めているだけだと、こうした解像度の高い読みはできない。
これは一朝一夕では身につかない、読解力そのものだと思う。
さらに、読んだことを自分のものにするためには、「解釈」がとても、とても大切だと思う。
本書では読み取りの方法がわかりやすく書いてあるし、国語の中でいう「自由な解釈」がじつは「読み取り」の終着点であり、そして解釈そのものは常に更新されていくべきことまで明言している。
自分が授業をしているときには、「解釈は大切だけど、なんでもありではなくて、文に書いてある事柄から納得できるものでないとダメなんだよ」なんてことを言ってたけれど、この本の「整合性」の話がまさしく私の言いたかったことだ!と、ちょっと感激してしまった。
国語教師としても、読める、読めないが非常にわかりやすくまとめられていて、目から鱗でした。
この本を読む途中から、明らかに読み視点が変わったと思う。スピードは落とさず、自分が「読めてる」と思い込みやすいこと、囚われやすいポイントがより明確になって、誤読や物足りない読みにならないように、読むことができやすくなった気がする。
この本はあんまり読めてない人よりも、もっと一冊の本から学びたい人向けな気がする。
全く読めない人は、本書で言う「関連づけができない」という状態なんだと思う。
つまり、文脈を捉えられていないというか…。
本書のターゲットは、文脈をなんとなく捉えてしまっていて、実はよく読めていない、そんな人たちだと思う。
たくさん本が読みたいと思い、自分の知っている事柄でまとめてしまいがちだったので、小説にしても、批評文にしても、結末までの過程を味わって捉えていきたい。 -
教育学の先生による、文章をより良く理解するための読み方指南、と言ってしまうと退屈に思えてしまうのですが、読み出してみると「あー、こういうコト(たまに)あるなぁ」というわかったつもりな現象が登場して、肯きながら読めました。Prime Reading様々です。
多くの例題があって、自分の読み落とし、誤った理解を徐々に自覚していくと、何と言うか…無知の知という言葉がずっしりと重く響くような感じになります(笑
さすがにこの本を読んで、自分が「わかったつもり」になっていた事例を山と見せられると、知ってますなんて軽々しく言えない。。
この本を読むにつけ、不十分な理解、間違った理解は「普通の読み方」をしている以上、間違いなく起こるものです。
ではどうすべきなのか。毎回紙に書き起こしたり、一文毎に文脈を確かめながら読むのか。そこから先は「より良く理解する」ための本である本著には書かれていないので、現実的な落としどころはまさに十人十色。
個人的には、仕事のメールなんかであれば、良いトコ2回、本著にあるように気をつけて読むくらいで、あとはスピードを優先するんじゃないかと思います。
受験の現国向かいの話であれば、丁寧に理解を進められる非常に良い本です。仕事している人向かいであれば、文章に対して気をつけるための本として、一度読んでも悪くはないのでは、という印象でした。 -
オーディブルにて。
いつもオーディブルで2.5倍速で聴くことが多いため、確かに読み飛ばして概要だけを掴んでわかったつもりになっていることは多いと思う。ただ、それを改めて実感しただけに留まる内容であった。 -
国語の文章題を解くにあたっては本書を読むととても役に立ちそう。
一方で、日常読む文章においては、分かったつもりの状態であったとしても、そこからさらに分かっていく必要性がない場合がほとんどではないかと思った。そのため、本書を読みながら、最後の方で国語の文章題が出てくるまでは、本書が力説するほど分かったつもりからさらに分かった状態になりたいというモチベーションがわかず、なんでこんなどうでもいい文章をもっと深く読み込まないといけないんだろう、とか思ってしまっていた。 -
「読みを深める作業」
これを疎かにしている事に気付かされる。 -
Kindleで再読。文章を読み解く、つまり読解とはどのようなことなのかを事例を挙げて解説している。そして、いかに分かったつもりの読解をしているかを突きつけられる。特に『「いろいろ」というわかったつもり』には改めて自分の浅はかさを思い知らされた。自分が文章を書くときにも「いろいろ」で思考停止をしてごまかすことがあるなと反省をした。なので、読むときも「いろいろ」には注意しなければならない。他にも読解でよりよくわかるために必要なことを解説している。定期的に読み直したい良書である。
-
-
読解力はどんな場面でも重要になってくる。特に本書を読んで学んだことはないが、言われてみれば確かにそうだという気づきはいくつかあった。
-
国語の参考書を読んでいるみたいな感じ。
実際の入試問題も取り上げられていたし。
自分の読み方が甘いのも分かったが、ここまで丁寧に読むと、時間も相当かかりそう。上手く使い分けよう。 -
読んでいて眠くなった。
-
わかったつもり、が、何が書いていあるかを読み取るプロセスで、ひとつのハードルになっている、まぁそういうことってあるよね。わからない、と思えばこそ、え?どういうこと?と読み返し、咀嚼しようとする。教科書を題材としたり、実際に読み取りテストをやった成績等を交えつつ、わかりやすく、読むということについて考えさせてくれたと思う。
-
★まとめ
文章を「わかった」状態は「わからないことがない」で安定しているが、それが危険。あえてその理解から離れて「わかってない」ことに気づくことが深い読みには重要。
わかったつもりを起こす原因はいろいろあるが、
「文脈」は、わかったつもりを起こす一方で新たな理解に繋げる諸刃の剣。文章の雰囲気で、誤った意味を引き出す可能性がある。また、「いろいろ」「無難」・「善きもの 」という文脈もわかったつもりを起こしやすい。
・わかったつもりの破り方
①客観的な情報・知識の獲得…背景知識を得て解像度を高める
②読み手による想定・仮定=「解釈」…こういう文脈はどうかな?これはどうかな?と仮説を試してみること。
整合性が取れているならば、解釈・仮説も認められる。間違いが露わになるまで、その解釈は保持されてOK。解釈を導く過程の論理性は求められない。
感想
★医師として、論文を読むとき、患者を診療している時、日常会話して相手の考えを知り仲良くなりたい時などにも活かしたい。
★ いろいろ という文脈は、医師に多い!ケースバイケース、とか、個々の症例に応じて、というのを、口癖にしないようにしたい。それ以上の追求をやめてしまうから…
★論文や発表に対して、質問が苦手な自分に必要な能力だと思う!
★ケースレポートや論文も、解釈・主張自体に至る過程は論理性は求められない。その解釈が周りの記述と不整合でなければよい。
★論文や本、診療も「いろいろ」でとまらないようにするには、知識や経験を経て、分類や整理が可能と分かれば追求できる。いろんな人と話し合うことで、いろんな文脈を知ることも深い理解に重要なんやろな。
-
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」同時期に並行で読んだのも良かったと思う。「AI…」は飛ばし読みでわかったつもりになってしまっているが、実は読めていない。
こちらの「わかったつもり」は読んでいるのだが、きちんと読みきれていない。
かなり浅い理解だったり、自分で勝手に解釈を加えてしまい、書かれてもいないことを書いてあった気になってしまう‥というあたり、非常に面白かった。
「わからない」と思っていれば、誤読はないが、「わかったつもり」の恐ろしいのは、誤読をしているという認識が読み手に全くないので、そのまま通過してしまうということ。
この本には、なぜそのような「わかったつもり」が生まれてくるのかという説明と、それをしないようにすればどうすればいいのか?というのが、豊富な文章事例をもとに、とてもわかりやすく丁寧に書かれている本。
最後には、国語教育のあり方の話も出ていて、国語が苦手な人が読むと、なぜ自分は国語が苦手なのかよくわかり目からウロコとなることもありそう。 -
内容の半分以上が小説にフォーカスしているのが個人的には残念でした。
小説の読み方は自由じゃないの?っていうのがやっぱり根本にあります。
でもセンター試験の話はとてもわかりやすかったです!
受験生が読んだらいいかも 笑
いずれにせよ、わかったつもりは本当に怖いですね。
それを防ぐ、あるいはより深くわかるためにも何回も読むということが大切なのかなと思いました。
-
自分が何を分かっていないのかを分かるというのが難しい。だから人は容易に誤読する。だからと言ってタイトルだけでコメントするのは許さないが。
結局のところ、この手の問題を解決するには要約を書いてみるのが一番なのだろう。だから俺は読み終えた後にレビューを書いている。
西林克彦の作品
