読書の腕前 (光文社新書) [Kindle]

  • 光文社 (2007年3月20日発売)
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本 ・電子書籍 (286ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 次に読みたい本が沢山掲載されていて
    終始ワクワクが止まらない。

    本作の中で、
    読書は知らない事がある事を知る事
    といった趣旨のことが書かれていたが
    本当にまだまだ知らない作家さんや
    作品を知り、図書館の予約ページを
    開きながら読んだ次第。

    古い本も多くて、地方の図書館では見つからない
    ものもありそうだし、作中で
    絶版になっているからどこかの出版社で
    文庫本化希望というような記載も。
    良い本は、長く読めて、
    日本中どこでも読めるようになると
    いいなあ。

  • ここでいう「腕前」ってなんでしたっけ。

  • 「文学から得られる楽しみはただそれだけ
    で充分であって、それを他のことに使う気も
    起こらないという議論が成立する。
    これは間違いないことであって、
    人間に与えられた色々な楽しみのなかで
    文学のように精神の隅々まで行き亘って
    肉体はただその精神を地上に棲息させる
    為の道具としか思わせないものは
    滅多にない」
    (吉田健一『文学の楽しみ』)

    岡崎は
    「吉田健一のこの文章を読むたびに
    感銘を受けるし、本を読み続けること
    への励みにもなる」
    と言う。(P23)

    「なによりも生活に曇りがないところが
    美しい」(P254)
    堀辰雄「晩夏」を解説した丸岡明の言葉らしい。
    岡崎自身も
    「自分のなかで好きだと思う基準がどうやら
    このあたりにあるらしい」
    と書いている。なんとなく分かる。

    「本好きは、本の解説や出版目録も
    ひっくるめて全部好き」(P256)
    これは好事家、マニア、オタクにはわかる言葉だ。
    自分のアニメやエロ漫画に関する傾倒にも
    同じことが言える。
    こだわる、そして目利きがきくのだ。
    オタクなら分かる言葉に
    漫画『木根さんの1人でキネマ 2』の
    「名作を見るから映画マニアなのか?
     違う。
     自分の見たい映画を片っ端から見るから
     映画マニアなのよ!!」
    というのがある。
    『オタクとは何か?』の著者・大泉実成の
    綾波レイに対するこだわりも同様。

    「読書に費やしたこれまでの膨大な時間を、
    もっと別の有意義なものに
    置き換えられなかったのか。
    そんな風に悔やんだことは一度もない。
    一度もない、といま気づいたことに
    驚いている。
    ほんとに、一度もないのだ。
    そうして生きてきたのだ。
    だから、明日からも同じように生きていく」
    (P264)

    こう言い切れたら読書人として至福だと思う。

  • 読書について、著者の経験と考え方を述べる。次に読む本に参考になる。

  • 著者と世代が違うせいか、紹介されている作家をほとんど知らなかった。好きな作家は谷川俊太郎ぐらいで、他は興味が持てなかった。

  • 前半は読書好きの人向けの、本を読むことに関するエッセイ。なかなか楽しく読めた。後半は文学に関する内容が多かったかな。結構、本格的な内容ながら、読みやすいのも良かった。

  • 中盤からの作者自伝は興味なくつらかった。ブックオフの功罪、活用法について言及している点はあるあるとして楽しめる。

    飯島 耕一 ゴヤのファースト・ネームは―詩集

    堀 辰雄 晩夏

    内田 繁 椅子の時代

    購入

  • 映画好きと小説好きを戦わせたい。

  • 本への溢れんばかりの愛情。
    日本文学への読書案内としても。

    詩は別腹、はなんとなく納得。

  • 自分の読書量がいかに少ないかを感じさせる一冊だった。まだまだ面白そうな本はたくさんあるのだ。死ぬまでにどのくらい読めるのだろうか。

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著者プロフィール

岡崎 武志(おかざき・たけし):1957年大阪府生まれ。書評家、ライター。『古本大全』『ここが私の東京』、編書に『愛についてのデッサン 野呂邦暢作品集』(以上、ちくま文庫)など、古本や出版に関する著作は多数。

「2024年 『駄目も目である 木山捷平小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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