サイド・エフェクト [DVD]

監督 : スティーヴン・ソダーバーグ 
出演 : ジュード・ロウ  ルーニー・マーラ  キャサリン・ゼタ=ジョーンズ  チャニング・テイタム 
  • 松竹
3.41
  • (23)
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本棚登録 : 516
感想 : 118
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  • / ISBN・EAN: 4988105068339

感想・レビュー・書評

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  • スティーヴン・ソダーバーグ監督の最後の劇場
    映画となるサスペンスミステリー作品です。
    薬の副作用によって起きた殺人事件に隠された
    真実を、関係者たちの駆け引きを通してあぶり
    出していきます。
    うつ病のエミリーは、精神科医に処方された新
    薬の副作用により夢遊病を発症し、ある夜無意
    織に夫を刺殺します。ジュード・ロウ、キャサ
    リン・ゼタ=ジョーンズなどの豪華俳優陣の競
    演と、薬物依存度の高い現代社会の闇に切り込
    んだ内容が興味をそそり、順風満帆な夫婦の間
    に、突然何が、起こるかわらないというそんな
    リアルな恐怖にも考えされられた作品です。

  • 精神科医バンクスは、ニューヨークで精神科医としてキャリアを築き、家族とともに順風満帆な生活を送っていた。 ある日、彼のもとに、28歳の女性エミリーが来院する。エミリーは最愛の夫マーティンがインサイダー取引の罪で収監され、幸福の絶頂から絶望のどん底にあった。
    服役を終えマーティンは出所したものの、夫の不在中にうつ病を再発させていたエミリーは自殺未遂を犯し、バンクスのもとに患者として訪れたのだ。担当医になったバンクスは彼女に新薬を処方する。
    薬のおかげで改善したというエミリーだが、副作用で夢遊病を発症してしまう。投与を中止しようとするも、服用を辞めたがらないエミリー。
    そして、ある日遂に彼女は、夢遊病状態のまま殺人事件を起こしてしまう。 
    主治医の責任を問われ、キャリアも家庭も失いかねない窮地に追い込まれたバンクスは、自らの名誉のため、独自の調査に乗り出す。
    そのうちに、このセンセーショナルな殺人事件の背後に、自分を罠にかけようとする、影の存在を感じ始める。
    やがて、その陰謀渦巻く衝撃的な真実に迫って行くのだが・・・。 
    鬱で苦しみながら前科者の夫を支えようとするルーニーマーラのナイーブでミステリアスな魅力、鬱病に苦しむエミリーの苦悩と葛藤、医者と製薬会社の癒着、新薬と殺人事件の関係、ヒリヒリするような傑作サイコサスペンス映画です。

  • 【MEMO】





    ・幸福に満ちた夫との生活
    その夫が仕事の違法性から収監されてしまう
    そこから 妻エミリーは鬱状態に陥り・・・




    ・エミリーを演ずるルーニー・マーラの危うい主人公の繊細な心理をみごとに演じており観ている者を惹きつけていく


    ルーニ・マーラさんの演技を観ていていつも想うことがある


    虫も殺せぬような孅(かよわ)さを漂わせながら
    しれっと 大胆な演技をスクリーンに散見させる・・・
    こうした意外性が何ともいえぬ彼女の最大の魅力・武器であろう




    ・ジュード・ロウ扮する医師:バンクスの心が「静」⇒「動」へと転じていく葛藤も見応えがある





    ・メンタル治療に用いる薬剤が何種も登場するのだが
    こうした類の薬を開発する製薬会社と これを処方する医師と 服用する者とが織りなす心の闇の深淵に立たされる



    混沌とした現代社会に在ってコロナウイルスの奇襲に翻弄させられている今
    主人公エミリーのようになることなどない…とは誰にもいえないのではないだろうか



    実存する治療薬(抗鬱薬)がストーリーを牽引していく様は ひじょうに無気味で怖ろしい
    一過性の狂気に陥れる薬剤の処方を 見誤る or 故意に行なえば
    予期せぬ事態や意図的な殺戮も可能であることをうかがわせる



    こうした薬を頼らずに暮らしていけることが理想だろうが 現実にいつ牙を剥かれてもおかしくない昨今
    危うい主人公のなかに 国内で起きた類似性のある犯罪を重ねていた自分がいた





    【評価で星を★★★】としているが
    【限りなく★★★★】に近い作品としておきたい

    • カルヴェロさん
      お元気ですか
      ルーニー・マーラ、この方は何か他とは違うように感じます
      出会いは『ドラゴンタトゥーの女』
      最初から強烈な出会いでした
      ...
      お元気ですか
      ルーニー・マーラ、この方は何か他とは違うように感じます
      出会いは『ドラゴンタトゥーの女』
      最初から強烈な出会いでした
      見る作品のほとんどに心が響く思いです

      強すぎると薬にも毒にもなるので気を付けないと
      でわでわ
      2022/10/20
  • SIDE EFFECTS
    2013年 アメリカ 105分
    監督:スティーヴン・ソダーバーグ
    出演:ジュード・ロウ/ルーニー・マーラ/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/チャニング・テイタム/ヴィネッサ・ショウ

    エミリー(ルーニー・マーラ)は金融マンの夫マーティン(チャニング・テイタム)がインサイダー取引で逮捕されて4年、ようやく出所してきた夫と再び暮らし始めるが、夫の逮捕後患っていた鬱病を再び発症。駐車場で壁に向かってアクセルを踏み込む自傷的な事故を起こしてしまう。彼女を診察した精神科医のバンクス(ジュード・ロウ)は、入院せず夫のもとに戻りたいという彼女の希望を受け入れる代わりに、引き続き診療に通うよう助言。バンクスの患者となったエミリーは、さまざまな抗鬱薬を処方されるが体質に合わず、友人に勧められたと偽ってアブリクサという新薬の処方を求める。しかし薬の副作用で夢遊病を発症したエミリーは、意識のない状態で夫を刺殺してしまい…。

    タイトルのサイド・エフェクトは「副作用」のこと。前半は、エミリーの病状が丁寧に描写されていて、彼女を助けようと真面目に取り組んでいたバンクスが、思いがけない薬の副作用で、殺人事件を起こしてしまったエミリーのせいで、医者としての権威を失墜、泥沼裁判的な展開に。いわゆる心神喪失状態でエミリーを無罪とするなら、罪をかぶるのはそんな危険な薬を処方した医師と、そんな薬を作った製薬会社ということになる。なんか社会派サスペンスだなあと思って見ていたのだけれど…。

    職を失い、妻ディアドラ(ヴィネッサ・ショウ)からも見捨てられたバンクスは、次第に自分は誰かに陥れられたと思うようになり、エミリーの周辺を洗い出し始める。最初のうちは、何もかも失ったバンクスのほうが狂っていってるのかのように見えるのだけど、意外にも実は真相に近づいてゆき、ある陰謀に彼は巻き込まれてしまっただけだったことがわかり…。ちょっとしたどんでん返しですね。

    もともと夫が逮捕される前はセレブな生活をエンジョイしていたエミリーは、出所してきた夫がまた一儲けしようといろいろ画策していることに戸惑っている風だし、一見夫に従順なようで、なんか違和感はある。ほんとは夫に付いて行きたくなさそうなそぶりが随所に。さらに怪しいのが、かつて彼女の主治医だった精神科医のシーバート(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)。みるからに一癖ありそうな配役な上に、妙に羽振りよく広い家に住んでたりして、同じ医者なのにバンクスとのこの差は何?みたいな。

    最初は、このシーバートが、エミリーを洗脳か催眠暗示にかけてるのかなと思って見てたんですけど、まさかの共犯。そもそも夫がインサイダー取引で逮捕されたエミリーはその辺の事情に詳しく、つまり夢遊病の副作用を起こすような危険な薬を作った製薬会社の株が大暴落、という状況を作り出すために、精神を病んでるふりをして、バンクスを利用、夫を殺したのは夢遊病どころか自分の意志だった。

    この旦那さんをサクっと刺す場面がめっちゃ怖い。グロとかホラーとかそういう怖さじゃなくて、普通に台所で料理してて、旦那さんに声かけられて振り向きざまに眉ひとつ動かさずサクって。これ夢遊病の演技だったのだからエミリーほんと怖すぎる。演じたルーニー・マーラすごい。意外な犯罪が暴かれましたが、エミリーとシーバートがレズビアン設定はちょっとやりすぎかな。

    結局、真相に辿り着いたバンクスの巧妙な復讐により、真犯人のシーバートもエミリーもそれなりの罰を受けることになるわけですが、ある意味勧善懲悪なのに、それほど痛快な感じはしない。なんだろ、ジュード・ロウに、陥れられた不運な男が逆襲する、みたいな正統派ぽいのが似合ってないのかな。どっちかっていうとジュード・ロウには誰かを陥れてほくそえんでいてほしい(笑)あとは女性二人の犯罪理由が利己的すぎたこと。彼女らのほうにもっと深刻な事情があれば、犯罪に深みが出たかもしれない。

  • ストーリーとしても新しいし、演技が良い。
    最後の方に急な展開があるが、前半は間延びしてしまったかも。
    後味も良くないかな。

  • 個人的には、ジュード・ロウのベストパフォーマンスだと思う。妻には平手打ちされ、女性精神科医からはバッグで後頭部を殴られるというダメダメな前半から、反撃に転じて血も涙もない冷血漢という役柄を見事に演じ切っている。しかし、ある意味、精神科医をだますのは簡単だなあと思わせる内容は、日本でも度々話題になる犯行時の心神喪失診断による無罪・・この作品の影響力はサイドエフェクトどころか被害者にとってはバッドエフェクトの可能性がある。

    『サイド・エフェクト』(原題: Side Effects )は、2013年のアメリカ合衆国のサイコスリラー映画。スティーブン・ソダーバーグ監督、スコット・Z・バーンズ脚本、出演はジュード・ロウ、ルーニー・マーラ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、チャニング・テイタム他。抗うつ薬を処方された若い女性に襲いかかる副作用(サイド・エフェクト)が描かれる。
    ストーリー:
    うつ病を患っていたエミリーは、精神科医のバンクスが処方した新薬の副作用で発症した夢遊病で夫を殺してしまう。医師として社会的信頼を失ったバンクスは新薬についてやエミリーの周辺を独自に調査を開始。やがて、隠された衝撃的な真実にたどりつく。(ウィキペディア)

  • 「またルーニーにやられてしまったのだった」

    ショーン・コネリーの追悼でやっていた『エントラップメント』を見ていてキャサリーン・ゼタ・ジョーンズに釘付けになり彼女の作品を探していたらルーニー・マーラと共演しているではないですか
    どんな作品かも知らずに見始めたら、ルーニーが鬱でとても辛そうなので見るのをやめようかどうしようかと思っていたら何やら……

    ルーニーを最初に見たのは『ドラゴン・タトゥーの女』だった
    とんでもない女優が現れたものだとその時思ったのだった
    彼女から目が離せないなと思ったのだがアッサリすっかり忘れていて今この作品を見てさらに衝撃を受けるのだ
    やはり只者ではない、ゼタ・ジョーンズを追いかけてたはずだったのにまんまとルーニーに持って行かれた感は否めないのであります。

    やはり映画は何も知らずに見る方が何倍も楽しめますね
    色々な見方があっていいと思います、フォレスト・ガンプがチョコレートの箱に例えていましたが私は弁当箱のようだなと思うのです
    食べ物に好き嫌いがほとんど無いので開けるまで何が入っているか分からない事が楽しみでありません
    ただし開ける前までは予想せずにいる事が大事だと思うのですよ
    期待しすぎると良くないでしょ、知らない事がいいことも世の中にはあるのだと私は思うのですよ
    『スティング』なんて知ってから見たら台無しだからねー

    • 小枝さん
      こんにちわ♪ ご無沙汰しています

      本作品 私も先日観賞したのですが レビュータイトルと
      同じ感想をもちました
      しずかな面差しに反し...
      こんにちわ♪ ご無沙汰しています

      本作品 私も先日観賞したのですが レビュータイトルと
      同じ感想をもちました
      しずかな面差しに反して
      なかなか堂々たる演技を見せてくださる女優さんですね

      この場をお借りし…

      ウェブリブログサービスの終了をうけブログは閉じる予定でしたが
      ひとまずSeesaa BLOGさんへの移行を済ませました
      https://aiyotowani.seesaa.net/

      ご報告を兼ね失礼いたしました
      2022/10/20
  • 弱った小鳥みたいな女には御用心

    クッソ悪女を懲悪する爽快なストーリー
    自分が悪用した詐術に逆に絡め取られる様は見事
    ルーニー・マーラの演技が上手すぎるとはいえ、弱々しさを演出する女は信用してはいけない。

    どんでん返しの後半は主人公のハッタリの連続で乗り切るところが微妙なところだけど、視点自体、他にない感じで、新鮮だった。

  • GYAOで視聴。ソダーバーグ作品ということで予備知識無しで観ました。脚本がしっかりしているので安心して観ていられました。またエミリー役のルーニー・マーラ素晴らしかったです。もう一度観て、細部を鑑賞したくなる映画です。

  • 考えていたストーリーと少し違った。
    製薬会社と医師をめぐる社会派ドラマかと思ってた。

    〈モヤモヤポイント〉
    ・一件落着した後で、詐病だったはずのエミリーに尚も鬱の投薬をしふたたび精神病院へ送り返すのってアリ!?
    ・新薬のサイトに副作用に関してシーバートが論文を載せていれば、誰でもおかしいと気づくのでは?
    ・エミリーにプラセボ薬で実験をしたことで詐病が明らかになったが、証拠になるの?倫理的にはOK?

    …とかあるけれど、最後は悪人がみな成敗されて一件落着したのでエンターテイメントとしては実に面白かったです。

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