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感想・レビュー・書評
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ALS
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やんちゃでスポーツ万能な子供が大学の頃から志望していたアメリカの広告会社マッキャンエリクソンに入社し、広告のプランニングディレクターとしてバリバリ仕事をしている30才のときにALSを発症した。藤田正裕氏、愛称はヒロ、今では動かせるのは左手の人差し指と顔だけ、視線と瞬きで入力するトビー社のアイトラッキングシステムでコンピューターを使いこの本を書き、週に一度の在宅勤務ながら仕事も続けている。子供の頃からの想い出や発症してからのことを書き綴った日記のようなエッセイだが、背景に使われている写真が美しく言葉も詩的だ。
この病との戦いはもう3年半。
勝ち目のない喧嘩を売られた。
でも、負けるわけにはいかない理由が多過ぎる。
だから戦う。
そして絶対勝つ。
「99%ありがとう」の相手は家族、友達、会社、ヘルパー・看護師・医師、研究者、政府そしてALS。
ALSに対しては
「初心、物事の真の価値を教えてくれて、ありがとう。けど、オマエには死んでもらう・・・・・。」
ALSと診断されて間もなく、狂っていたころ、テレビで、松岡修造さんが子供に指導する、修造チャレンジの番組をやっていた。
松岡さんのファンというわけでもなかったが、次の瞬間、また人生が変わった。
弱気になって泣いている小学生に向かって、松岡さんは、目を充血させながら、ラケットを地面に叩きつけ、大声で、
『できるって言え!』
と言い放った。
聞きたかった言葉を、聞きたかった口調で言われ、胸をえぐられた。
それがぼくを戦闘モードにしてくれたと行っても過言ではない。
小学生にでも、なんでも本気で立ち向かう松岡さん、ホントにありがとうございます。
生きる力になっています。
狂いそう
絶対、勝つ!って言いながら死んだ人はどれぐらいいるの?
奇跡は起きる!って亡くなった人にどんな奇跡おきたの?
絶対諦めない!って言いながら「もう殺してくれ」といのるひとはどれぐらい?
俺なら耐えられる!って言って耐えられた人いるの?
てかこの場合、耐えるって何?
これは全部向き合わないといけない。
ただ、もしその日が来たら「FUCK ALS」と言う
勇気があることを願う。
交換しよっか?
あなたにこれを経験してもらいたいとは少しも思わない。
ただ、もしあなたも捕まったとしたら、
これをたまに言いたくなる気持ち、分かると思う。
おまえとおまえのつまんねー生活への愚痴や言い訳、
もう散々・・・・・・正直、クソくらえ。
おまえにはその状況をどうにかする選択肢があるからこそ
その愚痴や言い訳を吐ける。
その出来事に参加することさえ取り上げられたとき、
さっきまで愚痴ってたことが有り難いことに聞こえてくるはずだよ。
選択肢があるならぺらぺらしゃべってねーで黙って解決しろよ!! タコ。
ダメだ。俺、メッチャ嫉妬してる。・・・・・・。
闘い
常に死にたいと思う。そして生きたいとも思う。
その繰り返し。
それが闘い。
ヒロはALSの認知を高め、治療法の確立や患者のコミュニケーションにまつわる医療政策の改革を訴えるためENDALSを立ち上げた。(http://end-als.com)フェイスブックではアイス・バケツにチャレンジし「社長」という肩書きを持つ人全員を指名している。 -
文体が少し肌に合わなかったが、ALS患者の生の声として貴重だと思うし、患者の目線や考え・体感から多くの発見があった。
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HONZの成毛さんの書評により購読。
http://honz.jp/articles/-/37314
最近、宇宙兄弟でも、徳洲会の徳田虎雄氏でも目にするようになったALSの話。
実はなんなのかっていうのもわからず。
30歳になるまでは、普通のというか本人も自覚しているようにかなり恵まれた環境で育った藤田正裕氏。
残りの1%はなんなのか…「くそったれ」なのかな。