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感想・レビュー・書評
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幽霊の正体見たり枯れ尾花
京極夏彦とか何年振り⁉︎と思いつつ、夏は京極さんですね。
幽霊が必ず出てくるというわけでもない短編集でした。
一番最初の話が手首を拾う
今は離婚してしまった妻と訪れた宿の庭で見つけた手首に、再度会いに行くという話でした。
手首って手と腕のあいだ、を指す言葉だというイメージが強すぎて、手がくっついている状態ものを手首という表現することにつき、無駄に気になってしまった。
手だけではなく、少し腕がくっついた状態というのがきっと表現したかったのだと思う。
というか「手首」という言葉が使いたかったというのが本当のところではなかろうかと。
細い指、柔らかな掌、関節の具合…手と腕を繋ぐ、少し括れた手首。
手首から伸びる腕を想像させ、それら全てを内包する言葉として。
普通の怪談話もあり、幽霊よりも怖いものは人の狂気だなと思わされる作品もあり、
最後の「こわいもの」なんかはこれぞ京極さんの作品だなという貫禄で、畳み掛けるような鬼気迫る感じで、まぁ間違いない感じです。
備忘録
こわい(怖い、恐い、畏い)
不安 不気味
かすかなみたま詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『』談シリーズ。
ずいぶん前に『旧談』は読んでたので、私は2作目。
京極夏彦さんの本は読んでるうちにぐるぐると目が回って眩暈がして、関くんみたいになっちゃうんだけど 笑
こちらもそうなった。
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「手首を拾う」の手首の描写が『魍魎の匣』を思い出して、とても…好き。
表紙の手首もすごくいい。
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雑誌の『幽』に連載されてたものなのかな?
多分雑誌を購入したみたいで、「下の人」と「逃げよう」は読んだことある作品だった。 -
十万年がお気に入り。
怖い話というよりも、何だか綺麗だと思った。
誰でも似たようなことを考えていたことがあるんじゃないかな? -
京極夏彦版「世にも奇妙な物語」といった感じ。
スッキリ派の方にはあまりオススメできないかもしれない。 -
幽霊は出ない。なんだかこわい話。
オチがないのがなおこわい。