メトロマニラ 世界で最も危険な街 [DVD]

監督 : ショーン・エリス 
出演 : ジェイク・マカパガル  ジョン・アルシラ  アレッサ・ヴェガ  エリン・パンリリオ  アンジェリーナ・カナピ  ジム・ロドリゲス 
制作 : ショーン・エリス 
  • アルバトロス
3.61
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4532318407999

感想・レビュー・書評

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  • 貧困と暴力が支配する犯罪都市の実態を描いたサスペンスアクション
    見どころ
    『フローズン・タイム』のショーン・エリス監督が、フィリピンを舞台に負の連鎖に苦しむ男とその家族を描く。生きるために危険を買うしかない極限の日々が心を揺さぶる。
    ストーリー
    貧しい田舎暮らしに行き詰まったオスカーは家族で首都・マニラに向かう。だが着くなり全財産をだまし取られ、スラムをさまよう。やがてオスカーは警備員の職を得て、妻もバーで働き始める。そんななか、オスカーは同僚に、大金を奪う計画を持ちかけられ…。

  • まるでマチュピチュのようなフィリピンの山間部棚田の景色に目を奪われる。そんなケシとは裏腹に冒頭から切羽詰まるような不穏な空気が立ち込めていてこの作品がどう言った作品なのかを伝えている。
    車の故障で立ち往生してた時間がどれくらいかはわからないけどマニラに到着する頃にはすっかり夜が明けてる所を見るとフィリピンも結構大きいんだな…日本とさして変わらない近代都市と寄り添うような貧民街。中国やブラジルなんかと同じだねぇ。
    農家で食えないからって言えど、一家総出で都会へ出て来るなんて…日本だったら「アホか!」と言いたくなるけどね。こんな発展途上の国だと今日1日の食事や寝床が確保出来ることから手に入れなきゃならんのだな…
    敬虔なキリスト教信者の夫婦。今日一日の糧を得るため、子供等の未来を作るために妻は夜の街へ、夫は危険な仕事に就く。お互い出来ることをする…それぞれの一夜の描写が悲しずぎる…
    「今日を生きのびる」それが如何に過酷なことかを感じる。
    中国で見た現金輸送車は装甲車で警備員はショットガンを携帯してた。共産党が支配が厳しい中国は割と治安はいい。それでもそんな重装備だった。それが拳銃とかが手に入るフィリピンだとなおさら危険な仕事なんだって感じるな。
    屋根があって光があって水が出る。そんなことでこうも幸せな顔されちゃうとなんか恥ずかしくなっちゃうな…比べることじゃないのは分かってる。
    嗚呼、何でこうなっちゃうのかな〜映画だと分かっていても悔しいよ。
    けど…ありゃりゃ〜
    闇に堕ちないで欲しい気持ちで一杯だ…
    切ないけど救いがあってよかった。でもこういう選択しか取れなかったのかなって考えちゃいます。
    それでもとても良い作品でした。観ていて「エリートスクワッド」とか「シティオブゴッド」とかブラジル作品を観てるようでした。街の環境、そこに住む人たちの空気感がすごく似ている気がしましたね。ほんといい作品なのでおススメです。

  • リアルだった。

    ストーリー
    フィリピンの貧しい暮らしに行き詰まったオスカーは、家族4人で首都マニラを目指す。だが着いた途端金を騙し取られ、たちまちスラム街を彷徨うことに。やがてオスカーは偶然の出会いから警備員の仕事にありつき、親切な上司より仕事を仕込まれる。だがその上司の狙いは、会社から大金を奪うためオスカーを仲間に引き入れる事で…。貧困と暴力が支配する世界有数の犯罪都市マニラの恐るべき実態を描いたサスペンス・アクション!

  • これは最も危険だ

  • 「世界で最も危険な街」なんて邦題をつける必要があったのか。

    フィリピンの大都市、マニラでの人々の暮らしをリアルに描いていると思った。
    セブ島のリゾートではない都市部で2ヶ月暮らした事があるけれど、こんな高層ビル群なんて無かったからマニラにはそれがあるんだなぁと感動した。

    フィリピンの経済格差は恐ろしい。スラム生まれは何代も何代もスラムのまま。教育を受ける事が出来なければ、ずっとまともな職にはつけない。
    お金が無い家族の生活の現実を、よく描けていると思います。

  • フィリピンの貧しい農民が仕事を求め、家族と共に地方から大都会のメトロ・マニラに引っ越し、警備員という危険な職を得るが……。社会派ドラマ。
    とにかく前半の貧困具合が見ていて辛くなる。そして、それでも必死に家族を救おうとする父親の姿が何とも胸にくる。こんな事が実際に起こっているのでしょうな…。非常に出来がいい。監督の手腕がうかがえる。
    サンダンス映画祭でドラマ観客賞を受賞。

  • フィリピンの映画。でも製作はイギリス?

    農家で生計が立てられなくなった一家が、
    仕事を求めてメトロ・マニラへやってくる。

    が、即効でだまされて無一文に。
    家も仕事も金も無く、9歳とまだ赤子の姉妹を抱えた夫婦は途方にくれる。

    ハローワークのようなところに行って日雇いの仕事にありつくも、
    日当は水とパンだけだったり。

    まさにもうどうすりゃいいんだよ、って状態。
    家が無いので路上で一晩過ごそうとしたら
    目の前で少女が男達に連れ去られていく。
    誰もそれを止めやしない。

    こんなところにはいられないと、スラム地区で空き家を見つけ入り込む。

    まさに底辺の生活。
    これはこの家族だけではなくて、同様の境遇の人間がうろうろしている。

    TVでも見たな。
    トライシクル(バイクタクシー)の運転手の話だったが
    一日中走って客を乗せても、バイクのレンタル代と飯を買ったら終わり。
    家は無く、バイクのレンタル屋の2階で他の運転手らと雑魚寝。
    貯蓄も無く、その日一日を生きるだけで一杯いっぱいの暮らし。
    そのTVでは「夢」を持つことなどありえない人生を何とかしてやろうと、
    スポンサーを集め、トライシクルレースを開催して賞金を出す、などとして
    彼らに夢を与えようとする日本人女性がいる、という話だったな。

    話を戻して。

    さて、スラム地区に住み着いた一家。
    妻は隣の奥さんから紹介されたバーの面接へ。
    病院で検査して問題なければ、ダンサー兼ホステスとして雇ってもらえるとの事。
    子供も仕事の間、預かってくれるらしい。

    夫オスカーの方は、面接官に気に入られ、セキュリティの仕事にありつく。
    危険で薄給だが、仕事の無い人間よりはよっぽどマシな生活が送れる。

    見ていたら、なんだよ結構それなりにやっていけそうじゃん、なんて思ったりもし始めたり。
    ずっと歯が痛いと泣いていた9歳の娘も、公立の病院で治療してもらえたらしいし。
    スラムに住んでる分には家賃はいらんようだし。

    バーで子供を預かってくれるのはおばぁさんで、
    おそらく元からバーに勤めていた女の老後なんでは、と思わせる。

    ※医者や学校など、「私立」「公立」があるんだが、日本の学校なんかとは違って
     明確に「私立はお金持ち、公立は貧乏人」のものだそうだ。
     公立に関しては、そういうレベルの施設だし、病院に関しては、やたら待たされるらしい。

    仕事はつらそうだが(特に妻)、運が向いてきたように思える一家。
    オスカーは現金輸送車の警備をすることになったのだが、
    そのパートナー、オングに
    「スラムなんかに住んでいるのが会社にばれたらクビだぞ」
    といわれ、彼に紹介された家に住み着く。

    もともと、その家はオングが愛人と過ごすために借りていたもので
    その週の家賃は払い済みと。

    電気、水のある家に大喜びの一家。
    恩人であるオングになんとか恩返しをしたいと思うオスカーだったが好事魔多し。
    それなら、ということでオングに会社の金の強奪を持ちかけられる。

    そんなことは出来ない、と断るオスカーだったが、
    すでにオングの手のひらに乗せられており、断ればオスカーが逮捕されるように仕込まれていた。
    そもそもオスカーを助け、仕事を与え、パートナーにしたのも
    この悪巧みを成就させるためだったのだ。

    結局、この街では他人の好意など存在しない。
    人を信じればだまされるのか。
    妻も妊娠しており、腹が大きくなってきたことでバーを追い出されそう。
    バーのママが言うには、9歳の娘を店に出すなら置いてやると。

    追い詰められた一家はどうなって行くのか。

    いや、多くの時間が「どうすりゃいいんだよ」感に満ちた、そんな見ていてつらいドラマです。

    最終的にはサスペンス的なノリの後、
    追い詰められたオスカーの機転によって、
    家族が金を得、田舎に帰るところで終わる。

    ただ、これまでのドラマを見てると、その金もすぐに騙し取られたりするんだろうな、
    (つーか、「騙し」すらなくストレートにホールドアップされることもあるし)
    全然ハッピーな未来が見えないのでした。

    こういうの見てると、俺らって恵まれてるんだな、と思っちゃうね……。

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著者プロフィール

2018年3月に株式上場したドロップボックスの創業初期をマーケティング面で支え、同社の急成長をけん引したことで知られる。技術とデータを活用して製品の価値を見定め、その価値を的確に伝えるマーケティング施策を製品そのものに埋め込む方法論を「グロー スハック」と名付け、みずから立ち上げたWebサイト『グロースハッカーズ・ドットコム』で幾多の実践例を発信。その方法論は全世界の成長企業が活用している。 https://growthhackers.com/

「2018年 『Hacking Growth グロースハック完全読本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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