ジョゼと虎と魚たち (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • アニメ映画から入り、手にとってみた

    短編集で、タイトルの内容もそのうちよ一つ
    短いながらも色々と想像が膨らむし、ジョゼ可愛いなーと思った

  • 仕事をもつ女性を取り巻く恋愛短編集。とにかく女性の心理描写がリアル。
    初版が1985年でこれまたびっくり。ところどころに昭和はあるものの軽快な関西弁、あるあるな男ども、女性の心情に古さを感じない

    かつての元彼がメソメソたかってきたり、
    愚鈍な元旦那に心乱されたり、
    タイトルしか知らなかったあの映画も見てみたい。

  • 男と女の生々しいかけひき。
    リアルな関西弁がさらに胡散臭さを感じさせられる。
    女性は20代後半で結婚していなかったら、ベテランで負け組として扱われ、時代の流れを感じる。

  • 田辺聖子さんは食わず嫌いで一冊も読んだことがなかったのですが、先日亡くなった際に皆から愛された作家だったのだなあと改めて知り、興味を持って読んでみました。文章に独特の湿気があって、なのになぜか風通しが良く、話そのものも三十年以上も前に書かれたとは思えない色褪せなさ。これってわたしが知らなかっただけで、ふだん読んでいる現代の小説家たちの源流だったりするのかもしれない。どの短篇に出て来る女性たちも、それぞれ仕事があって、自分の好き嫌いがはっきりわかっていて、服やインテリアの趣味もよさげで(←女性の服装の描写って、わりとピンとこないことが多いけど、田辺さんの描くファッションはかなりレベル高いと思った。それと、ヒロインみんな私より年下で20~30代だけどだいぶ大人で、やっぱり昔の人の方が成熟してたんじゃないかとも)、それでもこと恋愛や結婚のこととなるとやむにやまれぬところもあって。妹に先を越される姉が語り手の『うすうす知ってた』などは、OL時代に読んでたらかなり救われたはず(妹いないけど)。いやー巧い。面白かった。食わず嫌い、怖いですね。

  • 昭和の恋愛ものの短編集。『ダ・ヴィンチ』で連載されている表題作のマンガが面白かったので、読んでみた。
    1話目にオイルショックという言葉が出てきて、かなり古い時代の話やと気づいた。
    肝心の表題作は、マンガと全然話が違ったが、これはこれで面白く読めた。
    けど、やっぱり恋愛ものは苦手…よぉわからん。

  • 「ジョゼと虎と魚たち」再読。短編集。表題作、ホントにイイ。

  • 男女の機微、人の心の揺れ動きを、こんなに上手に書くことができる人がいるんだなあ…何度も読み返しています。

  • 映画・アニメ未視聴。
    本を読んで驚いたのは短編集だったこと。なるほど、本の同タイトルの短編作品では女性キャラクターがいちばん濃い。そして若いので興行的に狙いやすかったのかもしれない。ほかの短編ではいろんな世代の女性が出てくる。共通しているのは既存の価値の枠組みからはみ出ているところだろう。本人の希望なのか、自然の流れなのか、最初から枠の外で生きざるを得ないジョゼのような女性も現れる。最近のフェミニズムのような規格ありきの価値観や生活スタイルの押しつけではなく、個々の生き様を肯定する筆致に共感する読者が多いのではないだろうか。

  • 関西弁がとても気持ち良い。

  • 初めて読む、田辺さんの作品。
    映画化された「ジョゼと・・・」を含む恋愛短編集。

    いずれも大人の女の甘美な恋、と表現したくなる話で恋愛モノにがっかりすることの多い私でもふわふわとした心地よい心境になりました。

    ある程度、男性を知っていて、ルールも分かっていて
    節度もわきまえていて。
    けれど、自分の箍を外す楽しさも知っている。

    そんな女性達の恋愛は周囲を傷つけることもなく、美しく、エロティックで、素敵でした。

    こんな女性になりたいものです。

    個人的に1番好きなのは「恋の棺」。
    共感しまくり。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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