オン・ザ・ロード [DVD]

監督 : ウォルター・サレス 
出演 : サム・ライリー  ギャレット・ヘドランド  クリステン・スチュワート  エイミー・アダムス  トム・スターリッジ  ダニー・モーガン  アリシー・ブラガ  エリザベス・モス  キルスティン・ダンスト  ヴィゴ・モーテンセン 
  • 東宝
3.03
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104083265

感想・レビュー・書評

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  • 『高慢と偏見とゾンビ』や『マレフィセント』のサム・ライリーが観たくて借りました。
    ビートニクもジャック・ケルアックも全然知らなかったので、知っていたらもっと面白かったかも、と残念な思いです。
    退廃的で破滅的な青春を送る主人公たちに若干の羨ましさを感じつつ観ました。
    カリスマ的に信奉していた親友ディーンやその恋人メリールウとの日々は端から見るとバカらしいしムカつくけど主人公にとってはかけがえのないものだったんだな、とラストの執筆シーンで思いました。
    サム・ライリーは期待通りかっこ良かった。
    特筆すべきはクリステン・スチュワートの初登場シーン。
    ディーンに紹介され、主人公が部屋の中を覗くと、ドアの向こうでしどけなくベッドに寝ている。
    しかも素っ裸で!
    このシーンで主人公の心も観客の心も持ってってしまう。
    『アクトレス~女たちの舞台』の眼鏡っ娘マネージャー役も良かったけどこの役も良かった。さらっと脱いじゃうところもかっこいいなあ。

    スティーブ・ブシェミがちょい役ででていたのは嬉しい驚き。

  • ON THE ROAD
    2012年 ブラジル+フランス+イギリス+アメリカ 137分
    監督:ウォルター・サレス
    原作:ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』
    出演:サム・ライリー/ギャレット・ヘドランド/トム・スターリッジ/クリステン・スチュワート/キルスティン・ダンスト/ヴィゴ・モーテンセン/スティーヴ・ブシェミ

    1947年ニューヨーク。作家志望の青年サル・パラダイス(サム・ライリー)は、父親を亡くしてから失意の日々だったが、友人カーロ(トム・スターリッジ)を介して知り合ったディーン・モリアーティ(ギャレット・ヘドランド)という破天荒な若者と出会い興味を抱く。ディーンには16歳の妻メリールウ(クリステン・スチュワート)がいた。やがて彼らが故郷のデンバーに帰ったあと、サルはディーンに会うためヒッチハイクの旅に出るが…。

    原作は『路上』で既読(https://booklog.jp/users/yamaitsu/archives/1/4309460062)。ものすごく原作に思い入れがあるというわけではないので、映画もまあ、こんなもんかなあと。映画の感想も原作と同じく、彼らの青春時代の甘酸っぱい回想という面では切ないけれど、基本的には若い頃のヤンチャ武勇伝の側面があり、ドラッグとセックスに溺れヒッチハイクと季節労働と万引きや窃盗で節約生活を送る彼らのやってることを素敵だとは思わないので、こんな時代があったんだなあというノスタルジーのみ。

    ケルアック自身にあたるサル役、サム・ライリーは良かったと思う。最後には多少なりとも成長していたし。ニール・キャサディにあたるディーン役のギャレット・ヘドランドは、とてもハンサムだしセクシーなんだけど、なんというか、それだけ。モテるだろうなと思うけど、うーん。ディーンのような人間になぜサルもカーロも夢中になるのかという部分では、何かもうちょっと個性的な魅力が欲しかったかなあ。

    アレン・ギンズバーグにあたるカーロ役はトム・スターリッジ。あの独特のメガネをかければまあ大体の人はギンズバーグっぽくなれる(笑)個人的にギンズバーグはこの映画よりも時期的には前日譚になる『キル・ユア・ダーリン』(https://booklog.jp/users/yamaitsu/archives/1/B00JIL2HQ2)がとてもお気に入りなので、この映画のカーロがディーンに同性愛的感情を抱き「こんな気持ちは初めて」的なことを言ってるのをみると、おいルシアンのことは忘れたのか、とツッコミをいれたくなりました。

    バロウズにあたるオールド・ブル・リーを演じたのはヴィゴ・モーテンセンなのでさすがの貫録と存在感。若い頃のヴィゴなら、ディーンをもっと魅力的に演じられたかも。余談ですがこの原作の映画化はケルアック存命時から進んでいたそうで、当時ケルアックはディーン役にマーロン・ブランドを希望してたけど実現しないまま流れたそうで。ケルアックの死後はコッポラが映画化権を獲得、ディーン役にはブラピやコリン・ファレルが候補にあがったこともあったらしい。

    さて女性陣は、メリールウ役のクリステン・スチュワートの脱ぎっぷりがよくて3Pまであってビックリでした。ディーンはこのメリールウとカミールという知的な女性の二股で行ったり来たりしており、カミールのほうを演じたのはキルスティン・ダンスト。彼女のほうは知的すぎて、なんでこんな賢そうな女性がディーンみたいな男と?という疑問が沸いてしまう。

    ちょい役では、ディーン&サルを車に乗せてくれたゲイ男性役でスティーヴ・ブシェミが出てくるのが良いアクセント。ディーンはお金のために彼と寝る。そっち方面はもうどうぞお好きにと思うのだけど、ディーンが一番最低だったのは、終盤メキシコで高熱を出したサルを置き去りにして自分だけ帰国する場面。これはさすがに酷い。破天荒はいいけど自己中はあかん。めちゃくちゃな奴だけど友達だけは大事にするとかじゃないと人として無理。

    結果、サルもさすがにそう思ったようで、なんとか帰国後、ディーンとは疎遠になる。数年後ふいにディーンはサルの前に現れるが、サルはそのときすでにすっかり大人になっている。ディーンは見るからにヤク中&アル中。サルは複雑な想いを抱えながらも、ディーンにさよならを告げる…。南米の風景などは映像だからこその魅力があったし、最終的にサルの成長は伝わったのでそこは良かったと思う。

  •  狂ったような青春の輝きを描いたオンザロードの旅。ジャック・ケルアックの1957年の小説を原作とした映画。フランシスコッポラ監督。
     旅の途中で様々な人に出会い、刹那的な喜びと寂しさを味わっていく。年をとる毎に背負う責任と奔放な人生。これぞ人生というように続く旅だ。ヒッピーやビート世代というまさに1950年代に影響のあった小説。この映画を見るまで知らなかったけど、きっと、我々の大学生時代の「深夜特急」みたいなものだ。ドラッグ、セックス、ジャズ、そして出会いと別れ。燃えるような人生を送れというメッセージに、多くの若者が旅に出たことだろう。
     旅の途中のおじさんをスティーブブシェミが演じているのにもびっくり。

  • ひたすらアメリカ文学を追い続けていた頃の自分を改めて思い出した。なんかこのシーン知ってる気がするとずーっと思いながら観ていた。
    ケルアックスの「路上」だったんだと後から気がついた。そうだった、昔はこれがかっこいいと思ってひたすら文学も映画にのめり込んでいたんだ。
    観終わった後、遠くに来てしまった自分に少しの物悲しさを覚えた。

  • [鑑賞方法:WOWOWシネマ録画にて]

    ■感想
    ビートニクは苦手……。

    『裸のランチ』を初め、『チャパクア』、『バロウズの妻』など観たけど、やっぱりビートニクはわからない。『チャパクア』なんて完全に???だった。

    ビートニク映画は、主人公(書き手)の目線、内側から見ないと難しいのだと思う。『裸のランチ』にいたっては原作も読んだが、文章を完全に映像化したとはとても言い難い。と、言うよりあの文章がどうしてあの映像(肛門持ったゴキブリやらジュリアン・サンズが妖怪変化したやつとか)になるのか全然理解出来なかった(そもそも原作を忠実にした作品ではないが)。まあ、クローネンバーグだからね……って自分なりに納得するしかなかったが……。

    要するに客観的が無理。葉っぱ(マリファナ)を吸った経験やヤク中の経験でもなけりゃ、その世界観はわからないし見えないと思う。そうでなくても中には理解出来ると言う人や面白いと思える人がいるなら、それはそれで羨ましい……。

    今回観た内容はビート文学全開ではなく『バロウズの妻』のようにロードムービー+ヒューマンドラマ(?)だったから、頭の中に???を浮かべずに見ていることが出来たが、ただし、東へ西へ行ったり来たり……で、少々飽きた。自分の年齢になると、興味もなくファンでもない他人の青春なんて興味ないし。

    そんな中で、実話で青春ものでロードムービーで良いと思ったのは『モーターサイクル・ダイアリーズ』ぐらいだ。

  • 2014/05/28

    原作を読んでから感想を書きたいのだけど、この映画の評価はあまり高くないのは気になっていた。ディーンの純粋さと身勝手さは見ていて苛立たせられるのと可愛く思えるのとで困惑させられる。このままでは終われないだろうなと思って見ていると、やっぱり最期にディーンは捨てられてしまう。長い映画だったけど、見ていて飽きが来ないのは情緒を感じさせる風景や様々な場所で描かれる生活からだろうか。クリステン・スチュワートはいい演技だったし魅力的だった。途中行間の読めないシーンもちらほらあったから、やはり原作を読まないとと思った。

  • 予告編がすばらしく印象的で期待してたんですが、やっぱりあの原作を料理するのは難しいのかなあ、というのが感想。ピュアさと狡さ、狂気をあわせもつディーンというキャラクターが、やはり最大のポイントかと思うのだけど、この役者さんではちょっとむずかしかったかも。サル役も違和感大きくて、これじゃただの作家になりたいお坊ちゃん大学生にしか見えない。
    まあ、この主役2人に感じる違和感はキャスティングのせいだけでなく、脚本のせいも大きいと思う。独自の解釈もくわえて、かなり大胆に脚本化したといえるのではないだろうか。たとえば2人がレストランではじめて仲違いする場面、映画でははっきりと、男相手に売春して金を稼いだディーンに対するサルの蔑視を指摘しているし、ラストシーンも、まるでメキシコで見捨てられたことの報復のように、サルが自分に会いにはるばるやってきたディーンを見捨てるシーンの直後にタイプに向かう姿を描くことで、ナイーブさに別れをつげて作家になっていく姿がひどく残酷なものに見えていく。
    たしかに原作ではサルの傲慢さや冷酷さがはっきりと描かれていないので、これはこれで興味深い解釈なのかもしれないけど・・・でも、ディーンに惹かれながら冷やかに眺め、離れられず突き放すという2人の微妙な関係性は、もうちょっと繊細に描かれていいんじゃないかと思うんだけどね。
    原作の即興音楽みたいな文章のビート感はあまり感じられず、登場人物もほんとにヤバそうと思わせる役者はオールド・ブル・リー役のヴィゴ・モーテンセンくらい。そのぶん旅の時間の魅力に焦点をあてた映画だ。そんななかで原作よりもぐっと印象的になったキャラクターが、クリステン・スチュワート演じるメリールウ。ヒッチハイクで拾った歌手が歌う""Hard to Love What You Kill""に聞き入るシーンが、すごくよかった。

  • ヴィゴ・モーテンセンの出演作というので観たがヴィゴはウィリアム・バロウズ役だった。

    ケルアックの若き日、ギンズバーグ、バロウズ、そしてニール・キャサディとの交友と1949,1950あたりのアメリカ放浪の旅を描く。

    ニール・キャサディ(映画ではディーン・モリアーティという名)の実際はどういう男だったのか。映画ではかなりな放蕩、というかやってるだけの男かという気もする。ディーン役のギャレット・ヘドランドは危ない魅力を発していた。 

    最後、ディーンがサンフランシスコから鉄道でサムに会いにやってきたものの、功成り遂げ正装でデューク・エリントンのコンサートに向かうサムは今話すのを断る。断られたディーンの悲し気が表情がなんともやるせない。

    ニール・キャサディ(1926.2.8-1968.2.4):裸でメキシコの線路上で死んでるのを発見された。死後29年の1997年には彼の前生涯を描いた映画『死にたいほどの夜』が発表された。 さらに2007年にNoah Buschel監督が「Neal Cassady」を制作。こちらは後半生を描いている。

    ケルアックもニールの死の翌年1969.10.21に亡くなっている。


    監督はウォルター・サレス。「モーター・サイクル・ダイアリーズ」はストレートでさわやかな青春だったが、こちらはう~ん、勝手にやってろよ、と言う感じ。ディーンのあまりの放蕩さについてゆけないのか。

    キルスティン・ダンストがディーンの2度目の妻役。


    2012ブラジル、フランス
    2020.3.31レンタル

  • 人物たちが生々しくて良く出来てたけど、こういう作家さんの武勇伝的作品はそんなに好きじゃないかなぁ。

  • やはりこの類の作品は原作と比較しないと判らんかも…

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