さみしさの周波数 (角川スニーカー文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • タイトルと同じ作品は無いものの、人の心の寂しさに共感してくれるような短編集。
    自分の心の周波数と同じさみしさの周波数が感じ取れて、読み終わった後に、心がぎゅーっとなった気がしました。

  • デビュー間もない時期の短編ということだがやはりこの人の世界観にぐいぐいと引き込まれるのはすごい。
    慣れてきたのか後半2編がすごく印象に残った。
    フィルムの中の少女」はホラーになるのだろうか。
    語り手のセリフのみの構成となっており結末の見えない展開がすごい。
    ただホラー特有のジメジメした感じはいっさいないので、ライトに読める。
    「失われた物語」は映画ジョニーは戦場へ行ったを思わせる。
    もしも自分がこんなふうになってしまったらと考えると恐ろしくてしかたがない。
    主人公の思考中心の描写が淡々と描かれているため、悲壮感は感じるが重苦しくはない。
    切ないというくらいがちょうどいい感触だ。

    少し物足りなさがあったが、さっぱりとした読み心地だった。

  • 4つの短編のうち2つは既読、2つが未読だった。未読の2本はせつない話特集のために書いた話はせつなく、怖い話特集のために書いたと話は怖かった。
    せつない話「未来予報」、どうしていたらもう一つの未来が待っていたんだろうが。“不幸な側面までも愛しく思える“ときがいつかくるんだろうか。
    「手を握る泥棒の話」はもう一度読んでみたが、やっぱり面白かった。

  •  未読の『未来予報』と『フィルムの中の少女』のみ読了。特に『フィルム〜』が先が気になり、すぐに読めた。よくある主人公が語りかけている人物が実は…展開ではなく、着地点がわからずドキドキ。
     『未来予報』は予報を知ることがなければ、ハッピーエンドになっていたんだろう。でもその選択をしたのは僕自身。
     どちらも悲しいけれど少し希望を持って終わる、乙一さんらしい書き方が好き。デビュー間もない頃の作品らしく、まだ荒削りな感じが否めないが、それも良い。イラストが綺麗で素敵だった。

  • 『未来予報』『手を握る泥棒の物語』『フィルムの中の少女』『失はれた物語』の
    4つから成る短編集。

    『手を~』と『失はれた物語』は既読。
    後者は『失はれる物語』に改題され、表題作として別の本に『手を~』と一緒に
    収録されていたので。この2作、やっぱり素敵な物語。
    『失はれた物語』は特にね、もう「凄い」としか言えない。
    今回もまた泣かされてしまいました。

    今回初めて読んだ2作のうち『未来予報』は良かったなー。
    でも、乙一さんならもっと素晴らしい物語になっててもおかしくない気が。

  • あま~~~い

  • さみしさ、切なさ、というには自分にとっては少しインパクトが強すぎた。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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