オービタル・クラウド [Kindle]

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 80
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (389ページ)

感想・レビュー・書評

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  • イメージしづらいところもありましたが、
    宇宙と地球上という場の設定の大きさが心地よく、
    近い将来、こういうこともありうるかなぁと感じて、
    興味深く、そして面白く読みました。
    主人公(たち)がとても有能なのと、登場人物がそれぞれかっこよくて、ちょっとよすぎる気もして、
    そのあたり、読み終わって、にまっとしてしまいましたが。

    にまっ ←死語かも~。

  • 実在する技術や国家情勢をベースにした近未来SF。
    本作ではスパイ合戦の要素も加わって、文句なしに面白い。それに登場人物がみんな格好いい。
    最新の宇宙工学やら軍事技術の知識を駆使してますが、説明もきちんとされていてわかりやすい。JAXAによる導電性テザーの実証実験とか、調べたら去年の秋本当にやってました。

  • 藤井太陽さんの長編初読み。注目を浴びている作家であるが、正直なところ本当に面白い小説を書いているのか疑いを持っていた。本作品は宇宙が舞台になっていることもあり、自分の興味に近いと思い手に取った。感想は・・・。今まで疑っていてごめんなさい。圧倒的な想像力と創造力。スケールの大きさ,非の打ち所がない。物語の展開で論理的な矛盾もほとんどなく、実際に起こっているのではないかと錯覚するほどリアリティーがある。読んでいて自然にその光景が頭に浮かび上がる。きっと映画化しても面白いだろう。登場人物が日本人である必要はない物語なので、ハリウッドでぜひ映画化して欲しい。楽しみました。

  • ―――そこには、果てしない希望と底知れぬ恐怖があった―圧倒的な臨場感で提示する、近未来の宇宙開発とネット技術のビジョン!電子書籍のベストセラー作家、渾身のテクノスリラー巨篇!


    好きな作家がTwitterで面白いと言及してたので。
    読んだらやっぱり面白かった。

    JAXAでも実際に研究されている「テザー推進」という概念をコアに、科学技術をロマンと人の善意でくるんで物語にしたような作品。

    悪く言えば綺麗な面ばかり描いているともいえるけれど
    それでも俺は、この作品を「夢がある」と表現したいし
    いつかこんな未来を生きてみたい。




    「俺のような奴でも、少しだけ宇宙に手が届いたんだ」

  • 面白かった。前回の深海から打って変わって宇宙の本へ。いや、これは映画にしたら面白そうだなあ。初めはキャラクターが多いなあ、とか北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)等の略称が多いなあ、と読みづらそうに感じたけど、いやいや宇宙開発を軸にした国際スパイ・テロ対策チーム大活劇。ぐいぐい読まされたわ。後半はかなり感動の嵐でした。チーム・シアトルの面々と白石の思い、ロニー父娘のやり取りとか、熱い思いが伝わって、ちょいちょい涙目。
    読み終えてからGene Mapperの作者さんと知り。Gene Mapperもいずれ読まなきゃね。
    しかし、作者さん頭いいね。テザーシステムとか、ジャムシェド・ジャハンシャ博士、白石蝶羽やCIAクリスとか木村和海とか沼田明利とか、JAXA関口とかみんな頭良すぎ。こんなキャラクターたちを生み出し、動かししゃべらせる作者がスゴイと思った本でした。
    ただ、スピード感があって面白いと思う反面、すごい人たちがすごい技でどんどん解決・前進するのはちょっとやりすぎというか。それでも、一連の技術,アイデアはすごくリアリティがあって、ホントあと少しでこんな世界が現実に来るんじゃないかと思える。そのリアリティが本書に惹きこまれる魅力なのかな。ロニー父娘とオジー・カニンガムのやりとりもアメリカンドリームな感じでね。
    大躍進(グレートリープ)。技術屋であれば、似たようなことは考えてしまうかな。誰にも邪魔されずしがらみもなく、没頭できるような環境が欲しいと。
    クリスの会議を制する方法とかも別の意味で面白かったな。この辺りは社会人読者が思わずうなるところじゃないかな。

  • 日本で個人的に「メテオニュース」というサイトを運営している主人公が、あるとき人工衛星の周回軌道上で不穏な動きをする物体を発見することから始まり、各国政府を巻き込んで問題を解決する話。
    テザーや軌道ホテルなどでてくる素材は実に現実感をもって描写されており作者の技量がかいまみれた。
    一方で人物の描写や話の筋が綺麗すぎて予定調和というか、感情移入なんかはしにくく、読後のカタルシスもあまりなかったなぁ。
    SF、宇宙ものは好物なんですが・・・

  • 2014 7/31読了。Kindle版を読んだ。

    ネットで技術部分の記述が凄いというか、未来・・・ですらない現在かもしれない話になっている、というのを見て買ってみた本。
    衛星軌道上をめぐるSF小説。

    確かにこいつはおっもしろい。
    久々に先が読みたすぎて作業の手を止めてしまった・・・人が書けていないんじゃないかというツッコミはあり、それは確かにそうかもしれないけど、宇宙×技術ものってなんでこうワクワクするんだろうなあ。

  • 「オービタル・クラウド」(藤井太洋)[Kindle版]を読んだ。ほんの目と鼻の先のすぐそこの未来がこんななら悪くないね。そう思わせる見事な近未来の描き方は藤井太洋さんならでは。しかも、出てくるヤツ出てくるヤツがみんな格好いいんだよ。最高に面白い痛快エンターテインメント。読むべし。

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著者プロフィール

藤井大洋:1971年鹿児島県奄美大島生まれ。小説家、SF作家。国際基督教大学中退。第18代日本SF作家クラブ会長。同クラブの社団法人化を牽引、SF振興に役立つ事業の実現に燃える。処女作『Gene Mapper』をセルフパブリッシングし、注目を集める。その後、早川書房より代表作『Gene Mapper -full build-』『オービタル・クラウド』(日本SF大賞受賞)等を出版。

「2019年 『AIが書いた小説は面白い?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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