- Amazon.co.jp ・電子書籍 (389ページ)
感想・レビュー・書評
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実在する技術や国家情勢をベースにした近未来SF。
本作ではスパイ合戦の要素も加わって、文句なしに面白い。それに登場人物がみんな格好いい。
最新の宇宙工学やら軍事技術の知識を駆使してますが、説明もきちんとされていてわかりやすい。JAXAによる導電性テザーの実証実験とか、調べたら去年の秋本当にやってました。 -
藤井太陽さんの長編初読み。注目を浴びている作家であるが、正直なところ本当に面白い小説を書いているのか疑いを持っていた。本作品は宇宙が舞台になっていることもあり、自分の興味に近いと思い手に取った。感想は・・・。今まで疑っていてごめんなさい。圧倒的な想像力と創造力。スケールの大きさ,非の打ち所がない。物語の展開で論理的な矛盾もほとんどなく、実際に起こっているのではないかと錯覚するほどリアリティーがある。読んでいて自然にその光景が頭に浮かび上がる。きっと映画化しても面白いだろう。登場人物が日本人である必要はない物語なので、ハリウッドでぜひ映画化して欲しい。楽しみました。
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―――そこには、果てしない希望と底知れぬ恐怖があった―圧倒的な臨場感で提示する、近未来の宇宙開発とネット技術のビジョン!電子書籍のベストセラー作家、渾身のテクノスリラー巨篇!
好きな作家がTwitterで面白いと言及してたので。
読んだらやっぱり面白かった。
JAXAでも実際に研究されている「テザー推進」という概念をコアに、科学技術をロマンと人の善意でくるんで物語にしたような作品。
悪く言えば綺麗な面ばかり描いているともいえるけれど
それでも俺は、この作品を「夢がある」と表現したいし
いつかこんな未来を生きてみたい。
「俺のような奴でも、少しだけ宇宙に手が届いたんだ」 -
日本で個人的に「メテオニュース」というサイトを運営している主人公が、あるとき人工衛星の周回軌道上で不穏な動きをする物体を発見することから始まり、各国政府を巻き込んで問題を解決する話。
テザーや軌道ホテルなどでてくる素材は実に現実感をもって描写されており作者の技量がかいまみれた。
一方で人物の描写や話の筋が綺麗すぎて予定調和というか、感情移入なんかはしにくく、読後のカタルシスもあまりなかったなぁ。
SF、宇宙ものは好物なんですが・・・ -
「オービタル・クラウド」(藤井太洋)[Kindle版]を読んだ。ほんの目と鼻の先のすぐそこの未来がこんななら悪くないね。そう思わせる見事な近未来の描き方は藤井太洋さんならでは。しかも、出てくるヤツ出てくるヤツがみんな格好いいんだよ。最高に面白い痛快エンターテインメント。読むべし。