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感想・レビュー・書評
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天に堕ちる 唯川恵
10年ぶりに唯川恵さんの本を手にとりました。
これからの夏を迎えるにあたり、少しだけ軽やかな気持ちになりたかったからです。
唯川さんの小説は、女流作家らしく、女性側の恋、結婚、家族、旦那、仕事への気持ちを淡々に、ときには赤裸々に執筆されている印象があります。
この小説は、タイトルから陰湿な印象をもちますが、読了感はそこまでではありません。
10個の短編集です。
結婚した女性が旦那に遠慮、気後れしながら生活する短編が複数あります。
あー、その感情あるよね、、、きっと。
男性の僕がこれですから、女性の読者のみなさんは、共感する物語が見つかるかもしれません。
雨の土曜日。
読者ができて幸せでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
唯川恵 著「天に堕ちる」、2013.10発行。天に堕ちた女性たちの物語、短編10話。私は次の3話が印象に残りました。結婚してもずぼらな娘を気遣う母親の正枝、身体を全身くまなく丁寧に舐めてくれる藤川53歳に魅かれる可世子たち女性9人、つまらない夫より犬を選択した汐里41歳。
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女性が主人公の短編集。恐らく、女性の、或は人間の愚かさっを描こうとしているだろうと思うのだけれど、訴えてくるようなパワーを感じられなかった。日常の、どこにでもいそうな女性が道を踏み外していく、或は踏み外して泥沼にはまっている様子を描いているが、何故踏み外していくのかについての説得力が弱いと思う。
テーマがテーマだけに、読後感もよくない。