抄訳版 アメリカの鏡・日本 (角川oneテーマ21) [Kindle]

  • KADOKAWA
5.00
  • (3)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 18
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (210ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 和訳ならでは、という感じが少しあり、どんどん読み進めていけるスピードはなかったが、原著者の考えは正しく伝えられており、面白く読むことができた。日本が戦前、戦中を通してしてきたことを正当化している訳でもないし、米英の行いを絶対視する訳でもない。出来事や事実を俯瞰して見ると、ペリーの来航以降、日本が学び実践してきたことは欧米列強がその数十年前に行ってきたことだった、ということなのだ。一生懸命に習得し忠実に守ったのである。少し岸田秀の考え方に似ていると思った。欧米の精神分析も実施して欲しいと思う。
    美しいストーリーを振りかざしながら、結局のところ自国のことばかりを考えて戦略を練る。資本主義とか民主主義、人権などというのも勝ち得るべきものなのかもしれない。正直に行うべきなのか、法を守りながらもウマくやるべきなのか、このジレンマからなかなか抜け出せない。臨機応変に、と言ってしまえばそれまでなんだけど。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1900年生まれ(1898年の説もあり)。20年代から日米が開戦する直前まで二度にわたって中国と日本を訪れ、東洋学を研究。戦争中はミシガン大学、ノースウエスタン大学などで日本社会について講義していた。46年に連合国最高司令官総司令部の諮問機関「労働諮問委員会」のメンバーとして来日、戦後日本の労働基本法の策定に携わった。48年、本書を著す。89年没。

「2015年 『アメリカの鏡・日本 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ヘレン・ミアーズの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×