哲学マップ (ちくま新書) [Kindle]

著者 :
  • 筑摩書房
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感想・レビュー・書評

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  • よくまとまっているものの、一つ一つの解説が具体例をあまり伴わないため少し理解が難しい。哲学入門の1冊目ではなく、2冊目・3冊目に読むとよいと思う。

  • 西洋・東洋の哲学が、時代をまたいでどのような系譜で歩まれてきたかがまとめられています。
    素人の私にはちょうどよいボリューム感でした。

  •  これは長い哲学の歴史を相関図でまとめているところがいい。こういうの自分で作れない。学が浅すぎて。
     このマップを見たら、自分が深めたい著者がはっきりし、さらにそれに関連するものがどれなのかというのもわかる。
     現代に特化するなら「現代思想入門」の方をおすすめする。ただし、これは全体をまんべんなく解説してあるため、基本に戻って調べるのには重宝すると思う。哲学好きな人は読んでみて欲しい。自分の頭が一回整理される。

  • 非常に分かりやすかったです!
    基本的には西洋哲学史的な内容で、古代ギリシャから現代まで、主要な西洋哲学者の考えが、時系列に沿って各時代の社会情勢と共に記載されています。全体を俯瞰して哲学的な発想や問いの特徴をまとめてくれたり、時代を超えて類似している思想に言及したりと、単なる歴史の記述に留めない工夫があります。

    私はミドリムシが動物なのか植物なのか考えるための参考のひとつとして、本書を読みました。感想、学べたことなどをnoteにまとめています。(https://note.com/midori_elena/n/nbc2b7d49711e?magazine_key=mb1d3161dcc72

  • 哲学の全体感を把握しようという試みで書かれた本。

    めちゃめちゃ面白かった。

    特に「ニーチェ」記述では、新たな価値観が山盛りで
    脳内のエンドロフィンがドバドバでた。

    すべての価値はルサンチマン(怨念)によるものだから価値はない。価値というものを否定するのがニヒリズムだ。
    「神は死んだ」
    「大いなる正午」
    「超人」

    ただ、哲学を1冊にまとめるという壮大な試みのため、内容はどうしても凝縮され、行間の大きい(=分かりづらい)ものとしてなってしまう。

    自身も正直半分も理解できていないのだと言うことはわかる。w

    哲学への関心がより一層広まったので、また深めて、のちこの本にかえって来たいと思う。
    (今特に興味あるのは、ソクラテスとニーチェ)

    あと別件だが
    カントが言ってる
    「今の自分の行為を、社会の全員が同様に選択したとして、困った方向に行くか、いい方向に行くか」
    っていう善悪の定義があるんだけど、
    これコロナ下の今、全人類にインストールしたほうがいい定義と思った。

  • ■メインテーマ
    哲学を思考の道具として活用するためのガイド。

    ■著者の主張
    哲学は~のためにという目的達成のためのツールとして
    とらえるのではく、現在という瞬間を楽しむ態度を考える
    ツールとして捉えるもの。

    ■学んだこと
    哲学は幸福な人生を営むために必要な思考法で、どう活用するかが大事。
    目的達成のために人生があるのではなく、今この瞬間に意味を見出し、楽しむためにあるもの。

  • 哲学というものについて俯瞰して全体像を説明しようと試みている本書の意図に賛同して、教えを請おうと購読。

    ・哲学における問いは、主に3段階の問いである。
     1段階:○○とは何なのか
     2段階:それを私は知りうるのか、私は何者なのか
     3段階:(1・2の回答が得られないとき)一体なぜこれを問題にしていたのか。
         答えが得られないとき、どう考えを切り替えたらいいのか

  • 読了日 2020/9/20

    Kindle で読み上げてもらって読了。
    結構面白かったのが「なぜ人を殺してはいけないのか」の節。

    ここのところちくまとか講談社の哲学の入門本を読んでいて、ありがたいなと思うのは、大抵の本に索引と読書案内がついていること。
    哲学なんて用語は難しいし誰が何したのか全然わからんから、そういうものはとても重宝する。

    目次

    はじめに

    第一章 哲学の出発点

    第二章 古代ギリシャ

    第三章 中世における神と人間

    第四章 近世における転回

    第五章 哲学の「頂点」──近代

    第六章 近代の不安

    第七章 現代哲学へ

    第八章 現代哲学(1)──言語分析

    第九章 現代哲学(2)──現象学と実存思想

    第十章 現代哲学(3)──構造と流動性

    第十一章 哲学マッピング

    第十二章 東洋思想

    第十三章 哲学で見る世界

    終章 哲学の問い、ふたたび

    あとがき

    読書案内

    索引

  • ああ、そうだったそうだった!と頷きながら読んでしまった。哲学を通った人間が、ざっくり見直したい時や頭の中を整理するのに適しているなと思う。

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著者プロフィール

現在、専修大学文学部教授
1956年、神奈川県に生まれる。
1985年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。
現象学をはじめとする現代哲学、歴史理論、舞踊美学を研究。
著書に『図解雑学 哲学』(ナツメ社)、『哲学マップ』(ちくま新書)、『哲学ワンダーランド』(PHP)、『経験の構造:フッサール現象学の新しい全体像』(勁草書房)がある。

「2007年 『ハイデガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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