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感想・レビュー・書評
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森内永世名人の半生を書いた書。
森内さんのすごさもわかるが、同世代で競い続ける羽生さんの凄さや羽生さんに負けないための戦い方なども面白かった。
負けそうだと思うからこそ指せる手があることや、負けをいかに有効に活用してそこから何を学ぶかを考える、などの考え方も参考になる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
将棋ファンでなければ、おそらくこの本は理解できない。なので、将棋ファンに読んでほしい本である。この本の著者である森内は、将棋界の第一人者の称号である「名人」「竜王」のタイトルを、現時点で両方とも保持している。それは最強の証であるが、ファンは彼が最強とは思っていない。多くのファンは、彼のライバルである羽生こそが最強であると考える。それは、彼らの25年間の戦歴が物語る。圧倒的強さで7冠を制した羽生。おそらく史上最強だろう。それにようやく追いついて来た森内。実績ではかなり水を開けられた形だが、それに対する彼の考え方が本書の趣旨である。ゆっくりと、着実に。森内スタイルの神髄を見た気がする。
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将棋を勉強し始めて数ヶ月。
プロ棋士の名前も何人も覚えましたが、中でも好きな棋士である森内名人・竜王の本。
将棋始める前に羽生さんの本は何冊か読んだことあってとてもおもしろかったんだけど、
この本は、森内さんの自伝的な要素がとても強いので、
将棋の世界を少しでも覗いてから読んだ方が面白いですね。
子ども時代から今現在までどのように将棋と向き合ってきたか、
こういうのは普段の対局だけ見ていてもなかなか知れるところではないのでとても興味深く読みました。
羽生さんってやっぱすごいんだなぁ。
天才・羽生を子ども時代から目の当たりにしながら、
ひたむきに自分と、将棋に向き合ってきた森内さん。
なかなかできることじゃないですよね。
誰でも周りの人を見て、あぁこれはこの人には叶わないなと思うことはあると思います。その逆境をバネにして、ってよく言うけど、
実際できる人はそうはいない。
努力、ということなんでしょうけど、
この本を読んで森内さんに対して感じたのは、
「丁寧」という言葉。
森内さんは将棋もとても丁寧だなぁと思うんだけど、
あの棋風と同じように日々考え進んできてるんだなぁと思いました。
目下、羽生さんとの名人戦、まさかの3連敗で角番に立たされている森内さん。ぜひがんばって欲しい。 -
悪くなった時は妙手ではなく、自分が納得できる手を指す、という箇所が印象的。
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森内さんは、現在の将棋界を代表する棋士の1人で、いくつものタイトルを獲得したが、羽生さんというスーパースターの前では、知名度も人気も下回っているというのが本当のところだろう。本書でも、先にタイトル戦で活躍する羽生さんのことが何度も出てきて、一種の目標のように描かれている。しかし、若い頃はともかく、この10年くらいは森内さんも実力、貫禄ともに十分で、五分以上の活躍を見せている。そんな森内さんの近著ということで、謙虚ながらも自信に溢れた語り口となっている。森内さんは、本当に将棋が好きなんだなと心から思ってしまう一冊だった。
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読んでいるとき,ちょうど名人戦第一局があり,挑戦者の羽生さんが森内名人を破った。
羽生さんという同年齢の強者がいるなかで,何を考えて自らを成長させてきたかということが描かれている。どんな棋士でも全勝は無理なので,いかに負けから学ぶか,とか,大きな決断を迫られないための日頃の準備が大事とか,いろいろ参考になった。 -
Chikirinさんお勧めの名人の初著書。