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- / ISBN・EAN: 4988111245670
感想・レビュー・書評
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中国版のマイケル・ムーアに感じた。
メディア(映像やネット)を利用して、自分の主張(社会問題や体制批判など)をして考え方を伝えていく。
ただアメリカと違って、言論統制が激しい国では、トテツモナイ勇気と根性と、心の底から湧き出る正しさに対しての怒り?があるんだろうな。
でもドキュメンタリーはやっぱり強い。
彼が、彼自身がアートだ。
という感じのセリフが映画にあった。
一個人や生き様をアート(武器・矛)としていくことで、巨大な権力から自身を守る盾になっていく。
どんな過酷な環境でも、信念の元に行動する人はいる。
スゴイと同時に身につまされる。
こういう映画を観る機会の、まさに醍醐味ですよね。
イイとかダメとかの批評はなく、「観る機会は持った」方がいい、そんな感想でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分の活動はチェスを指しているかのようだと、話すアイウェイウェイ。
四川大地震では豆腐建築ならぬおから建築によって数万人の犠牲者が出た。中でも多かった子供の死者数を政府は隠蔽し公表しようとはしない。アイウェイウェイは自ら立ち上がり、ブログでボランティアをも募って、犠牲者の調査をし、記録、またそれ人々に名前を読み上げてもらうという作品を制作した。
中国という組織の中での芸術家ではなく、中国体制の危機に対して自分の表現で全世界に発信する。次々と警察に拘束させられる仲間達、後にノーベル平和賞を受賞した劉暁波も懲役11年が下された。そして彼もまた81日間拘束される。ツイッターやフェイスブックなど規制できないものへの禁止令が出ている中国になった現在も精力的に活動を続けている。
初めて知ることばかりでとても見応えがあった。アイウェイウェイの活動自体は制作するには難問ばかりではあるが、コンセプト自体は明確であり世界の人々に繫がるもの。社会レベルの作品であるからこその巨大なパワー。友人が表現する彼もまたワルといった言葉もとても印象に残った。