ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 長い間、たな晒しになっていた、池井戸潤の「ルーズベルトゲーム」を読み終えました。
    何故読みかけのまま放置されていたか、理由は一つ。
    登場人部が多いことです。私の記憶能力は5本の指で数えれるくらいがやっと、
    それが両手以上となるとかなりの決断が要ります。
    で、やった方法が出てきた人物に赤線を引き、ドッグイアすることです。
    暇な私が2日もかかったのはこのためでもあります。
    まあ、そんなことはさておき、この作家は読ませるツボを心得ていますね~
    1/3ぐらいから、どんどん私を引きずってくれました、面白かった~、よかった~

    IT関連企業のメーカーが業績不振に陥り、リストラを余儀なくされる。
    この会社は社会人野球チームも持っており、その経費も当然その対象となってゆく。
    その弱みにつけこんだライバル会社が乗っ取りにかかるといった内容です。

    ついに開かれた株主総会で、その会社のある役員が、
    「会社はみなさん株主のためにある。それはそうでしょう。
    でも一方で、そこで働く従業員のためにも存在します。」
    考えさせられますね~
    この作家の良い所は単なるエンタテインメントに終わってない所ですね。

  • kindle版2冊目。細川社長に三上部長に笹井専務、大道監督、老獪なる青島会長に、独特な雰囲気を感じさせる志眞社長。登場人物がそれぞれ味があり、夢中で読んだ。それぞれ周囲の人たちに向ける信頼があって、でも、どんなに追い込まれても自分の成すべきことに真摯に向き合う姿は素敵で、またnちゃんと見ていてくれる、信頼を寄せてくれる人たちに囲まれているのがすてき。

  • 会社の厳しさと経営者の姿勢がいかにに大事が思い知らされた。

  • 今が旬の作家の本(ドラマ原作)
    ラストが気が利いていますね

  • リストラを余儀なくされ、銀行からの融資も厳しくなっている中堅企業の再生の物語であり、同時にかっての栄光を取り戻そうともがく同社の野球部の物語だ。本書の面白さは勿論、ぎりぎりまで追い詰められながらも必死に努力していく登場人物達の姿にあるのだけれど、その必死の努力を彼らに喚起させているのは何なのか、ということが著者によって明確に表現されているところにあると思う。従業員を尊敬し、信じることができなければ経営者とはいえない、という言葉はまさに経営の本質だと思う。
    ご都合主義的な展開も多々あるけれど、それは本書の評価を下げるものではないと思う。

  • 中堅エレクトロニクス企業・青島製作所の社会人野球部がテーマの本。「ルーズヴェルト・ゲーム」とは、野球好きのルーズヴェルト大統領が「一番面白い試合は8対7だ」と言った話から来ている。
    廃部寸前の社会人野球部と、競合や銀行に追い詰められて経営危機に陥る企業。一難去ってまた一難。最後まで諦めずに頑張る人々の想いに涙。創業者でもある会長の言葉には重みもある。キャラクター全員が魅力的だが、個人的には笠井常務も好き。
    勧善懲悪モノだとわかっていても、面白くてまた読みたくなる爽快感。さすが池井戸さん。

  • 企業物は初めて読んだが、満足。
    ただの野球ものだと思ったら、会社経営が苦しい中での社会人野球の意義など見どころ満載だった。
    野球ものというより、バリバリの社会派ものだった。

  • 2014/4/1 Kindleで読了、【2014年-14冊目】。池井戸作品って、なんでこんなにハマるんだろう?ある意味水戸黄門のような勧善懲悪、絶体絶命な状態からの大逆転劇、人と人との心の繋がり・・・。様々な立場の人の過去、現在、苦しみ、将来への不安などを、社会人野球部とその会社の経営危機をパラレルに展開していく構成で、気がつけばどんどん小説の中に入り込んでいく自分がいました。青島会長をはじめ魅力的なキャラクターは多いですが、私は笹井専務が一番印象に残りました。この春ドラマも始まるので、すごく楽しみにしています(^^

  • 4月のドラマ化を前に、Kindle版が出たので発売されたその日に購入して

    読みました。



    もう、めっちゃおもしろい!じゃない。



    こういう展開になるだろうと思いながらも

    先へ先へどんどん読みたくなる池井戸作品。



    この本も、「ルーズヴェルト・ゲーム」というタイトルどおり

    逆転劇がスカッとさせます。

    とことんまで追い込まれながらも、ラストの大ドンテン返しに

    心が震えます。



    企業と野球の両輪でのストーリー展開ですが

    しっかり読み手のことを考えて

    繋ぐところはしっかりと繋ぐ池井戸さんの書き方が

    また読み手を飽きさせません。



    ドラマ版も半沢を超える作品になりそう。

    早くドラマが観たい!!

著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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