芽むしり仔撃ち(新潮文庫) [Kindle]

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  • 2017/10/02

  • 大江健三郎はじめての中編小説。疎開地を求めてさまよう感化院の生徒たちがたどり着いた森の奥の部落では疫病の流行が始まっていて、彼らは隣村に避難する部落民に見捨てられる。無人となった部落を掌握した彼らは一時的な高揚感に包まれるが、結局仲間の疫病発生の混乱の中、もどってきた「大人たち」に権力を奪われ、大人に従うことを拒否した「僕」は大人たちに狩られて絶望の中雪山に逃げ込んでいく・・
    例によって「森」が舞台ですが、後の小説のような「生」を生み出す活力の元ではなく、無理解と暴力の場として描写されています。それ以前の短編と比べると小説としてのまとまりが感じられる作品です。

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プロフィール

大江 健三郎(おおえ けんざぶろう)
1935年、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)生まれ。東京大学文学部フランス文学科卒業。大学在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を、同じく在学中1958年当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞を受賞。1964年『個人的な体験』で新潮文学賞、1967年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、1973年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、1983年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、1984年「河馬に噛まれる」で川端賞、1990年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。そして1994年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。
2018年7月から『大江健三郎全小説』全15巻の刊行が始まる。

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