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- / ISBN・EAN: 5039036069052
感想・レビュー・書評
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主人公は保険会社に勤めるレスター・ナイガード(マーティン・フリーマン)。マーティン・フリーマンは「シャーロック」のワトソン役で有名と言うか、ホビットシリーズで有名というべきかな。他に最近見た「スタートアップ」では悪徳刑事をやっていた。ワルも善人もできるのが魅力で、この作品ではその両面が必要で役にピタリとはまってる。
彼に絡むのが平気で殺人を行うローン・マルヴォ(ビリー・ボブ・ソーントン)で、ビリー・ボブ・ソーントンは殺し屋としての不気味さと一方で牧師だったり歯科医であるという善人ぶりに違和感がなくて魅力的な役者さんだ。
田舎町で起きる殺人の数々を時に残虐に時に映像美で見せていくが、基本はひねりの効いたとぼけた味なのがこの作品の魅力。こんなテイストの作品ってちょっとないですね。
冒頭「これは現実に起きた話である」というクレジットが出るがこれはウソ。それを長々と毎回違う映像をバックに丁寧に入れている。そんなウソは良いことではないし、上質なユーモアとは言い難いが、そんなことはおかまいなしでいけしゃあしゃあとクレジットを続ける。この図々しさがこの作品のいいところ。
大量殺人の場面をビルの外からカメラのパンと音だけで撮ったり、手話で話をする殺し屋のその手話がテキトーだったりする。アクション、サスペンスと見るとテンポがのろすぎるし、ユーモアと見るにはパンチがない。昔、ミステリの一ジャンルとして「奇妙な味」というものがあったことを思い出す。そのジャンルに入りそうな作品だ。
見終わると感覚の関節の一つがちょっと外された感じで心地いい。
コーエン兄弟による1996年の映画『ファーゴ』に着想を得て創作し脚本を書いているということで、コーエン兄弟の味なんでしょう。
結局二人とも死ぬんですね。シーズン2はどう作るんだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ツインピークスwithノーカントリー。