きりひと讃歌 4 [Kindle]

著者 :
  • 手塚プロダクション
4.44
  • (10)
  • (3)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 54
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (242ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 医療サスペンス。
    院長の策略により、奇病にかかってしまった主人公のお話。
    彼を取り囲む女性たちはじめ、物凄くドラマ性がある。
    物語のトーンは終始暗く重く、やり切れない部分も沢山あるけれど引き込まれる。
    ずっしりした空気から一気に希望の光が差し込んだようなラスト。
    一気に読み終えました。

  • そして最終巻。
    これは面白い作品であったが、すべてを通して書きたかったのはいったい何か・・・
    登場人物すべてが大きな不幸を背負っている。
    モンモウ病にかかった桐人とマリア。
    プレッシャーと罪悪感に押しつぶされて自殺した占部。
    優秀な部下の人生を狂わせてまで手に入れたかったものを結局手に入れられなかった教授。
    とにかくすべての人が不幸だ。
    まあそんな中でも、苦しんで苦しみ抜いた桐人とマリアが自分の生きる意味と場所を見つけられたのは救いではあるな。
    やはり手塚作品はこういう感じのドロドロさが最高であるな。

  • 医者として日本からはるかかなたに腰を落ち着けた小山内は、偶然にも日本で竜ヶ浦教授がモンモウ病を伝染病として発表したニュースを知る。竜ヶ浦教授の発表内容から、自分をモンモウ病にわざとかからせ、中国で見世物になっていたことを知っても助けようとしなかったことを知り、小山内は復讐に燃える。だが、いまや彼は地域の人々からかけがえのない医者として求められ、己のなすべきことをなそうと考えられるようになっていた――。

    ****

    ミス・ヘレンもいい味のあるキャラクターでした。表紙のゴルゴダの丘へ向かう基督を彷彿とさせるモンモウ病患者の姿は、漫画世界のなかのミス・ヘレンのような、モンモウ病患者として生きていく人々のようです。

    個人的には竜ヶ浦教授が身の滅亡を迎えたことに、けっこうスッキリしました。
    ラストも明るい未来がありそうな雰囲気で終わりましたし、最初から途中までずーーーーーっと暗いし重いしで、辛かったんですけど、最後にちゃんと生きていこう、という展開になってほっとしました。

    いろいろ大変な事があっても、前向きに生きていく。

    そいういう姿勢を貫いていきたいですね。

著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

手塚治虫の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
手塚治虫
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×