- Amazon.co.jp ・電子書籍 (242ページ)
感想・レビュー・書評
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医療サスペンス。
院長の策略により、奇病にかかってしまった主人公のお話。
彼を取り囲む女性たちはじめ、物凄くドラマ性がある。
物語のトーンは終始暗く重く、やり切れない部分も沢山あるけれど引き込まれる。
ずっしりした空気から一気に希望の光が差し込んだようなラスト。
一気に読み終えました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
医者として日本からはるかかなたに腰を落ち着けた小山内は、偶然にも日本で竜ヶ浦教授がモンモウ病を伝染病として発表したニュースを知る。竜ヶ浦教授の発表内容から、自分をモンモウ病にわざとかからせ、中国で見世物になっていたことを知っても助けようとしなかったことを知り、小山内は復讐に燃える。だが、いまや彼は地域の人々からかけがえのない医者として求められ、己のなすべきことをなそうと考えられるようになっていた――。
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ミス・ヘレンもいい味のあるキャラクターでした。表紙のゴルゴダの丘へ向かう基督を彷彿とさせるモンモウ病患者の姿は、漫画世界のなかのミス・ヘレンのような、モンモウ病患者として生きていく人々のようです。
個人的には竜ヶ浦教授が身の滅亡を迎えたことに、けっこうスッキリしました。
ラストも明るい未来がありそうな雰囲気で終わりましたし、最初から途中までずーーーーーっと暗いし重いしで、辛かったんですけど、最後にちゃんと生きていこう、という展開になってほっとしました。
いろいろ大変な事があっても、前向きに生きていく。
そいういう姿勢を貫いていきたいですね。