- Amazon.co.jp ・電子書籍 (289ページ)
感想・レビュー・書評
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Kindleで99円だったので即購入。
手塚治虫の昭和40年代の短編集。
火の鳥のようにちょっとテーマが壮大だったり、SFチックだったり、シニカルな結末だったり、なかなか味わい深いけど、人間という生き物としての怖さを感じて、じわじわ余韻に浸ってます。
値段からしたら大満足。
もう少し長い作品も読みたくなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
昭和43年~45年にプレイコミックに掲載された手塚治虫の14の作品を収録。
「ジョーを訪ねた男」「野郎と断崖」「グランドメサの決闘」「うろこが崎」「夜の声」「そこに穴があった」「カメレオン」「猫の血」「我が谷は未知なりき」「暗い窓の女」「カタストロフ・イン・ザ・ダーク」「電話」「ロバンナよ」「ふたりは空気の底に」
何れもSF・オカルトチックな大人向け作品で、まるで短編巧者の秀逸な作品を読んでいるような読み応え。時代の古さも全く感じさせない。さすがは手塚治虫!
そういえば、「夜の声」は、以前、藤原竜也主演のテレビドラマで見た。"世にきも" だったかな。 -
個人的には「古くからのならわし、言い伝え」が(フィクションであれ)含まれている話がおぞましさを助長させる。
「うろこが崎」のラストカットは衝撃とゾワゾワ感が。「猫の血」なんかも、信仰なぞは信じたくないクチなのに救いようのない悲しさが現れる。
「わが谷は未知なりき」「ふたりは空気の底に」のような、トゥルーマンショー的な、猿の惑星的な話は大好物。前者は地球という前提をひっくり返して、後者は地球の枠の中で外部を変化させることで歪な愛を描いている。先が気になるけど、色々と想像の余地があるところがよい。
【読了時間:1時間32分 / 5日】-
2019/11/16
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2019/11/16
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基本的に救いがなく、人間の愚かさが悲劇をもたらして終える類の話が多い。終盤になってくると徐々に食傷気味にすらなるが、いずれの話も後味がなんとも言えず、苦くて味が濃い。少ないページに物語の重厚さを詰め込むのが本当に上手いな、と思う。
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手塚治虫によるエグめの短編集。近親相姦ネタが印象的。あと死んだ人が蘇る(ように見える)タイプのプロットけっこう味付け変えて使いまわしてるんだなというのがわかる
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ロバに弱いので(バルタザールとか)「ロバンナぁぁぁ!!」
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NDC(9版) 726.1 : 漫画.挿絵.童画
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淡々としている感じ。
世にも奇妙な物語で『夜の声』をしていて切ない話で良かったので、原作を読みたくなり、この短編集を読む。
淡々としている分、ドラマの方がよくできていたように思った。
『ふたりは空気の底に』も良かった。
良かったというか、悲劇だけど。 -
人種差別や近親相姦、復讐劇等々、なかなかにどんよりとした短編がずらっと収録されている一冊。
全編通して大人向けです。
『世にも奇妙な物語』的な話も。