月に吠えらんねえ(1) (アフタヌーンコミックス) [Kindle]

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  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • 『月に吠えらんねえ』
    変態なのも偏ってるのも承知だけど、愛している。

    「読書の快楽は
    どれだけ強固な偏見にもとづいて解釈=自分の位置を決めるかによる 」
    とは村上春樹さんのことばだった気がする。(おそらく『若い読者のための短編小説案内』)

    とくに興味深いのは「朔君の□街」における住所。

    「サの2番」という番地はおそらく、書架ラベルのパロディ。欠番の「サの1番」はおそらくきっと「犀」のこと。異邦人として戦場を彷徨う彼。今はじぶんの街まで戻っているのかなあ。

  • □(シカク:詩歌句)街。そこは近代日本ぽくも幻想の、詩人たちが住まう架空の街。そこには萩原朔太郎、北原白秋、三好達治、室生犀星、高村光太郎らの作品からイメージされたキャラクターたちが、創作者としての業と人間としての幸せに人生を引き裂かれながら詩作に邁進する。実在した詩人の自伝ではなく、萩原朔太郎や北原白秋らの作品から受けた印象をキャラクターとして創作された、詩人たちと近代日本の業と罪と狂気の物語。

  • 1巻のみ所有。
    雰囲気は良い。漫画喫茶で読みたい漫画。

  • ジャケで読み始めたのでまさかこんなアンサイクロペディアが待ち構えていたとは。1p読むのにやたら時間がかかる。が、まったく飽きさせないテンポの良さ。場面が切り替わっても語り口が変わっても違和感がないことを後になって理解する。サンサ(異方からの第3の力)みたいな感覚を手にすることができた。

  • おわあ、なんというか大変好みでした…本人ではなく誌のイメージ。わかる。ぐうるさんはちょっと笑った…
    いいなあこういう雰囲気でずっと続いてほしい。

  • 詩人たちが集まる□街(詩歌句街)。暮らすのは詩人の作品を具現化した人々。主人公は萩原朔太郎作品を擬人化した朔くん。北原白秋作品を擬人化した白さんにぞっこんの情緒不安定で死体マニアという強烈なキャラだ。擬人化が苦手なので読めるか心配でしたが濃厚かつ狂気漂う物語世界に引き込まれ感銘を受けました。朔は親友の犀の顔が思い出せず犀はのっぺらぼう。白はチャラいが狂っている。この作品世界は虚無的な歪みを抱えていてそれが抗えない魅力となっている。グロとBL成分が含まれているので苦手な方は注意。夢中で読了。面白かった。

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著者プロフィール

四季賞2000年夏のコンテストで、応募作『孤陋(ころう)』が大賞授賞。アニメーション監督・新海誠氏の『秒速5センチメートル』のコミカライズ企画に抜擢され、月刊アフタヌーン2010年7月号から連載開始。オリジナル連載『まじめな時間』を2012年2月号から連載開始(全2巻)。日本の近代詩歌俳句を2次創作し話題を呼んだ『月に吠えらんねえ』(全11巻)は 2017年第20回メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞。

「2021年 『月に吠えたンねえ(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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