- Amazon.co.jp ・電子書籍 (318ページ)
感想・レビュー・書評
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<小川コメント>
広告代理店の業務を再定義しています。
今のままのビジネスモデルでは広告マンの8割は必要なし!
インターネットの世界では中抜きは当然。
製造者や権利元から消費者へワンストップで届く時代に、
「代理店」の意味とは?
「テクノロジーの無い代理店は生き残れない!」
身につまされる言葉です。。。
(2014/5/20)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本における広告ビジネスの現状を、グローバル情勢に絡めながら解説する一冊。
DMPを始めとしたデータオリエンテッドな時流は止めようもありませんので、しっかり着いていきましょうねというお話であったり、
そうした状況の中で広告主側にマーケティングデータが蓄積され、それを活用することに置いてもどんどんと「プロ化」していっている。
データの蓄積・活用という意味ではメディア側も対応を進めており、データを直接的に持つことの難しい広告代理店が一人で置いてけぼりをくらう可能性がある。
にも関わらず、それを認識して動けている広告代理店の経営層、広告マンはどれだけ居るのか!
というのが主な本書の流れ。
グローバル市場における最新の動向やトレンドは、普段日本のニュースを眺めているだけではなかなか入ってこない情報だったので、かなり分かりやすく良かった。
一方でDMPやらDSPやらといった最新のテクノロジーの技術的側面についての解説はそれほど多くはない。代理店でまだ意識改革のできていない営業マンに向けた激励書といった側面が強いんでしょうかね。
ただ、そういう人は果たして本書を手に取ることがあるんだろうか、とは思う。
現状広告の現場の先端にいて、何も動きが取れていない人は大きく二つに分かれるんじゃないだろうか。
本書で描かれているような変化にそもそも気付けていない人と、気づいてはいるけどそれでも動きの取れない人。
そもそも気づいていない人はこの本読んだら良いでしょうね。読まないと思うけど。
気づいているけど動けない人はどうしたらいいんだろううね。まぁ会社におんぶにだっこな状況に甘んじてちゃダメだよ、と言われたらそれまでなんだろうけど、たぶんまじめなんだよね、そういう人って。
どこの業界も多かれ少なかれそうだと思うけど、現場の営業マンにとって一番のというか唯一の指標は現在課されている目標を達成すること。
現在の営業スタイルが何も未来につながらないと分かっていても、じゃあ未来につながるトライをすることと現在の目標を追うことを並行させるほどの器用さはない、となったら現状の目標をとりあえず追うことを選ばざるを得ない、という人は多いでしょう。
経営側としてはもしかしたら裏側では未来への投資も進めていて、とりあえず今の数字は数字で欲しいとかしてるとしたらそれはもう怖ろしいことです。そんなことも考えてない経営層も多いというのが著者の危機感のようでしたけど。
ということで、この本はいったい誰向けなんだろう、というのが読みながら一番気になっていたことでした。
まぁとにかく、ちゃんと勉強しましょうね。というお話に集約しちゃうんですかね。