- Amazon.co.jp ・電子書籍 (259ページ)
感想・レビュー・書評
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進化心理学という学問分野があるそうだ。暗闇や高いところ、ヘビやゴキブリを怖がる人が多いのは、人間が進化する過程でそういう場所や動物が危険だったから。言われてみればもっともで、見通しの効かない暗闇を警戒しないものは闇に紛れて襲いかかってくる猛獣にやられてしまう可能性が高かっただろうし、ヘビを怖がらないものは噛まれて毒にやられてしまうことが多かっただろう。人間の腕とか、鳥の羽根とか、動物のデザインが環境に合わせて進化するのだったら、心の動き方も環境に合わせて最適化されて不思議はない。さらに人間は集団生活をする動物なので、それに必要な感情や心理があるようだ。そういう考え方をしたことはなかったので、新鮮だった。
感情は理屈ではないと言われるが、進化とセットとして考えると理屈が通るのかもしれない。進化心理学の本を少し読んでみようと思った。 -
進化心理学の入門前の入門書。
自分としては進化心理学というのは心理学とは異なる、どちらかというと生物学寄りで「生得的開発機構の研究分野」のイメージがあります。
本書は「高所恐怖症」や「食べ物の好き嫌い」などは心理学のオーソドックスな解釈から大きく離れているので、著者の「進化心理学は直観に合わないので学びづらい」という嘆きは自分も感じたりしました。
著者も書かれている通り、じっくり学ぶには教科書の『進化と人間行動』のほうが良かったきもしなくもないですが、こちらの著者の幅広い知識が気持ちが良いといえば気持ちが良いので、もう何冊か読んでみたいと思います。 -
ファスト&スローのシステム1とシステム2につながるお話。もっといろんなパターンが知りたくなった。