グランド・ブダペスト・ホテル [DVD]

監督 : ウェス・アンダーソン 
出演 : レイフ・ファインズ  トニー・レヴォロリ  F・マーレイ・エイブラハム  マチュー・アマルリック  エイドリアン・ブロディ 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2014年11月12日発売)
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レビュー : 170
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142016416

感想・レビュー・書評

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  • なんてポップで、コミカルで、ゲスで、グロテスクで、と思ったら意外とヒューマンで、なにより、とことんシュールな、摩訶不思議なおとぎ話的映画。

    1968年。スランプと孤独に陥いった作家は、共産主義国家・ズブロスカの山あいにある寂れたホテル「グランド・ブダペスト・ホテル」に一人で滞在し、ある老人と出会う。
    その老人こそは、ホテルのオーナーで、かつての大富豪、ゼロ・グスタヴ氏だった。
    作家は老富豪と食事をし、彼の昔話に耳を傾けることになる…。

    時は1932年。舞台はズブロスカ共和国にある名門高級ホテル「グランド・ブダペスト・ホテル」。
    細やかなサービスに定評のある、コンシェルジュのグスタヴ・Hは、お金があるのに愛に飢えた、金髪の軽薄な老婦人たちから熱狂的な支持を受け、ホテルは大繁盛していた。

    ある日、そんな彼の上顧客で愛人の一人でもある大富豪の老婦人「マダムD」が急死する。
    グスタヴは、彼を慕う移民系ベル・ボーイのゼロを従えて、慌てて彼女の屋敷を訪れるけど、彼女の長男ドミトリーを中心とした遺産争いに巻き込まれ、無実の罪で投獄されてしまう。なんとか脱獄に成功したのもつかの間、刺客に追われて…。

    と、あらすじを書き起こしてみると、暗いクライム・サスペンス映画のようになってしまうのだけど、実物は全くそうではなく。

    架空の国の架空のホテルを舞台に、コンシェルジュと移民系ベル・ボーイのコンビに降りかかった群像ドタバタ劇を、超ハイスピード展開と、レトロカラフルな映像をベースに、コミカルポップなのにグロテスクな味付けと、ちょっぴりの感傷をアクセントに加えて見せる、なんとも不思議な作品なのです。

    この他にないシュールなおとぎ話っぷりを、なんと説明したらいいのか…。説明できない…。
    とりあえず、観終わった後に、この映画の監督が、「ダージリン急行」の監督と知って、超納得しました。すごく通じるものがある…。
    こんな作風を、破綻なくまとまった作品として撮れる人なんて、そうそういない。

    奇天烈で異色だけど、よくできた作品です。

  • 老いた作家が語る、かつてヨーロッパ最高峰と
    うたわれたグランド・ブダペスト・ホテルにま
    つわるミステリー作品です。
    ホテルを仕切るコンシェルジュ・グズダヴは上
    客であった伯爵夫人の作家容疑で逮捕される。
    知恵をしぼって脱獄した彼は新人のロビーボー
    イととともに真相を究明します。
    主人公である伝説のコンシェルジュに扮するの
    はレイフ・ファインズで、神経症の作家をジュ
    ード・ロウ、殺されてしまう伯爵夫人をティル
    ダ・スウィントンが演じていました。
    オーウェン・ウィルソンやビル・マーレイらが
    思わぬ場面で顔を出す場面が見所です。
    見応えがあって面白い作品です。

  • 話題作をようやく見る事が出来ました。

    舞台になった時代のせいもあってモノトーンな色彩を使った手法を上手く生かしたサスペンス・コメディでした。

    あの『アーティスト』を連想してしまう様なクラシカルな雰囲気が何とも言えぬムードを充分に楽しめる作品で満足感を味わえました。

  • 回想形式で進んで行く伝説のコンシェルジェとベルボーイの波乱にとんだ事件簿。

    欲や金、権利や軍事司令部まで絡んである老婦人の本当の遺言の行方を紐解くまでを
    ミステリー色濃い料理にウィット、ラブ、メルヘンチックの調味料をふりかけた感じかな♪
    人も殺されたりするが、悲惨さはない。
    由緒あるホテルの栄枯盛衰ではないが、外観、そして利用客の変わり様も興味深い。
    主役の二人は天然ぽく?変わってはいたが共に師弟関係のような信頼でどこまでも繋がっていた。
    富や地位が欲しかった訳ではない、
    老いて尚、ベルボーイ時代の自分の部屋に宿泊するゼロの気持ち、分かるな。
    カタチより想いが人を幸せに包むということ。
    いつまでも宝物だったあの頃の面影に包まれていたいんだね。。

  • いつもハイクオリティで楽しみなウェス・アンダーソンの映画。まるで精巧につくられたミニアチュールの世界を拡大鏡で見るような楽しさは変わらないままに、今回は円熟の風格さえ匂わせて、かつて本当に存在していたかのような懐かしい幻想を見せてくれます。
    特に注目したいのは物語の構造で、とある欧州国の女学生がひもとく偉大な国民作家の本、その作家が古めかしいホテルのオーナーから聞いたという冒険譚と、観る者は箱入りケーキを味わうようにして、歴史と物語が混然一体となった世界に誘われます。ロープウェイで登っていく山頂のホテルや、路面電車、弁護士さんが殺される美術館など、幻想の歴史の中のヨーロッパを作り上げているアイテムのひとつひとつが魅力的すぎ。その中心に君臨する、エレガントで滑稽でメランコリックなレイフ・ファインズが、失われてしまった偽の過去への郷愁を味あわせてくれます。
    今回は持ち前の軽やかさに、『エステルハージ博士の事件簿』みたいな欧州偽史小説にも通じる味わいが加わって、このまま円みと重さを増してきたら、どんな世界を見せてくれるのか、ますます楽しみ。

  • こんな豪華な映画、観ていて楽しくないわけがない。

    舞台となる建物、インテリア、計算された色使いはため息ものです。
    これでもかと現れる豪華出演俳優に、次々と現れる架空だけどどこか懐かしさを感じる世界。
    時間軸と同じく何層にも及ぶ構造の建物が美しくこの映画の見所。

    まるで美術の本を観ている気分になる。
    そして、コメディの要素がだんだんと強調されラストは見事に
    物語を着地させる脚本の面白さ。

    キャスティングが最高です。それ以外ありえない、と納得。

  • ★3.0

    なんだか思っていたのと全然違っていた…。
    借りる時にパッケージの裏に“コメディミステリー”と書いてあったので楽しみにしていたが、ミステリー要素はいまいちだった。

    ウェスアンダーソン監督なので、勿論映像や画面構成や色使い等は素敵満載なのだが…観る前の認識とは映画に大事なものですね。
    作品の評価というよりも、カレーを注文して食べたらハヤシライスだったみたいな。
    (ハヤシライスも好きだけど)

  • 最高、、、ため息しか出ない
    背景も映像もとってもオシャレでコミカルで、切なくて

    絵本の中の世界をそのまま映画にしたみたいな
    サスペンス映画という意味ではその筋はとても簡単なんだけど
    好きなシーンがたくさんあるし、何回も見たい

  • かわいくて、オシャレで、センスがいい。
    映像とストーリー。
    テンポよくて、クスッと笑える。

    最後はあっけなく、淡く、切ない。
    これまでの楽しさと最後の切なさがじわっとくる。
    素敵な映画。

  • 「ウェス・アンダーソンの極地」と言ってもいいんじゃないでしょうか。心地いいテンポ、リズム感。ムードたっぷりの色彩。気持ちよく、ばしっとキマッた構図。嫌味なくらい、隙なく計算し尽くしてる。若手だからこそ(ならでは)の完璧な作り込みって感じだった。ここまでやられると、監督の才能と執念(?)に拍手するしかない…。

    ストーリー外の想像がふくらむとか、観終わった後に自分も何か変わった気がする、というタイプの映画ではないと思う。そこんところが自分の中で、「好きなんだけど★5に踏み切れない」部分。でも、監督が周到に張り巡らせている意図を、あれもこれもと掘り下げていくのは楽しいです。

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プロフィール

1969 年5月1日 生まれ。アメリカの映画監督・脚本家。テキサス州ヒューストン出身。
テキ サス大学在学中に、オーウェン・ウィルソンと出会い、共同で映画を制作。オーウェンとその兄ルーク・ウィルソンと作った短編 「Bottle Rocket(原題)」がサンダンス映画祭で注目を浴び、それを長編にした「アンソニーのハッピー・モーテル」(96・日本 劇場未公開)で本格的に監督デビュー。続く「天才マックスの世界」(98・日本劇場未公開)でインディペンデント・スピリット・アワード賞の 監督賞を受賞。「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」(01)では、オーウェンとともにアカデミー脚本賞にノミネートされ、ストップモーションア ニメ「ファンタスティック Mr. Fox」(09)は同長編アニメーション賞の候補になった。「グランド・ブダペスト・ホテル」(14) は、第64回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞し、第87回アカデミー賞では4部門などを受賞している。

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