カッコウの呼び声 私立探偵コーモラン・ストライク 上下合本版 [Kindle]

制作 : 池田真紀子 
  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • リアルで容赦ない人物描写が見事で面白かったので、ハリポタくらい続巻が出るといいな..



    ◆読み進めながら途中途中でメモした感想↓

    ・ストライクとロビンの距離の縮め方がリアル。ロビンはフィクション的な有能美人秘書ヒロインすぎる
    ・主人公ストライクは体格のいいベートーベン顔(つまり見た目はあまりよくない)、恋人と喧嘩別れしたてで金欠崖っぷちだけど探偵としては優秀、真面目な35歳。次第に元カノは虚言癖持ちで長年苦しめられてきたことや昔軍にいて片足を失くし義足なこと、母はドラッグ常用者で父親違いの兄弟が膨大にいるという特殊な家庭に育ったことなどがわかる
    ・回転女史作品には完全な善人も完全な悪人も出てこない、欠点の方が目立つキャラが多い(ハリポタリアタイで読んでた時は5巻目で悪意の垂れ流しが強烈すぎてついてくの断念したけど今はすばらしいと思う点)。この話はとくに芸能界の人間が大勢出てきてほとんどボロクソに言われてるの草。ロックハートを彷彿とさせる俳優志望イケメンも出てくるし…

    ・ルーラは本当に自殺だったと思うけど、今の所自殺の原因としての有力容疑者は
    ダーフィールド(まんますぎるので犯人じゃないのでは)
    ブリストウ(依頼してきた所から何か裏がありそうな感じなんだよなぁ)
    叔父トニー(サイコパス差別主義者、ラスボスみある)
    DBマック、ウィルソン(数少ない良い人。かえってあやしい)
    ロシェル(犯人ではないと思うけど、彼女の存在がこの話のキーのはず)
    ギー・ソメ(黒人キャラの誰かがルーラの実の異母兄弟とかありそう)

    ・回転女史のことなのでロビンの婚約者マシューや脅迫状常習犯ブライアン・マザーズといったルーラ事件と全く関係無い人も後々繋がり始める気がする
    ・シプリアンとウルスラのメイ夫妻とかも、あれだけで終わりな気がしない。でもベスティグィ夫妻はただの迷惑道化なかんじ


    四章以降↓

    ・ルーラの実母のビッチぶりといい、トニーおじのくそおやじぶりといい、クソな人物の描写が最高。クソのまま絶対一生変わらない感すごい。ポタのアンブリッジとかカジュベイのDVおやじもすごかったな
    ・ロシェル死んだけど単なる可哀想な第2被害者じゃなく、犯人に気付いてゆすろうとしてたたくましさ。病床のルーラ養母も容赦無くうかつに同情できない人物に書かれてるし
    ・すごい 誰一人例外なくクズだ だから唯一のパーフェクトヒロイン・ロビンが余計にフィクションっぽく思えてしまう
    ・全部金のせい
    ・事務所に依頼に来た時からなんかあると思ってたけど、犯人お前だったか…ブリストウ… しかも幼少期に殺人経験あり(兄殺し)
    ・トニーおじ嫌な奴なことに変わりないけど、本当のこと言ってたんだな…
    ・ブリストウも知らない所で映画監督夫婦のDV事件だのトニーとウルスラの浮気だのが絡み合ってみんなで嘘つきまくり、結果的にブリストウを助けてたのか
    ・ウサギ顏でおとなしそうな小心者に見えるブリストウが実は幼少期から兄に比べ自分が劣っている・親の愛情を貰ってない事に深い深いコンプレックスを抱き、あまつさえ実の兄を事故に見せかけ殺すほど壊れた精神状態のまま生きてきたことが最恐
    ・ストライクは有名になって金に困らなくなり、ロビンも秘書のまま残ることになってハッピーエンド。ブティックでのロビンファッションショーシーンと最後の緑のドレスプレゼントされるシーン、映像化されたら是非見たい
    ・カジュベイに比べたらびっくりするくらいハッピーエンドだったけど、マシューとの仲はより悪化していく気が…次巻でフォロー来る?

  • 「カッコウの呼び声 私立探偵コーモラン・ストライク」(ロバート・ガルブレイズ : 池田真紀子 訳)を読んだ。結構読み応えがありました。とにかくコーモラン・ストライクという主人公の魅力がこの作品の肝ですね。しかしまあ、ロバート・ガルブレイズのこと、マジ、知らずに読んでたよ。(笑)

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著者プロフィール

ロバート・ガルブレイスは、『ハリー・ポッター』シリーズで知られるJ・K・ローリングの別名。本作はローリングの名を伏せて出版された。探偵シリーズの2作目。

「2015年 『カイコの紡ぐ嘘(下)私立探偵コーモラン・ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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