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- / ISBN・EAN: 4988003827908
感想・レビュー・書評
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授業をさぼったり合コンに興じたりとごく普通に大学生活を楽しんでいた時枝修(中村蒼)だが、ある日突然大学を除籍される。生活費を工面していた父親が借金を抱えたまま失踪し、授業料が支払われていなかった。
家賃も支払われていないため修はアパートからも強制退去させられ、ネットカフェで過ごす、いわばネットカフェ難民となった。
日払いのバイトでなんとか食いつないでいたものの、騙されて入店したホストクラブで高額の料金を吹っかけられ、払いきれずにその店でホストとして働き始める。
働くうちに、裏のビジネスを目にする修。
ホストクラブから抜け出そうにも無傷では抜け出せず、修はついにホームレスにまで転落する……。
父親の失踪をきっかけに住処を失い日雇い労働者、ホスト、そしてホームレスへと転落していく若者を通し現代の格差社会を描いた福澤徹三の同名小説を、「ツレがうつになりまして。」「半落ち」の佐々部清監督が映画化。
借金抱えた父親が失踪し、学費未納で大学を除籍され、住居も追い出された主人公の転落人生を、ワーキングプアや貧困問題を絡めて描く。
内容証明郵便を見ずにほっておく甘さやギャンブルに逃避する甘えはあったが、無知に付け込むゼロゼロ物件などの貧困ビジネス、土木作業員や治験のバイトやホストなどの過酷な実態などの格差社会の実情を怖いほどリアルに描いたヒューマンドラマ映画の傑作です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説も良かったのですが、現代を舞台にした話は映画でも映像から伝わる風景がリアルで良いなという感じでした。
大塚千弘がはまり役で良かったです。
日本は、一つ歯車が外れて逸脱すると、再び同じ状態に戻ることは難しい社会のシステムです。
年をとると、若いというだけで若者に可能性を感じますが、若者自身は、自分の置かれている境遇に環境に絶望し、自らに可能性など感じる余裕などないということでしょう。
ただがむしゃらに行けばいい時代はすでに終わっていますので、若者は、既得権益に乗っかったり、すり寄ったりしながら生きていくしかないのでしょうか。 -
洋画ばかり観てるのは、邦画だと感情移入しすぎて心が過度に揺さぶられることを恐れているからなのかもしれないと思った。
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制作年:2013年
監 督:佐々部清
主 演:中村蒼、大塚千弘、青柳翔、山本美月、中尾明慶、金井勇太、落合モトキ、田村三郎、岡村洋一、大谷ノブ彦(ダイノジ)、吹越満、福士誠治、津田寛治、小市慢太郎、金子ノブアキ、井上順
時 間:130分
音 声:日:ドルビーデジタル5.1ch
授業をさぼったり合コンに興じたりとごく普通に大学生活を楽しんでいた時枝修だが、ある日突然大学を除籍される。
生活費を工面していた父親が借金を抱えたまま失踪し、授業料が支払われていなかった。
家賃も支払われていないため修はアパートからも強制退去させられ、ネットカフェで過ごす、いわばネットカフェ難民となった。
日払いのバイトでなんとか食いつないでいたものの、騙されて入店したホストクラブで高額の料金を吹っかけられ、払いきれずにその店でホストとして働き始める。
働くうちに裏のビジネスを目にする修。
ホストクラブから抜け出そうにも無傷では抜け出せず、修はついにホームレスにまで転落する…。 -
これは…なかなかヘビーな映画でしたね。
主人公はごく普通の大学生。
親が学費を払わず逃げてしまったため大学を除籍。
家賃滞納で立ち退きを迫られ、ネットカフェで寝泊まりし、
あれやこれやといううちにあっという間に底辺まで落ちてしまう。
正直「底辺」という言葉は嫌いです。
職業には貴賤はないと思うし、どんな仕事であっても
社会が成り立つためには絶対に必要なものだから。
それでも、そんな言い分も綺麗事と思えてしまうぐらいに、
たった半年で落ちるところまで落ちてしまった、そんな印象。
ホストになった主人公に恋をしてしまった茜さんが不憫すぎる。
ネットカフェ難民、貧困ビジネス…
経済大国である日本の裏側は、まさにこの通りだと恐ろしくなりました。
一度落ちるところまで落ちると、そこから這い上がるのは難しい…。