君よ憤怒の河を渉れ [DVD]

監督 : 佐藤純彌 
出演 : 高倉健  原田芳雄  池部良  大滝秀治 
  • KADOKAWA / 角川書店
3.60
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111289971

感想・レビュー・書評

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  • 無茶苦茶すぎて笑えるバカアクションカルト映画!とんでもない展開にどんどんなります笑。原作が西村寿行さんなので…私はちゃんとは読んでないけど、エロ、ハードボイルド、バイオレンス、あと犬っていうイメージ。この映画には犬は出ないけど馬と、あと熊が出るのには大爆笑。マルヨンは飛ぶわサービスおっぱいもあるわで盛り沢山。ただしおっぱいは別の人のボディダブルだと思うので注意が必要だ!
    さらにこの映画は音楽が全然合ってなくてひどい。『第三の男』をパクってとぼけた調子の音楽が何度も流れる…。

    佐藤純彌監督と高倉健さん主演の一連の映画はすごく好きです。『新幹線大爆破』『君よ憤怒の河を渉れ』『野生の証明』…そして忘れちゃいけない『ゴルゴ13』!!
    この一連のシリーズは、お金かけてハリウッドのアクション映画に負けないようなものを作ろう!という意気込みが感じられます。『新幹線大爆破』はフランスで大ヒットしたそう、あと『スピード』の元ネタですね。『憤怒』は中国で大ヒットしたそうです。

    この頃、71年に五社協定がなくなったこと、高倉健さんが東映をやめたいということ、大映が倒産したことなど色んな状況が重なっている。大映の永田雅一が再起をかけて作ったのが『憤怒』だったらしい。大映は潰れてるから配給は松竹。
    76年の映画ですが、この頃から日本映画もアメリカ映画も変わってきたのではと思う。日本だと他に『青春の殺人者』や角川映画第1弾『犬神家の一族』。
    アメリカだと『タクシードライバー』『キャリー』『ロッキー』なんかの年。ついでに『ジョーズ』が前年公開。

    この映画の健さんもめちゃくちゃカッコいい。ほんとにこの人は礼儀正しい、演技ではなくて健さん自身の体に染み付いた動きがフィルムに焼き付いている。
    カッコいいだけではなく、洗脳されてる演技がおかしすぎて吹く笑。

    そして原田芳雄ちゃんがこれまたカッコいい!芳雄ちゃんは出てるだけで全部持っていく俳優!めっちゃカッコいいんだけど、これまた濃すぎて笑える。
    この映画の刑事役は松田優作がマネしたのか?と思ったけど、ジーパンの方が先なので芳雄ちゃんがパクったのか!?(優作さんが芳雄ちゃんをめっちゃ慕ってたのは有名)

    健さん、芳雄ちゃん、優作さんなんかは「存在自体がすごい」俳優なので、演技力云々は関係ないんです。(個人的には芳雄ちゃんは上手いと思う)

    ヒロインは中野良子さんで、次作の『野生の証明』でもヒロインなんだけど、この映画ではゲスト出演している倍賞美津子がすごくよかった。倍賞美津子はあんまり好きじゃないけど、『復讐するは我にあり』よりも『憤怒』の方がかわいくて好きです。

    あと西村晃さんがフィクサー役で出ている。これは以前から言ってるけど、黄門様をやる前の西村晃さんは怪優で、変な役ばっかりやってるのが最高に面白い!!

著者プロフィール

映画監督。1932年、東京都出身。
東京大学文学部卒業後、56年に東映東京撮影所に助監督として入社。伊藤大輔、今井正、家城巳代治、小林恒夫監督らに就き、63年『陸軍残虐物語』にて監督デビュー。『未完の対局』(82)はモントリオール世界映画祭グランプリに、『敦煌』(88)は日本アカデミー賞最優秀監督賞及び作品賞に輝いた。

「2018年 『映画監督 佐藤純彌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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