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本 ・電子書籍 (229ページ)
感想・レビュー・書評
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以前、著者の谷口氏の別の著書を読んだことがあり、その中で紹介されていた本(もちろん、別の著書も面白かった)。
本書が出たのは10年前ではありますが、AIが大きな話題になっている今こそ読むべき本ではないかと思います。
なお、この本の趣旨は、以下のような感じかと。
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ロボットの振る舞いを制御するのは、結局はプログラム(それを支える数学や論理構造)。
感情や思考に見えるものも(何をもって「感情」や「思考」とするかの定義は別途必要ですが)、プログラムで対応できるのであれば、ロボットは感情や思考を持つと言える。
ただし、ロボットが感情や思考を持つ仕組みができたとしても、それが、人間が感情や思考を持つ仕組みと同じとは限らない。
とはいえ、人間が考えたプログラムによって、ロボットに感情や思考を持たせることができたとしたら、「少なくとも構成論的には、ロボットに感情や思考を持たせることは可能」とはいえる。
だからといって、科学的なアプローチによって感情や思考を理解(実現)したわけではないので、構成論的なアプローチは、科学的とはいえないかもしれない。
それでも、構成論的なアプローチは、科学的なアプローチによる進歩を後押しする強力な武器といえるだろう。
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以前、新井紀子氏の『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』が話題になりましたが、その本は、「AI(ロボット)はこれができない」(ので、AI(ロボット)にできないことをできる人になろう)にフォーカスを当てた本であるのに対し、本書は、「ロボットは、プログラム(論理構造)次第でいくらでも進化できる」にフォーカスを当てた本。
どちらの本も、読むに値する本であると同時に、どちらの考えも押さえておくことが、これからの時代には大切だと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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