天盆 [Kindle]

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  • 中央公論新社
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  • 将棋を模した天盆に見初められた少年と家族を取り巻く蓋という国に纏わる話。天盆の棋戦が動けば、呼応するかのように渦巻きうねり出す潮流。人が動き、歴史が動き出す。
    それが、疾走感を持って駆け抜けていく気持ちよさとそれにともに引き連れてだって教えてくれる人の生き様、待ち受けるドラマに相対する明朗なる愉快さが実に心地よい。
    凡天が天盆を通して辿り着いた境地に見据えた光景と家族の絆が紡ぎ守り通せたそのものの想いが重なり、そして、国までもが波に飲みこまれた歴史、証はどう生きたかではなくどう生き抜いたかかに直結し、収束していた。楽しかったです。

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著者プロフィール

一九七八年八月、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。二〇一四年、第十回C★NOVELS大賞特別賞を受賞した『天盆』(「天の眷族」を改題)で鮮烈なデビューを飾る。著書に、奇病に冒され、世界中を跳躍し続ける少女の青春を描いた『マレ・サカチのたったひとつの贈物』(中央公論新社)、本の雑誌社『おすすめ文庫王国2017』でオリジナル文庫大賞に輝いた『青の数学』(新潮文庫nex)がある。

「2018年 『マレ・サカチのたったひとつの贈物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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