SnowyYukiさんの感想
2023年5月19日
一部漫画を取り入れながら,主に文章で大学の古典の先生が恋にちなんだ和歌を解説するスタイル。和歌は百人一首以外から選ばれており,古くは飛鳥時代,万葉集の額田王から,鎌倉時代の源実朝,後深草院二条まで。 歌の裏側に読み取れる感情や,時代や場所に付随する恋愛事情など,知っていれば和歌を読む時に参考になりそうな情報が多く面白かった。異なる時代には異なる価値観や社会事情があるとは分かっていても,具体的に知らないため結局現代基準で解釈してしまっていたと思う。
1957年、東京都生まれ。 東京大学大学院人文社会系研究科教授。 和歌文学専攻。 『中世和歌の生成』(若草書房、1999年)、『中世和歌史論 様式と方法』(岩波書店、2017年) 「2020年 『和歌史の中世から近世へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」