ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦 [Kindle]

著者 :
  • 講談社
4.00
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 3
レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・電子書籍

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 豊田正義作「ガマ〜遺品たちが物語る沖縄戦」(講談社)を読み終わり。私の読書ウィークもこれで終了。

    この本は,沖縄戦で多くの人が逃げ込んだ鍾乳洞(ガマ)から掘り出された遺品を軸にして,その持ち主の体験を綴った物語だ。ノンフィクションを寄せ集めたフィクションとなっている。

    ガマというと,私は10年前に,有名なアブチラガマ(糸数壕)を見学したことがある。翌年に迫った修学旅行の下見で訪れた。ガマの中は真っ暗。レンタルの懐中電灯だけを頼りに降りていく。中には病棟や井戸,治療室,空気孔などの看板があった。ひめゆりの学生たちもここで看護に従事していたとのこと。今は何もないがらんどうの鍾乳洞だが,70年前にはここに傷病兵がいて,ひめゆりの学生たちがいて,死体がごろごろ転がっていて,トイレのにおいと死体のにおいが充満し,火炎放射器や爆弾が炸裂していた。

    その戦争の息づかいが今にも聞こえてきそうで,ぜひとも修学旅行のコースに入れたいと思った。しかし,そのときほぼできあがっていた日程や生徒の服装のことを考え,コースに加えるのは難しいと判断して見送った。

    そのときのことを思い出しながら,この本「ガマ〜遺品たちが物語る沖縄戦」を読んだ。直接ガマを見に行くのもいいけど,このような本を読んで,一人一人の人生に焦点を当てて感じる戦争も大切だなと思った。もちろん,この本を読んでガマを見に行けたらもっといいのだけど。9年前に私と一緒に沖縄修学旅行に行った皆さん,ぜひこの本を読んでみてね。

    2年前,念願が叶って家族で沖縄に行った。アブチラガマに行けなかったのは残念だったが,摩文仁の丘,平和記念資料館,ひめゆり平和記念資料館には連れて行った。そのとき小4だった娘は今小6。娘にも読みなさいと言ってある。読んでくれるといいな。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1966(昭和41)年、東京生れ。早稲田大学第一文学部卒。ニューヨークの日系誌記者を経て、ノンフィクション作家に。戦争、犯罪事件から芸能まで取材対象は幅広く、児童書の執筆も手がけている。『ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦』(講談社)は、厚生労働省社会保障審議会の推薦により「児童福祉文化財」に指定される。著書に『妻と飛んだ特攻兵 8・19満州、最後の特攻』(角川文庫)、『消された一家』(新潮文庫)他多数。

「2018年 『ベニヤ舟の特攻兵 8・6広島、陸軍秘密部隊レの救援作戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦のその他の作品

豊田正義の作品

外部サイトの商品情報・レビュー

ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦を本棚に登録しているひと

新しい本棚登録 1
新しい本棚登録 0
新しい本棚登録 0
新しい本棚登録 1
新しい本棚登録 0
ツイートする