ヒートアップ [Kindle]

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (323ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 「魔女は甦る」の続篇。スタンバーグ社の研究所が焼失して一月。都内で、またもやヒートを使った暴行事件が発生する。殉職したキャリア警察官 宮條貢平の盟友、厚生労働省の麻薬取締官 七尾究一郎がヒートの出所を追う。

    七尾は、麻薬に抵抗力をもつ特異体質。その体質を武器に危険なおとり捜査に身を投じ、検挙率ナンバーワンを誇る凄腕捜査官だ。組織の論理に従わないアウトローでもある。

    その七尾が、ヒートの売人を殺害した容疑で逮捕されてしまう。そしてあろうことか、ヤクザの幹部の山崎と二人三脚で事件の真相を追うことに。

    終盤は、前作同様過激なサバイバルショー。これでもか、というくらいに続く灼熱地獄の脱出劇。これにはうんざり(もっとさらっと描いて欲しかった)。ラストはお決まりのどんでん返し。

    七尾のクールなキャラは良かった。七尾が活躍する作品、他にはないのかな?

    そっか、宏龍会ナンバー3の山崎って、御子柴シリーズでちょくちょく顔を出す山崎だったんだ! これでまた繋がった。

  • 「魔女は甦る」の続編。続編だが本作は麻取が主役となっており、前作との繋がりは「ヒート」だけかと思いきや、意外な人物も含めて一部同じ登場人物も出て来る。
    前作の「魔女〜」と本作を読んで感じるのは、あながち起こり得ない話でもないという恐怖だ。数年前には想像もしていなかったコロナウイルスによるパンデミックが起き、世界中が小説の出来事のような事態になった。未だかつてなかった新しい強力なドラッグが作り出されないと誰が言えようか。

  • 最高におもしろかった!
    アクションの疾走感が半端なし!
    アクション、アクション、アクショ~~ン!って感じで、後半は往年のハリウッドもびっくりなんじゃないでしょうか。

    いろんな楽しみ方ができる本書だとおもうけれど、私は<バディもの>としてとっても楽しく読んだ。
    だって、バディっていうけれど、それが<麻薬取締官と暴力団組織のナンバー3>の男ふたりが手を組んで悪魔のような麻薬を追うなんて、こんなあり得ない設定ったらあり?!
    おまけにこの男二人がとってもいいキャラしてるんです。
    まあ、麻薬取締官の七尾は理解するとして、サラリーマン気質が抜けきらない暴力団組織ナンバー3の山崎の普通の人すぎるキャラが魅力でした。
    この二人のコンビ、もっとず~っと見ていたいなあと思う読者は大いに違いない。いや、そうであってほしい!(もはや、勝手な願望)

    ミステリとしての要素もありますが、私は後半にかけての半端ないアクションシーンの連続で、そのミステリ要素を途中ですっかり忘れていたほどです。
    いや、こういうの嫌いじゃない。
    むしろ、好き。
    大好物だったんだわ、私ってば。

    どうやらこの作者さんの別の作品にもこの二人が別々に登場するようなので、そっちのほうも読みたいと思います!

    中山七里さん、楽しい時間をどうもありがとうございました!!

    ====データベース====
    七尾究一郎は、おとり捜査も許されている厚生労働省所属の優秀な麻薬取締官。
    製薬会社が兵士用に開発した特殊薬物〝ヒート〞が闇市場に流出し、それが原因で起こった抗争の捜査を進めていた。
    だがある日、殺人事件に使われた鉄パイプから、七尾の指紋が検出される......。誰が七尾を嵌めたのか!? 
    誰も犯人を見抜けない、興奮必至の麻取(マトリ)ミステリ!

  • 麻取とヤクザの’提携’という設定に興味がわき何となく読み始めたのが最後まで一気読み
    特に猛火の脱出場面ではあまりの緊張の連続にずっと身体が細かく震えていた
    と同時に世界では実際にこのようなことが行われ多くの人が傷つき多くの命が失われていることが悲しい

  • 完全にミスリードに引っかかった。やられたなぁ。
    宮條が出てきた意味は何?前作を読めばはっきりするのだろうか。

  • いつも設定が面白く、読みやすい作家さんです。
    アクションとどんでん返し、とても良かったです。

  • 製薬会社が兵士用に開発した特殊薬物ヒートが原因で起こった抗争の捜査を進めていた麻薬取締官・七尾が、何者かに嵌められて殺人事件の犯人に仕立て上げられてしまいます。
    その裏表紙のあらすじだけでも興味深々なのに、彼は広域指定暴力団宏龍会のナンバー3の地位にある山崎と手を組み、お互いの腹を探りあいながらヒートの行方を追います。
    終盤はまるで映画を見ているような迫力で、ページをめくることすらもどかしくなるくらい一気に読んでしまいました。
    結末にあんなオチが待っているなんて。面白かったです!

  • 『魔女は甦る』の続きで、薬物ヒートを追う今回は麻薬取締官の七尾が主人公。ヤクザの山崎とコンビを組んで、楽しく読めるけど、読んでる途中に比べると今回もなんか終わりがちょっといまいちと思ってしまう。

  • 普通かな

  • ストーリー設定に荒唐無稽の無理があって、20ページ読んであと読む気をなくした。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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