ランドスケープと夏の定理 -Sogen SF Short Story Prize Edition- 創元SF短編賞受賞作 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ゴリゴリのハードSFを読み終えることができたのは?

    いやぁ、楽しかった。天才姐ちゃんがラグランジュ特異点にいて、弟が実験台にされてしまい脳というか電子的な人格がもう一つできちゃうってな奇想天外なお話が真面目に語られるなんて、それだけでステキてはないか。

    とにかく、一本筋が通っているのが最大の特徴であり、様式美だなー。知性定理ってが肝中の肝。これ理解できるまで、かなりページを進めないと落ちこぼれそうになる。もっと言えば、ランドスケープって言葉を、せめて多次元宇宙くらいに思っておかないと、つまり単なる風景程度に理解すると、さっぱり話についていけない。

    このハードさ、本来とは違う意味での難解さが魅力の半分。そして、そのくせ登場人物が姉、仮想妹、年上の恋人(妻)とか、クーデターや戦争等、意外な生活感があるところが残り半分かな。

    読み手の知性不足からか、空間を超える点はなんとなく理解できるものの、時間を超えた重なりってのがイマイチ理解できないのが、とても残念。再読すれば追いつけるかなぁ。

    三体制覇が控えているので、余裕が今はないので、少し時間をおいてから、再挑戦することにしよう。

  • この話を、あねおとに落とし込んでるのが確かにすごい。でも私はウアスラ萌えですよ! たましいのふたご!

  • あまりハードSFという分野は馴染みがなかったが、物理学を修めた身としては非常に面白く読めた。著者は物理学科を出ていることもあり、現在の最先端の話もうまく盛り込みつつベーシックな問題に取り組んでいる。

    物理学の専門用語を比喩として用いることができる作家はそうはいないと思う。

    しかし量子ゼノン効果であそこまでできるものなのだろうか。

  • これまた本格派のSFのニオイである。
    凄い設定の話の割に軽いノリなのが現代風なのでしょうか。
    創元SF短編賞の受賞作。「皆勤の徒」にせよ、もう一遍の受賞作「風牙」にせよバリバリのSFというのは、感想の書きにくいものである。

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著者プロフィール

2014年、第5回創元SF短編賞を受賞。受賞作を長篇化した『ランドスケープと夏の定理』(東京創元社)は新時代のハードSFとして激賞された。著作に『エンタングル:ガール』(東京創元社)、『不可視都市』(星海社FICTIONS)など。SF考証家としても活躍し、『ゼーガペインADP』『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』などに参加。

「2021年 『青い砂漠のエチカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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