スコーレNo.4 (光文社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 宮下奈都さん、3冊目。
    彼女の作品はどれも良い。
    麻子の中学生〜社会人までを綴った物語。
    姉妹愛、家族愛、恋愛、仕事、人生観・・・と色々な要素が散りばめられている。

    細部までハッキリと書かれた本の方が好きなのだけど、曖昧な部分も多いこの本はなぜかそこまで気にならなかったかな。
    欲を言えば、七葉と慎ちゃんに何があったのか?七葉とはどうやって和解できたのか?宮下さんの筆力で過程を知りたかった(想像はできるけど)。

    イタリアへの靴の買い付けで、慎ちゃんとの再会を今か今かと待っていたのに全然違った(笑)
    慎ちゃん好きだったなぁ、、でも茅野さんも良いね。

    年の瀬に素敵な本を読めて満足。
    娘たちが大きくなったら読んで欲しい一冊。
    ---------------------------------
    どうしても忘れられないもの、拘ってしまうもの、深く愛してしまうもの。そういうものこそが扉になる。広く浅くでは見つけられなかったものを、捕まえることができる。いいことも、悪いことも、涙が出そうなくらいうれしいことも、切ないことも、扉の向こうの深いところで繋がっている。

  • これ、学生の時に読んだんだけど、大人になった今また読んだら、きっともっとまた心に残るんだろうなぁ

    朝目が覚めた時に
    飲みたい飲み物が決まっていると
    その日はいい一日になる

    この一節をたまたま見かけて
    何も考えず気付いたらこの本を購入してた
    学生ながらに背中を押されたから、
    今でも出会えてよかったと思ってる。

  • エッセイ「神様たちの遊ぶ庭」が面白かったので同じ著者の本を読んでみたが、エッセイの方が面白かった。エッセイのユーモアのセンスも小説には全然無く、主人公も生真面目で面白味に欠ける。1人の女性の中学から社会人までの成長物語で、爽やかな話ではあるのだけど…。

  • 1人の女性の人生を、その家族、姉妹、恋愛、仕事、結婚の5つの枠組みに分けて活写しているストーリー。 一つ一つの描写が優しく、美しく、瑞々しい。個人的には、初恋の描写はこちらまでドキドキするほど甘酸っぱくて可憐だった。

  • 最初入り込めなくてあきらめそうになったけど、ラストにかけて本当に楽しめた。
    良い人にも巡り合えたんだね。

  • なかなか波に乗れなかったけど、後半は良かった。

  • 少し期待してた感じとは違った。な?
    2018.1.20

  • 「スコーレNo.4」宮下奈都
    スコーレとはスクールの語源となったギリシャ語で、余暇、遊びから転じて真理探求のための空間的場所のこと。主人公麻子の中学(家族)、高校(恋愛)、仕事、恋愛の4つのスコーレが描かれ、目立たない、自分に自信がない女性がゆっくり成長していく様が鮮やかに描かれていく。
    他作品同様に大きな事は起こらないし、主人公も真面目でちょっと面倒くさい。その成長の過程もとても緩やかだし、詩的で情緒的な表現が上滑りし、自分には合わないと思ってしまう読者もいるかもしれない。それでもこの美しい文章、的確で丁寧な描写は、宮下作品の大きな魅力のひとつだと思う。
    麻子には、一つ違いの美しい妹・七葉が居る。美人で愛嬌があり、積極性もある妹に比べ、自分は平凡でなんの取り柄もないと麻子は思っている。とっても仲の良い分かり合えていた姉妹が、思春期を迎え少しずつすれ違っていく。それでも麻子にとって七葉は誰よりも頼りになる認められたい相手だった。そんな二人の静かで暖かいラストもいいなぁ。
    スコーレNo.3,4からは、原田マハさん的に偶然が良い方に転がる展開が続く。もどかしい前半部から一気に世界が開けてきて、スコーレNo. 1,2の苦い経験もここでは生きくる。13歳の内気だった女の子が大人になり、これまでの経験を糧に一気に成長する。読後感も爽快でオススメの一冊です(^o^)

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著者プロフィール

1967年、福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年、第3子妊娠中に書いた初めての小説『静かな雨』が、文學界新人賞佳作に入選。07年、長編小説『スコーレNo.4』がロングセラーに。13年4月から1年間、北海道トムラウシに家族で移住し、その体験を『神さまたちの遊ぶ庭』に綴る。16年、『羊と鋼の森』が本屋大賞を受賞。ほかに『太陽のパスタ、豆のスープ』『誰かが足りない』『つぼみ』など。

「2018年 『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。   』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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