ビジョナリー・カンパニー【特別編】 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 社会的組織に対するもう少し書き込みがあるならよかった。

    ○興味をもってもらえるようにするために時間を使いすぎているんじゃないか。興味をもったことにもっと時間を使えばいい
    ○凡庸な企業がしっかりした規律の文化をもっていることはめったにない。
    ○企業セクターも社会セクターも偉大な組織の言葉を取り入れるべきなのだ。
    1 「偉大さ」の定義──経営指標が使えないなかで、偉大さを判断する
    2 第五水準のリーダーシップ──分散型組織構造で成功を収める  
    3 最初に人を選ぶ──社会セクターの制約のなかで適切な人をバスに乗せる  
    4 針鼠の概念──利益動機のないなかで、経済的原動力を見直す  
    5 弾み車を回す──ブランドを構築して勢いをつける
    ○社会セクターでは、金銭はインプットであるだけで、偉大さをはかる指標にはならない。
    ○偉大な組織とは、優れた実績をあげるとともに、長期にわたって際立った影響を社会に与える組織である。
    ○社会セクターの組織の場合、財務実績によってではなく、組織の使命に照らして実績を評価しなければならない。
    ○使った資源に対してどれほど効率的に使命を達成し、社会に際立った影響を与えたか
    ○重要なのは、成果を確認するために、量的な事実や質的な事実をしっかりと集めていくことである。
    ○偉大さとはそもそも理想を目指す過程なのであって、到着点ではない。
    ○肩書は事務局長(CEO)だが、何の頂点にも立っていない
    ○力はいつでもある。どこにあるかが分かっていれば、いつでも使える。包容力がもつ力、言葉の力、利害や関心の一致による力、提携の力などがある。利用できる力は周囲にいくらでもある。ただし、すぐに使えることはめったにないし、目に見えることもめったにない。
    ○社会セクターの指導者のほとんどは企業の最高経営責任者(CEO)と違って、集権型の決定権限をもっていない。
    ○野心が何よりも目標、活動、使命、仕事に向けられていて、自分個人には向けられていないこと、野心を実現するために必要であれば、何であれすべて行う意思をもっていることである
    ○執行型の手法を使うべきときと使ってはならないときとを心得ている
    ○ブリッグスはまず、良好な組織を偉大な組織に飛躍させた指導者の全員に共通する方法をとった。最初に、適切な人をバスに乗せたのである。どんなことであれ関与する以上は最高のものにしなければ我慢できない人、それで得られる報酬のために努力するのではなく、向上を目指すことが強迫観念といえるほどになっているために努力する人を採用するしか方法がなかった。めったにいないほど優れた教師であることを示さないかぎり、終身の地位は得られない。
    ○たいした権限をもっていなくても、全体的な状況が悪いなかで、小さな部門を偉大な部門に変えていくことができる。
    ○まず焦点をあてるのは「最初に人を選ぶ」原則である。
    ○社会セクターでは、不適切な人をバスから降ろすのが企業セクターよりむずかしい場合があるので、採用の仕組みよりも初期評価の仕組みの方が重要である。
    ○重要なのは報酬をどう支払うか(あるいは、いくら支払うか)ではなく、だれに支払うのか(だれがバスに乗っているのか)なのである。適切な人、つまり、生産的にはたらく性格をもともともっている人、熱意や動機がもともとある人、一日一日に最善をつくさなければ満足できず、それが生まれついての性格の一部である人を採用し、維持することを重視している。
    ○第一に、選別を厳しくするほど、仕事の魅力が高まる。ボランティアや低賃金の仕事でもこの点に変わりはない。第二に、社会セクターにはあきらかに有利な点がひとつある。生きる意味を必死で求める人が多い事実である。第三に、社会セクターの偉大な組織にとって何よりも重要な資源は、使命の達成につくす適切な人材である。
    ○針鼠の概念の核心は、長期的に最善の結果を生み出す方法を鮮明にし、この概念から外れる機会にぶつかったとき、「ありがたいが見送りたい」という規律をもちつづけることである。
    ○針鼠の概念の核心は、三つの円の重なるところである。第一の円は、情熱をもって取り組めるものである。第二の円は、自分たちが世界一になれる部分である。第三の円は、経済的原動力になるものである。
    ○社会セクターの場合、針鼠の概念の第三の円は、経済的原動力から資源の原動力に変わる。
    ○重要なのは、「どのようにして持続性のある資源の原動力を開発し、組織の使命という観点で優れた実績をあげられるようにするか」である。  
    ○資源の原動力には基本的要素が三つあると思える。時間、資金、ブランドである。
    ○病院のように事業収入の比率が高い組織では、経済的原動力が企業にかなり似ている。
    ○社会セクターはそもそも性格が複雑なことから、普通の企業の場合より三つの円についての理解を深め、明確にする作業を徹底する必要がある。
    ○情熱をもって取り組めるものを明確にし、つぎに、みずからの組織が世界のどの組織よりも活動地域の人びとに寄与できる点を厳しく評価して、情熱をもって取り組める部分をさらに明確にする。つぎに、資源の原動力を他の二つの円に直接に結び付ける方法を編み出す。
    ○世界一になれる部分に全力を集中することがどのようにして、資源の原動力に直接に結び付いているのか、また、資源の原動力がどのようにして、世界一になれる部分を直接に強化しているのか。
    ○針鼠の概念に向けられる資源だけを引きつけ、受け入れる規律をもち、三つの円の重なる部分から離れる動きをもたらす資源を拒否する規律をもつ組織こそが、世界に大きく貢献するだろう。
    ○成功を収めている動きに参加して興奮を味わいたいと望んでいる人は多い。そのため、目に見える成果が確認できるようになったとき、つまり回転に勢いがついてきたと感じられるようになったとき、多数の人が弾み車を押す動きにくわわるようになる。
    ○これが弾み車の力だ。成功によって支援と熱意が生まれ、それによってさらに大きな成功が生まれ、支援と熱意がさらに生まれる。弾み車の回転が速くなる。人は成功している動きを支えたいと望むものだ。  
    ○ひとつのプログラムのアイデアや、ひとりの先見性のある指導者を超えて活力を維持できる強力な組織を作る必要がある。
    ○ブランドは目に見える実績と支援者になりうる人たちの関心によって築かれていくものであり、ブランドの評判が高ければ、支援者になりうる人たちの間で組織の使命が高く評価されるだけでなく、使命を達成する組織の能力が高く評価される。
    デービッド・アーカー著『ブランド・エクイティ戦略』
    ○活動の成果を最大限に高めるには、社会に役立つ活動のうち、針鼠の概念に一致するものだけを行う厳しい姿勢が必要である。ほんとうに社会に役立つためには、針鼠の概念から外れる活動を行うよう求められたときに「ノー」といい、そうした活動を止める規律が必要である。  
    ○最後にはかならず偉大な組織になるという確信を失ってはならない。そして同時に、自分たちがおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視しなければならない。これがストックデールの逆説だ。全体的な状況がきわめて厳しいなか、小さな部分で偉大な実績をあげるために、いま、何ができるのだろうか。
    ○偉大な組織になれるかどうかは、環境によって決まるのではない。偉大な組織への飛躍は大部分、意識的な選択と規律とによるものなのである。
    ○第五水準の指導者は野心を何よりも組織と活動に向けており、自分自身には向けていない。個人としての謙虚さと職業人としての意思の強さという矛盾した性格をあわせもつ。
    ○先に人を選び、その後に目標を選ぶ  偉大な組織を築いた指導者は適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、適切な人を主要な席につけ、その後に、バスの行き先を決めている。
    ○どれほどの困難にぶつかっても、最後にはかならず勝つという確信を失わない。それと同時に、それがどんなものであれ、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視する規律をもつ。
    ○針鼠の概念は三つの円の重なる部分に関する理解を反映した実践的なモデルである。三つの円は、世界一になれる部分、情熱をもって取り組めるもの、最高の経済的原動力、または最高の資源の原動力になるものである。
    ○規律ある文化では、人びとは仕事を与えられるのではなく、責任を与えられる。
    ○ほんとうに偉大な組織は、何世代にもわたる指導者のもとで繁栄を続けていくのであり、ひとりの偉大な指導者、ひとつの偉大なアイデアやプログラムを中心に作られる組織とはまったく違っている。
    ○偉大な組織は、基本的価値観(組織にとって不変の主義)と戦略や慣行(世界の変化に適応して絶えず変えていくもの)をはっきりと区別している。

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著者プロフィール

『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』(Built to Last、ジェリー・ポラスとの共著)をはじめとする世界で1000万部超のロングセラー『ビジョナリー・カンパニー』シリーズの著者。米コロラド州ボールダーの研究ラボを拠点に四半世紀以上にわたって偉大な企業を研究、経営者から絶大な支持を集める。2017年にはフォーブス誌の『現代の経営学者100人』にも選出された。著書に『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』(Good to Great)、『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』(How the Mighty Fall)、『ビジョナリー・カンパニー4 自分の意思で偉大になる』(Great by Choice、モートン・ハンセンとの共著)。

「2021年 『ビジョナリー・カンパニーZERO』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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