ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則 [Kindle]

制作 : 山岡 洋一 
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感想・レビュー・書評

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  • ▼飛躍した企業は「なすべき事」ではなく、「してはならない事」「止めるべき事」を重視している。
    ▼人材が最重要の資産なのではない。適切な人材こそが最も重要な資産なのだ。
    ▼飛躍を達成した企業を率いるのは第五水準の指導者=謙虚さ+不屈の精神
    ▼第五水準の指導者には、謙虚だが意志が強い、控えめだが大胆、などと言った二面性が求められる。
    ▼「最大の犬」症候群(群れの中で自分が一番大きな犬で無ければ我慢できない)に陥ってはいけない。
    ▼偉大な企業に飛躍させるために、必要な点は何であれ実行する姿勢がなくてはならない。
    ▼成功を収めた時には窓の外を見て、自分以外に成功をもたらした要因を見つけ出す。毛㏍が悪かった時には、鏡を見て自分に責任があると考える。
    ▼適切な人がバスに乗り、適切な人がそれぞれふさわしい席に着き、不適切な人がバスから降りれば、素晴らしい場所に行く方法を決められる。
    ▼報酬制度の目的は、不適切な人々から正しい行動を引き出す事には無く、適切な人をバスに乗せ、その後もバスに乗り続けてもらう事にある。
    ▼企業成長におけるボトルネックは、適切な人々を採用し、維持する能力にある。
    ▼「元気づけてくれる夢の必要はなかった。事実は夢にまさる」
    ▼「われわれは決して諦めない。決して降伏しない。時間がかかるとしても、かならず勝つ方法を見つけ出す」と宣言すれば、気分は高揚する。
    ▼勝つという確信を失ってはいけない。それと同時に、自分がおかれている現実の中で、最も厳しい現実を直視する規律も持ち続ける必要がある。
    ▼自分が情熱を燃やせる事だけに取り組むべきである。
    ▼ほとんどの人は考えるくらいなら死ぬ方が良いと思っている。そして、死んでいく人が多い。
    ▼倉庫にある在庫は紙幣と思う必要がある。現金が倉庫に眠っているのであり、それが売れるまでは何の役にも立たない。

  • 経営の経験はなく、どうしても一人のサラリーマンとしてしか照合はできない(想像しにくい部分はある)が、働くことに対するスタンスと重なる部分もいくつかあったように思う。

    本書第三章「誰をバスに乗せるか」において、成功企業はだれを選ぶかをまず決めて、その後に何をすべきかを決めるという法則があると記されていた。「誰と仕事をするか」「なんの仕事があるか」という順番を大事にしてきたが、そんな自分のスタンスと重なったような気がした。

    針鼠の概念は、(ちょっと違うのだろうけど)ゼネラリストとスペシャリストという対比が頭に浮かんだ。
    第5水準のリーダーシップとかは、正直まだピンとこない。自分の中に観測できないからだろう。ただ、最高のメンバーに恵まれた環境で仕事に関わっていけば、いずれチーム、組織をもっと良くしていきたいと思えるようになるのかもしれない。

  • 「良好」 は 「偉大」 の敵であり、偉大な人生を送る人がめったにいないのは、かなりの部分、平凡な人生に満足すれば気楽だからだ。
    著名で派手なリーダーが社外から乗り込んできたことは、偉大な企業への飛躍との相関性がマイナスになっている。
    経営陣の報酬の形態と飛躍との間には、一貫した関係は見つからない。
    「してはならないこと」と「止めるべきこと」を重視して業務をすすめる。
    凡庸な大企業二社が合併しても、偉大な企業になることはない。
    偉大さは事業環境によって生み出されたわけではない。大部分、意識的な選択の結果である。規律ある人材、規律ある考え、規律ある行動の三段階が重要である。
    適切な人材こそがもっとも重要な資産となる。
    どんな困難にぶつかろうとも、最後にはかならず勝てるし、勝つのだという確信が確固としていなければならない。
    中核事業で世界一になれないのであれば、中核事業が飛躍の基礎になることは絶対にありえない。
    良い組織を、偉大な実績を持続できる組織に変える法則
    個人としての極端なほどの謙虚さと職業人としての意思の強さをあわせもつ指導者必要だ。
    この指導者の批評には、物静か、控えめ、謙虚、無口、内気、丁寧、穏やか、目立たない、飾らない、マスコミにどう書かれても信じないなどの言葉が頻繁に出てくる。また、熱狂的といえるほど意欲が強く、すぐれた成果を生み出さなければ決して満足しない。どのようなものであれ、凡庸には我慢ができず、無難なら良いと考える人たちにはまったく我慢ができなかった。
    この指導者は、それぞれの責任範囲で業界一になる能力がなければ、職を失う。
    この指導者になるには、自分を見つめる機会、意識的な努力、指導者、偉大な教師、愛情豊かな両親、世界観が変わるような体験、第五水準の上司などの条件が必要である。
    第五水準の指導者は徹底して謙虚であり、控えめで飾らず、職人のように勤勉に仕事をする。見栄えのいい馬より農耕用の馬に近い。
    第一に、「何をすべきか」ではなく「だれを選ぶか」からはじめれば、環境の変化に適応しやすくなる。最高の人材を集め、業界一の経営幹部になるように鍛え、そのうち何人かは他社に引き抜かれてCEOになっても、それを現実として受け入れるというものである。
    報酬制度の目的は、不適切な人びとから正しい行動を引き出すことにはなく、適切な人をバスに乗せ、その後もバスに乗りつづけてもらうことにある。
    飛躍を遂げた企業は、採用にあたり、学歴や技能、専門知識、経験などより、性格を重視している。
    性格や労働観、基礎的な知能、目標達成の熱意、価値観はもっと根深いものだとみている。
    厳格であって冷酷ではないのであれば、優秀な従業員は自分の地位を心配することなく、仕事に全神経を集中させることができる。
    相手を気づかっているからではなく、その方が自分にとって楽だからである。
    適切な人材を適切な場所にあてるために費やす一分間は、後の何週間分にもあたる価値がある。
    優秀な指導者は、家族とすごす時間をそれほど減らしておらず、夜や週末にはたらくことはまずなかった。
    最初に人を選び、その後に目標を選ぶ。疑問があれば採用せず、人材を探しつづける。人を入れ換える必要があることが分かれば、行動する。最高の人材は最高の機会の追求にあて、最大の問題の解決にはあてない。人材は最重要の資産ではない。適切な人材こそがもっとも重要な資産である。人は、基礎的能力が重要である。意思決定の全過程にわたって厳しい現実を直視する姿勢を貫いている
    重要なのは、「従業員の意欲を挫かないようにするにはどうすればいいのか」である。答えを言うのではなく、質問によって指導する。時間のかなりの部分を「理解しようとする努力」に費やした。これは、答えを出せるほどには現実を理解できていない事実を謙虚に認めて、最善の知識が得られるような質問をしていくことを意味する。偉大さへの飛躍を遂げた企業はすべて、激しい議論を好む傾向をもっている。したがって、カギは情報の質にはない。入手した情報を無視できない情報に変えられるかどうかがカギである。
    不撓不屈要因は次の通りである。最後にはかならず勝つという確信、これを失ってはいけない。だがこの確信と、それがどんなものであれ、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視する規律とを混同してはいけない。厳しい状況にぶつかったとき、最後にはかならず勝つという確信を失ってはならず、同時に、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視しなければならない。
    経営者が強い個性をもっているとき、部下が厳しい現実を報告しなくなりかねない。
    きわめて単純な概念を確立して、これを判断基準としてすべての決定をくだしていた。
    第一に、飛躍した企業では、戦略の策定の基礎として、三つの主要な側面(自社が世界一になれる部分はどこか。経済的原動力になるのは何か。情熱をもって取り組めるのは何か。財務実績に最大の影響を与える分母をたったひとつ選んで、「X当たり利益」という形で目標を設定する(非営利事業であれば、「X当たり年間予算」になるだろう)。)を深く理解している。
    第二に、飛躍した企業では、この深い理解を単純で明快な概念にまとめ、この概念をすべての活動の指針にしている。
    従業員は次のことで仕事を選ぶ。
    第一に、持って生まれた能力にぴったりの仕事であり、その能力を活かして、おそらくは世界でも有数の力を発揮できるようになる。
    第二に、その仕事で十分な報酬が得られる。
    第三に、自分の仕事に情熱をもっており、仕事が好きでたまらず、仕事をやっていること自体が楽しい。
    このため、分母に関する問いを使って、自社の経済的現実に関する理解を深めることである。自分たちが情熱を燃やせることだけに取り組む方針をとる。
    アボット 財務指標の分母──従業員一人当たり
    サーキット・シティ 財務指標の分母──地域当たり
    ファニーメイ 財務指標の分母──住宅ローンのリスク水準当たり
    ジレット
    財務指標の分母──顧客一人当たり
    キンバリー・クラーク 財務指標の分母──消費者向けブランド一つ当たり
    クローガー 財務指標の分母──地域の人口千人当たり
    ニューコア 財務指標の分母──鉄鋼製品一トン当たり
    フィリップ・モリス 財務指標の分母──世界的なブランド・カテゴリー当たり
    ピットニー・ボウズ 財務指標の分母──顧客一社当たり
    ウォルグリーンズ 財務指標の分母──来客一人当たり
    ウェルズ・ファーゴ 財務指標の分母──従業員一人当たり
    自分たちが情熱を燃やせることだけに取り組む方針をとっている。
    針鼠の概念の確立は、その性格上、反復の過程であって、一回で終わるようなものではないことを認識すべき
    評議会は非公式の組織であり、公式の組織図や公式の文書には記載されない。
    世界一になれる点がどこかにあるはずだ。それを探し出してみせる。世界一にはなれない点がある厳しい現実も、直視しなければならない。この点で幻想を抱いてはならない」。
    要点
     偉大な企業になるには、三つの円が重なる部分を深く理解し、単純明快な概念(針鼠の概念)を確立する必要がある。
     実績はかならず、年初に約束した言葉そのものと比較して評価する。
     枠組みの中での自由と規律という考えを中心にした文化を築く。
     この文化にふさわしい人材として、みずから規律を守る人たち、自分の責任を果たすためには最大限の努力を惜しまない人たちを集める。
    針鼠の概念を徹底して守り、三つの円が重なる部分を熱狂的ともいえるほど重視する。これと変わらぬほど重要な点として、「止めるべき点のリスト」を作り、三つの円が重なる部分から外れるものを組織的に取り除いていく。
    転換の第一段階は規律のある人材だ。
    第二の段階は規律ある考えだ。
    銀行には無駄が多すぎる。無駄を取り除くのに必要なのは粘り強さであって、賢明さではない。
    大きな機会にぶつかって「ありがたいが見送りたい」と言うには、規律が必要だ。「一生に一度の機会」であっても、三つの円が重なる部分に入っていないのであれば、飛びつく理由はまったくない。
    ニューコアはどんな組織にもいずれはびこる階層差を根絶するために、極端な方法までとっている。
    やるべきことのリストがあるだろうか。  それだけではなく、止めるべきことのリストも作っているだろうか。
    超優良に飛躍した企業では、予算編成は、どの分野に十分な資金を投入し、どの分野に資金をまったく割り当てないかを決める規律の仕組みになっている。
    もっとも効果的な投資戦略は、「正しく選択した分野への非分散型投資」である。
    第五水準の指導者がいて、適切な人をバスに乗せ、厳しい現実を直視する規律をもち、真実に耳を傾ける社風を作りだし、評議会を作って三つの円が重なる部分で活動し、すべての決定を単純明快な針鼠の概念にしたがってくだし、虚勢ではなく現実の理解に基づいて行動すればいい。
    一生に一度の機会」であっても、三つの円が重なる部分に入っていないのであれば、飛びつく理由はまったくない。
    止めるべきこと」のリストは、「やるべきこと」のリストよりも重要である。
    技術は適切に利用すれば業績の勢いの促進剤になるが、勢いを作りだすわけではない。
    何かを作り上げようと試みたとき、改善しようと試みたときはいつも、何らかの絶対的な基準に近づこうとしている。  
    飛躍の道は小さな努力の積み重ねによって開かれていく。
    名前はついていなかったのである。
    超優良に飛躍した企業は、転換の動きに名前をつけていなかった。
    最高の業績を達成するために何が必要なのかを認識し、つぎに、各段階をひとつずつ順にとっていく。弾み車を一回ずつ回転させていくように。
    弾み車による準備と突破の動きが、贅沢な環境に恵まれた結果ではなかった点を理解しておく
    ピーター・ドラッカーはかつて、こう語っている。経営者が合併や買収に乗り出すのは、健全な根拠があるからというより、ほんとうに役立つ仕事と比較してはるかに強烈な興奮を味わえるからだ
    自社が世界一になれる部分はどこか、経済的原動力になるものは何か、情熱をもって取り組めるものは何かという基本的な問いに答えようとはしない。
    利益は後からついてくるものであり、われわれがこの点を忘れなければ、利益はかならずついてくる。
    永続する偉大な企業は、基本的な価値観と目的を維持しながら、事業戦略や事業慣行では世界の変化にたえず適用している。これが「基本理念を維持し、進歩を促す」魔法の組み合わせである。
    仕事を根本から単純にすると同時に、効率を高められる魅力があり、力がある。
    いま実行している点のうちかなりの部分が、せいぜいのところ力の無駄遣いである事実を認識することにある。仕事時間のうち半分以上をこれら原則の適用にあて、それ以外の点は大部分無視するか、中止すれば、人生が単純になり、実績がはるかに向上する。
    これらの考え方を適用すれば、仕事が厳しくなるわけではなく、実績が向上し、その過程がはるかに楽しくなるのであれば、偉大さを目指さない理由があるだろうかと。
    大がかりな仕事に取り組むとき、その動機の核心部分にある点だ。意味の追求、もっと正確にいうなら、意味のある仕事を求める気持ちである。
    「なぜ偉大さを追求しなければならないのか。そこそこの成功で十分ではないのか」と問わなければならないのであれば、おそらく、仕事の選択を間違えている。
    最大の損害を及ぼす誤りは、不適切な人を主要なポストにつけることである。
    個人の性格をもっと重視して、専門知識への偏重をあらためていくべきだ。技術は学べるし、知識は獲得できるが、その組織に適した基本的な性格は学ぶことができない。
    優秀な人材を雇用すべき。
    評議には適切な人だけを集め、不適切な人は無視する。
    第五水準の指導者になれるよう、つねに自分を磨いていく。
    第五水準のリーダーシップ」と呼ぶ、優れた経営幹部の存在。
    どんな困難にぶつかっても最後には必ず世界一になれるのだという確信をもつと同時に、自分がおかれている現実を直視する。
    規律ある人々との徹底的な対話を通じて自分たちが世界一になれる分野となれない分野を見極め、なれる分野にエネルギーと情熱を傾注する。

  • 名著として有名なビジョナリー・カンパニーの続編。とは言え、本来は内容的にこちらを先に読むべき。

    <本作>
    ・第五水準のリーダーシップ
    ・最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
    ・厳しい現実を直視する
    ・針鼠の概念
    ・規律の文化
    ・促進剤としての技術
    ・悪循環ではなく弾み車

    <前作>
    ・良いBHAGと悪いBHAG
    ・時を告げるのではなく、時計をつくる
    ・ANDの才能
    ・基本理念
    ・基本理念を維持し、進歩を促す

    以下メモ。

    ・適切な人をバスに乗せてからどこへ向かうかを決める。
    ・アブラハム・リンカーンは第五水準の大統領
    ・第五水準の指導者は個人としての謙虚さと職業人としての意思の強さを併せ持つ。
    ・「パッカードの法則」適切な人を採用し維持する能力
    ・フロイトは無意識の世界に、ダーウィンは自然選択に、マルクスは階級闘争に、アインシュタインは相対性原理に、アダム・スミスは分業に、それぞれ関心を集中させている。いずれも針鼠なのだ。
    ・針鼠の概念
     1.自社が世界一になれる部分はどこか
     2.経済的原動力になるのは何か。
     3.情熱をもって取り組めるのは何か


    11月②

  • この本は今読む意味があると思う。出てきた優良企業の半分以上(だっけ?)がそんなにうまくいっていない、という。

  • ありきたりの企業が、偉大な企業に変貌した理由は?

    企業の特徴は?
    ルールの特徴は?
    従業員の特徴は?
    指導者の特徴は?

    経営の目標地点を定めるのに、最良のバイブル!

  • 転換のかなりの部分は、適切な人を選ぶ点でしっかりとした方法をとったことで可能になった。

    仕組みよりもまずは人だと、適切に人を選べばその人が仕組みを考えてくれると。

    では、適切な人がいなかったら?ある程度先の未来を見越して、こんなことを考えてしまいます。人がいないと思っている自分が、人を見極めきれていない点で未熟なのでしょうか?

    順調に進めば、人を配置する側につく未来はそう遠くない。配置される側でいるうちに、今いる人で最適な配置とは何かを考えておかないといけないな、と思いました。

  • この本はビジョナリーカンパニーの前編であると著者が著書の中でいっている。
    『ベンチャー企業+偉大な企業への飛躍の概念⇒偉大な実績の持続+「ビジョナリー・カンパニーの概念」⇒永続する卓越した企業』という式を著書の中で示しているが、この本の内容は、ビジョナリー・カンパニーに至る初期段階、まさにその通りであると感じた。
    自分が第五水準の指導者になれるとは、とても思えない。というよりも、そこまで今の仕事に情熱を持っているのだろうかと考えてしまう。自分は仕事が情熱を注げる仕事に就いているのだろうか。この本を読み、まずそのことを考えた。
    この本は間違いなく良書である。海外には、こうした分析をする研究者がいるのだと驚いている。日本でもこうした研究が盛んになり、世界に誇れる本が出版されることを願っている。

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