数えずの井戸 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • かなりの長編だが中弛みもなくスラスラと読めてしまった。番町皿屋敷のお菊もこのような解釈で読まされるとかわいそうな悲しい女人の話だなぁと思わされる。特に仙はかわいそうだなぁ。それにつけても憎きは遠山主膳。

  • 題名の通り、番町皿屋敷をモチーフにしており、登場人物なども合わせてはいるが、内容は完全に著者の創作だ。まるで、現代の世の人の心の闇を描いているかのようで引き込まれた。又市、徳次郎コンビが端役で登場しているのも楽しい。

  • Kindleでは初めて京極夏彦の小説を読んだ。
    京極作品は古い言葉が多いので、Kindleで読むと良い。分からない言葉をすぐに辞書で調べることができるからだ。
    本作品『数えずの井戸』は江戸怪談シリーズで、「番町皿屋敷」を解釈しなおした小説である。人間の欲や業といったものがテーマだ。
    数えるから足りないように思う。数えずに満ちていると思えば、それで完結していることになる。
    数を数え、もっともっとと欲するところに欲があり、業が渦巻く。
    現代人にも同じ構図はあてはまる。否、現代の方がより激しく渦巻く業である。

  • 2014/10/1 AmazonにてDL購入。(角川フェアのため¥994を¥460で)

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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