ステノグラフィカ [新聞社シリーズ] (幻冬舎ルチル文庫) [Kindle]

著者 :
  • 幻冬舎コミックス
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  • バツイチの政治部記者・西口諫生(44歳)×国会速記者・名波碧(26歳)

    国会速記者として働く碧(へき)は、昼食時の食堂で隣り合う記者・西口の明瞭な声に耳をそばだててしまう。
    彼はバイタリティがあって社交的で、ひっそりと黒子のように働く碧とはまるで真反対。
    しかしある出来事を境に、西口は碧を何かと構うようになる。彼の素顔に触れるにつれ、碧は次第に惹かれていくのだが…。

    タイトルのステノグラフィカというのは速記者のこと。
    お仕事描写がしっかりしていて、重すぎず軽すぎず読みやすい作品。
    西口は鬱屈とした思いを名波と出会って解放して、名波はひっそりと生きていた自分を見つけてもらった喜びがあって、徐々にお互いが心を通わせていく様が良い。
    西口が18歳年下の名波にはヘタレて甘える様子が可愛かった。
    何より、真面目で堅実な名波のふと見せる素直さだったり家庭的なところが魅力的だった。

  • え、なんかBLでなくても面白いんですけど!!

    ちょっと44歳が子供っぽいですが、意外とそんなもんなのかな。碧くんが意外と落ち着いた子供で可愛い

  • 非常におもしろかった!です。
    この「おもしろさ」がBL的になのかというと、ちょっと違うかも?と思うのだけど。

    まず主人公の職業がまったく馴染みのない国会速記者。政治に暗いわたしにもとても興味深く読み進められてしまうあたり、さすがの一穂ミチ先生。


    しかしこの物語でわたしがいちばん萌えたのは、主人公の碧が親交を深めているご老人の存在。大磯にひっそりと暮らしているご老人の過去のお話しは、ちょっと背中がぞくぞくするような艶めかしさを感じてしまったのでした…。

  • シリーズ中、一番好きな話だった、と思って読み始めたが、例の如く登場人物は覚えているが、細かい設定を忘れていて、初めて読んだ感が(笑)。

    二度目だけど初めて読んだ感覚って、お得なんだね、きっと。

  • 冒頭のあたりは読むの面倒くさい…なんて思ってしまいましたが、西口さんと碧くんが言葉を交わすようになってから面白くて一気に読みました。年の差カップル好きとして少し残念だったのは、西口さんとは年齢が18歳離れているのに碧くんに若者っぽいところがあまり感じられないような気がしたところです。

  • まだ4作目が未読なのですがこれまでのこのシリーズの中でこのお話が一番好きです。
    速記ってすごいなあと。。

  • もう前後がどうだかわからないんだけど、アンフォー〜の西口の話。BLにしてはとても歳の差があるカップルだけど、上手く収まっていて、なんというか、西口はいい嫁を見つけたな…って感じ。おふくろの味的料理は、すごく同意できる(作るのが楽しい方面で)。
    BL小説なのでエロがもちろん入っているけど、2度めは無くても…よかった…のでは…というぐらいのテンション。

    BLの脇役好きとしては、西口・静・佐伯の歴戦の新聞社戦士の会話がよかった。Kindleだとこのシリーズは挿絵がないので、物語に集中できる。

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著者プロフィール

2007年作家デビュー。以後主にBL作品を執筆。「イエスかノーか半分か」シリーズは20年にアニメ映画化もされている。21年、一般文芸初の単行本『スモールワールズ』が直木賞候補、山田風太郎賞候補に。同書収録の短編「ピクニック」は日本推理作家協会賞短編部門候補になる。著書に『パラソルでパラシュート』『砂嵐に星屑』『光のとこにいてね』など。

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