- Amazon.co.jp ・電子書籍 (260ページ)
感想・レビュー・書評
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「ペンギンが電車に乗る」なんて、ゴリゴリのファンタジー小説かと思いきや、とても心が温まる素敵なお話でした。
死を受け入れることは辛いし、生きることも辛い。
だけど、生きていればきっと良いことがある。と思わせてくれます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表紙に惹かれてポチッと。アタリでした。
ペンギン鉄道と呼ばれるローカル線の、いちばん先っぽの駅にある遺失物保管所を訪れる、忘れ物をした人たちの4つの短編集。少しずつ繋がっている物語。
読む前に、ちょっとレビューを読んでしまいまして、「最後まで読むと謎が解ける」的なことが書いてあったんですよね。いったい、何がどうわかるんだろう!?あれがこうなのか?これがああなのか?いやいや、もっとファンタジーな世界だったりして!?とか、いろいろと考えを巡らせながら読みました。なるほど、そういうことか。想像していたのとは違ったけど、最後の話がいいお話で、読んで良かったなぁと。
続きもすでに出版されているようなので、読んでみよう。
ところで、この著者さんの他の作品はどんなのかな?って調べてみたら、小説だけではなくて、ゲームのシナリオなども書かれているようですね。テイルズシリーズとか!久しぶりにテイルズシリーズ、やりたくなっちゃったよ。 -
とある駅に集まる「なくしもの」と、それにまつわる人々の話。短編集。
キーパーソンは、駅員の赤髪の青年、守保。そして、彼が駅で「飼育」しているペンギン。
ペンギンは何故こんなところにいるのか、そして、守保青年は何者なのか。
読み進めていくうちに守保青年の謎が少しずつ明らかになっていく。
ペンギンが可愛くてほっこりして、そして少し切ない。だけど読後感は温かい一冊。
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大和北旅客鉄道波浜線遺失物保管所、通称なくしもの係。
なぜかペンギンが乗り降りしているため、この路線はペンギン鉄道と呼ばれている。
このペンギン鉄道で落し物をした人たちへの対応をするのは、なくしもの係で働く赤い髪の職員「守保」。
なくしものが届けられ、落とし主へ返却するときに守保が決まって言う言葉は、
「なくしものはお返ししますか? それとも、お預かりしておきますか?」
遺骨・小学生の頃にもらったラブレター・履歴書
それぞれをなくした人々のそれぞれの事情や、その後の彼らが新しい一歩を踏み出している様子が各章で綴られ、最終章のペンギンがいる理由や、守保の返却の時に確認する言葉の理由に繋がっていく。
最後は涙なくしては読めない。
病院の順番待ち中に読んでいて泣きそうになり、先生の顔がまともに見られなかった(汗) -
ペンギンが電車に乗ってあちらこちら移動するって所に、目を瞑ってください。駅員の髪が赤い所も。
いい話です。ちょっとうるっときます。ペンギンもかわいい。 -
駅に併設された「なくしもの係」の青年と、そこに住むペンギン。この2人をメインにして最終的には何かファンタジーなことが起こるのだろうと予想したものの、まったく違った。
全4章で、前3章が最後の1章につながる。本編は最後の章なのだと思う。なぜペンギンなのか。なぜ「なくしもの係」の青年が世話をしているのか。
やさしい読後感。
そしてペンギンがすごくかわいい。