神狩り (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 古き良きオーソドックスなSF作品(1974年公表)。大きな謎が読者をラストまで惹き付け飽きさせない。「未来からの挑戦」や「七瀬ふたたび」を見たときのワクワク感を思い出した(古い!)。

    神に挑む人類。神とは一体どのような存在なのか。「古代文字」にその謎が隠されているのだが、神に弄ばれ、真相にはギリギリたどり着けない。結局、「神」の謎が明かされないまま物語終了。

    主人公 島津圭助が機械翻訳の権威というのは、今でも通用しそうな設定だ。

    続編、読むっきゃないな。

  • 衝撃的であり驚異である。1974年に発表されたということも含めてなにもかも凄い。
    多くのフォロワーを生んだに違いない。

    『コミカライズ魂』にて言及があり、いつか読もうと考えていたことを思い出した。ハヤカワ文庫の巻末でよく目にしていたはずだが、よくも今まで読まずにいられたものだ。
    だが、それに理由がないわけではない。『機神兵団』という作品がある。秀逸なコミカライズ作品に魅せられ原作小説に至った。原作小説は終盤でわけわかめになり、非常に残念な思いを抱かされて山田正紀から撤退した過去がある。完全撤退。恩讐を忘れ得たならまた読むこともあろう、くらいの。

    SF作品は古びやすい。
    時事、特にその当時最先端の科学を当時の言葉で表現したりしていると、物語は古びていなかったとしても、雰囲気が古びる。センス・オブ・ワンダーを旨とする作品にとって、古びるということは致命的であろう。スペースオペラも同様である。ファンタジックでないほど古びる。
    この作品は、言葉の選択が秀逸である。すべてが時節の束縛から逃れられているわけではないが、2023年に読んでも古びていないと感じられる。

  • 昔、ある人に勧められたがようやく読んだよ。いいとこで終わっちゃったぞ! 

  • 古い作品なので、ところどころ時代を感じさせる面(言い回し、キャラ)はあるが、物語自体は面白く、最後まで飽きずに読めた。古代語や神の存在についての記述や、実際の歴史も織り交ぜた設定のおかげで世界観を受け入れやすかった。また、重要そうな人物も次々と死んでいくのが物語に緊迫感を生み、またそうした人物が都合よく生き返ったりしないのも好印象だった。
    全体としてダークで、仲間も敵も死んでいきながら主人公が追い詰められていくやや硬派なサイキックフィクション(そんなジャンルあるのか)という点で筒井康隆の「七瀬ふたたび」に通じるものがあると感じた。
    終わり方が唐突で続編があるらしいが…。

  • なんだか分かりずらい話だな。情報工学の天才学者の島津は古代文字と呼ばれている言語を連想コンピュータを使って翻訳しようと格闘していた。それは「神」に逆らうことになるとは知らずに。

  • 何か狂った人間の話しのように思える。

  • まさにSF。

  • 知人にSF成分が不足しているのでという理由で推薦してもらった。

    ちょっと期待値が高かったので、読了後はイマイチだったかなー。
    というか展開がすこし雑な感じだった。

    高野さんのジェノサイドを似たような視点を感じるところはあるのだけど、展開がやはり自分には馴染まなかった。

  • SFミステリ小説。謎の古代文字の解析に巻き込まれた天才的で異常にプライドの高い情報工学者が、その古代文字は〈神〉が描き出したものであることを突き止める。〈神〉はこの解読に関わった人間を妨害し、見えざる手によって次々と殺害していく。主人公である情報工学者は〈神〉が下す無慈悲な運命に抗おうとする…といった話。
    哲学、論理学要素があって楽しめました。

  • SF初心者でした。
    設定も面白く、古代文字解読からの神への挑戦という筋も良かったです。

    登場人物もそれなりに必然性を感じたのですが、彼らの効きが弱かった気がしました。

    そして、クライマックスをどこに置くかなのですが、そこが個人的に腹落ちしませんでした。

    しかし、1976年出版の古臭さは感じず、とても読み進めたい感が強いまま一気読みできました。

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著者プロフィール

1950年生まれ。74年『神狩り』でデビュー。『地球・精神分析記録』『宝石泥棒』などで星雲賞、『最後の敵』で日本SF大賞、『ミステリ・オペラ』で本格ミステリ大賞、日本推理作家協会賞を受賞。SF、本格ミステリ、時代小説など、多ジャンルで活躍。

「2023年 『山田正紀・超絶ミステリコレクション#7 神曲法廷』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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