東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない (PHP新書) [Kindle]
- PHP研究所 (2014年7月15日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (179ページ)
感想・レビュー・書評
-
ひたすら没頭できる趣味を仕事に。人生をゲームに捧げるプログラムゲーマーという生き方。ゲームと侮ることなかれ、勝負の世界は厳しい! 2014年刊行。
著者は格闘ゲームのプロ。子供の頃から格闘ゲームに夢中でほぼ無敵。一浪して東大に入り、4年の時は研究に没頭。順風満帆に見えたが院試で挫折、研究への情熱を失い、プロゲーマーの道へ進んだ変わり種。
食っていけるかどうかもわからない中で新しい道を開拓するって、やっぱ大変だよな。著者もしきりに書いているが、失敗しても悔いなし、情熱が全てに勝る、ということかな。著者の生き方、ちょっと羨ましくもある。
「東大を受験したことにしても、父親を喜ばせたい、父親に褒められたいという一心で、選んだもの」とのことだが、著者は良くも悪くも東大卒にこだわりすぎてる。自分は他人とは違うできる人間なんだ、という自意識のなせるわざかな。それが著者の力の源なのかもしれないが。
「元来僕という人間は、人から火を移してもらわなければ情熱を抱けない人間だった。誰か情熱をもった人がいないと、自分では燃えられない人間だったのだ」という言葉が印象に残った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
効率性や論理だけでも成果は挙げられる。
しかし、それだけではいつかは行き詰まる。
情熱を燃やしながら何かに挑戦する人は魅力的だ。
そして面白い。
-
ゲーム好きじゃなくても、すごく興味深く読める本。著者の自己分析がすごいな。こうやって自分の頭で考えられる人が伸びていくんだろうなと思う。
-
プライムにあったので読んでた。そこそこ面白かった
-
子供がゲームばかりしていると、不安になる。このままで良いのだろうか。かと言って、緊急自体宣言下に、一日中家の中にいて、これ以上の刺激的な遊びもない。大人がITガジェットを使うのに、子供は駄目か。既に時代が違うのだが、自らが幼少に刷り込まれた、ゲームは1時間!の賜物だ。理性ではなく、感覚的に嫌悪感を持つ。でも、実際の所、どうなのだろう。スポーツにのめり込みより、悪い?
著者は東大卒ながらプロゲーマーの道を選んだ稀有な存在。父にその道を相談した所、背中を押してくれたという話。本人は格闘ゲームだが、Eスポーツも含めたゲーム業界の可能性。そうだよな、と。囲碁や将棋、実際のスポーツにもファンがいて、競い合うプロを視聴する事でお金が動く。ゲームだって一緒だ。昔々、高橋名人なんて人もいた位に。
普段あまり触れない世界だからか、今さら格闘ゲームはしないのだが、興味を持って読める本。情熱が論理にすら勝る。名言だと思う。 -
珍しいバックグラウンドをもつ作者であるが、ゲームにかける情熱が感じ取られ面白かった。
-
面白かった。
率直な意見としてはときどさんには元々才能もあったし環境にも恵まれていたと思う。全ての人がああなれるかというとそうではなくて、でも本書を通じて彼の情熱に存分に触れる事ができて、それがこう自分にも火を灯してくれたような気がした。 -
お勧めです。
プロフィールからすると、非常に合理的で、無駄のない人生を進めているように想像したが、全く逆だった。同じ過ちによる失敗、挫折、もがきながら、苦しみの中で次の手を考える。スーパーマンかと思ったら、なんだ、俺らといっしょやん。
苦しみの中で著者が得た言葉。『理論もロジックも、情熱が無ければ、何も成し遂げられない。』 -
チョケてんなぁ。友達にはならないタイプだな。
読み終わってそう思った。
為人も情熱や絶望や、歓喜も伝わってきた。
悪い奴じゃないし、世界一になったことのある人間には憧れる。
世界一になるというのは並並ならぬ「のめり込み」が必要だ。本の中では情熱と呼ばれていたと思うけど、この「のめり込み」を大抵すごい奴らは経験してるよね。ときどの場合は、ゲームと研究で。
途中、ウメハラへの気持ちを表現し過ぎてて、ウメハラやっぱり凄えな。ってなる。そんな本。 -
東大卒プロ格闘ゲーマーの肩書きはハタから見ると順風満帆だけど、彼には彼の地獄があったんだなあ。大学院や研究での挫折のくだりは非常に興味深かった。
理論よりも情熱が大切、のウメハライズムをここでも確認できた。 -
最近、eスポーツ、特に格闘ゲームのシーンに興味があって、Evoとかの動画を観たりしてる。
で、数年前のEvoの決勝。ときどvsPunkがメチャメチャ面白かったので、「ときど」という人に興味があって読んでみた。
強いけど面白くない。
そういう評価だった時期があっとことを知らなかった。僕が観た試合は面白かったから。
確かに紹介されてるエピソードは、やっぱり空気が読めなかったり、あるいは融通の効かないキャラクターが見えてくる。
そして、そんな彼の成長が面白い。
サブタイトルにもあるが、論理を情熱が凌駕した結果、今に至ったという感じ。
面白かった。 -
YouTubeでゲーム実況見るのが好きな小学6年生の息子用にどうかと思って再読。小学生には易しい本じゃないけど、分かりやすいとは思うし、何事にも情熱をもって取り組んで欲しいからいいかも。ゲームばっかりしててもいいじゃん!と、おかしな方向にさえ行かないでくれればと思いつつ、僕が結構ゲーム好きでゲームばっかりやってるように見えてしまっているから説得力がなぁw 今やYouTuberが人気の職業の一つだし、そんな世界もあるんだということを知って欲しいだけなんだけど。
-
"プロゲーマー"を心のどこかで侮っていたように思う。
彼らも一流のアスリートと同様に、熱いモノを持ってゲームに向き合っていることが伝わってきた。 -
同い年のプロゲーマー
頑張って欲しいです。応援してます -
文章から、著者の情熱が伝わってくる素晴らしい1冊。東大を卒業した人が、論理より情熱だと言っているところに、この本の面白さがあります。
著者を突き動かしたものは情熱。しかし、著者を動かしてしまうその情熱は、周りの人たちがいたからこそ。周りの人への感謝を述べながら、自分がどうしてそのような行動を取ったのかという分析は、ときどのゲームスタイルに通ずるものがあった。
それにしても、著者の情熱に火がついたときの取り組み方には、言葉を失うものがある。ゲームの練習は1日8時間。東大を目指すためにした勉強も1日8時間。大学院生時代に没頭した研究も、1日のほとんどの時間を費やした。情熱を持ったものには、これでもかと没頭する著者。これぐらいやって当然なのだろう。夢や目標だと語る人は多いが、これほどの時間を注ぎ込むことができているだろうか。口を動かして格好をつけている暇があったら、とにかく没頭するしかないのだ。
この本が教えてくれたのは、情熱を持ったことに、とにかく没頭すること。そこまで没頭して初めて未来を変えることができるのだろう。