坂道のソラ【SS付電子限定版】【イラスト入り】 (ダリア文庫e) [Kindle]

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  • ダリア文庫e
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  • アニマルパークシリーズ1作目。順番がわかりにくいので、備忘のために記録します。1.坂道のソラ 2.窓辺のヒナタ 3.氷泥のユキ 4.月夕のヨル 5.晴明のソラ。
    坂道のソラの主人公である一吹と賢司さんは『春と秋の空の色 Complete Book2にも出てきます(こちらは出版順でいくと窓辺のヒナタの次にあたります)。1〜4はそれぞれ単体でも楽しめると思いますが、相互に少しずつ繋がりがあるので、順に読む方がアニマルパークシリーズの醍醐味を味わえると思います。
    どのカップルも歳の差、受けの性嗜好に対する苦悩、初恋、家族との繋がり、人生、人との縁による救済なんかがテーマになります。大人と子供の精一杯の恋が実っていく様を読むことができる珠玉の名シリーズだと思っています。

    本作『坂道のソラ』は通学時のバスで出会った高校生とIT企業副社長のお話。高校生に手を出す30代はあかん!という主義でしたが、賢司さんがずっと与えたかったものを、心から欲していたのが一吹なので、それでお前が幸せになれるなら仕方ない…。と母のような気持ちで賢司を許している、わけのわからない自分がいました。
    リアルでの関係の深まりが、SNSを通じて加速し、SNSだからこそ、リアルでは言えない言葉を言えたり、言わないことを言ってしまったり、見たくないものを見てしまったりする一吹。SNSはコミュニケーションを複雑化させ、時に残酷で、時に優しいツールなのだと感じました。
    そんな中でも、一吹と賢司さんがきちんとお互いに言葉を尽くしてちゃんと想いを伝え合えるふたりで良かった。
    一吹と賢司さん、それぞれの成長の物語です。丁寧に進めていく恋愛をご所望の方にオススメします。

  • すごく澄んだ冬の空気みたいな本でした。yoco先生のイラストもお話の雰囲気とぴったり。朝丘先生の本を泣かずに読める日は来るんだろうか。。。

  • 朝丘戻の、真面目で誠実で精神が精練な子どもと、大人の組み合わせ。すごくよかった。
    攻めに相対するときは敬語で、そのような感じなのに、クラスメイトと相対するときは、年相応の喋り方をする受に「自分の知らない彼」を感じた。
    今作はSNSがキーワード。恋愛ものにSNSやスマホが出てくると成立しないと言われているけど、きちんと成立していた。SNSがあるからすれ違うこともある。

    しかし高校生と30超えた大人。萌える組み合わせだけど、攻めがすごくサラッとしていたのが悔しくて、攻め視点のSSを入れてほしかった。
    いろんなキャラクターがそれぞれよくて、受けの視点に終始してた本編しかないのが、とても惜しく、悔しい作品である。

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