第三の嘘 [Kindle]

制作 : 堀茂樹 
  • 早川書房
4.08
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本棚登録 : 49
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (148ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 『悪童日記』でガツンと衝撃受けて、急いで『ふたりの嘘』読んだら「えっ?」ってなったので、『第三の嘘』まで一気に読んでしまいました。面白いよと人には勧めることはできませんが、うまく言葉にできない魅力がある三部作でした。

  • 悪童三部作のなかではやや複雑な構成になっている。これはアゴダ女史自身の意識の流れを忠実に再現したものなのだろうか。すでに主人公たるクラウス(達)はかつてのような凶暴性はなくなっているが、その分周囲の人々の冷酷さや絶望感がことさら強調されているようにも読める。これがまさに女史が表現しようとした戦争の本質なのだろうか。

  • 続けて悪童日記から三冊読んだ。

    第一の嘘が悪童日記で、第二の嘘がふたりの証拠だとすると、第三の嘘はまさに第三の嘘、この話となるはずである。
    第三の嘘は最後の種明かしであるようで、真実が語られているのではないはず、として考える。
    第三の嘘の中間地点でリュカ(頭文字がCのクラウスを名乗っていた方)がクラウス(Kの方)に会ったときに、リュカが書いていたものをクラウスに渡していて、リュカはクラウスに一章書き加えて終わらせるように言っている。
    私はまず、クラウスが上手くまとめ上げただけで、後半全てが作り話なのではないかと思った。後半はクラウスの苦労が描かれたいたが、本当はクラウスは誰が見ても幸運な人なのかもしれない。そう考えていると、そもそもリュカもリュカで悪童日記、ふたりの証拠、第三の嘘の前半を創作で書いただけで、誰が見ても幸運な人なのかもしれないと思った。第三の嘘でふたりが入れ替わるところで、クラウスに書いていたものを渡してからのリュカの描写が第1章の最後にあり、それをリュカが書いてから渡していたとすると、奇妙である。(そこもクラウスが書き加えているのかもしれないが)そこまで考えたところで、そもそもリュカもクラウスもいなくて別の1人の人物が書いた物語なのでかというところに考えが至った。
    考えが至ったもどうもこうもない。
    そもそもアゴタ・クリストフさんが書いた創作物なのだから。
    結局、何が嘘なのか私にはわからなかった。
    タイトルについて考える中で、物語の主人公が消えてしまうというハプニングでなんじゃそりゃとなった。
    破綻しました。

    最初から嘘をつきます!と宣言されている中で読んだようなものだったので、嘘を探しながら読みました。話の中でも出てきているように、本当のことを書くのは辛すぎるから、嘘を交えて書く、クリストフさんの経験を元に“作られた(嘘の)”物語なのかというところに私の考えは落ち着きました。リュカやクラウスの真実が気になってどんどんと引き込まれていく本でした。

  • 過去の既読本 実物なし

  • A05-06

  • 一気に読んでしまった。
    感想は人それぞれで分かれそうだけど、個人的にはもう一回「悪童日記」を読みたくなるような一冊だった。

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著者プロフィール

1935年オーストリアとの国境に近い、ハンガリーの村に生まれる。1956年ハンガリー動乱の折、乳飲み子を抱いて夫と共に祖国を脱出、難民としてスイスに亡命する。スイスのヌーシャテル州(フランス語圏)に定住し、時計工場で働きながらフランス語を習得する。みずから持ち込んだ原稿がパリの大手出版社スイユで歓迎され、1986年『悪童日記』でデビュー。意外性のある独創的な傑作だと一躍脚光を浴び、40以上の言語に訳されて世界的大ベストセラーとなった。つづく『ふたりの証拠』『第三の嘘』で三部作を完結させる。作品は他に『昨日』、戯曲集『怪物』『伝染病』『どちらでもいい』など。2011年没。

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第三の嘘 (ハヤカワepi文庫) 文庫 第三の嘘 (ハヤカワepi文庫) アゴタ・クリストフ

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