夜と霧 ドイツ強制収容所の体験記録 [Kindle]

  • みすず書房
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感想・レビュー・書評

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  • わかりやすく絶望的状況に置かれた人間の陥る心理や行動を知ることができる。

    「待っている人がいる」
    「実現を待たれている何かがある」

    自分がしたい、したくない、という主観の世界ではなく、未来への希望を抱き続ける技術として使える。

    上の二つが自分がやらないといけないと強く認識することで、絶望せずに生きれるよ。という内容の本でした。


    アウシュビッツでの環境と、現代のリアルの環境が、似ている!と思える人にとっては、切り開くヒントがここにあり勇気つけられます。

  • 人生観とか読書の幅がどかーんと開けて、今まで自分が書いてきた浅さにずどーんと打ちのめされました。愛とか正義とか人間の尊厳とか、言葉だけ知っていて具体的なイメージがわかない概念にしっかり例をくれる本です。

  • つらい記述が続いてなかなか読み進められなかった。ようやく読了。非人道的な扱いを受けざるを得ない不条理な日々の中で生きる希望を失わなかったこと、何よりつらい体験を後世に伝えるために本書を出版したことに感動した。

  • 第二次世界大戦時のドイツ強制収容所に収監された心理学者の体験記。想像を絶する、たぶん想像することが出来ない収容所内の強制労働下における著者の心理的描写を綴った作品。これ以上ない苛烈な環境でどのように人の心理が動くのか克明に記録されている。もし自分が同じ状況下なら、どうなったであろうかと考えると恐ろしいという気持ちと、死を選ぶであろうという結論になる。
    死に直面した状況下というの過酷な状況ではないが、「希望を絶たれる」という状況下においては同じような心理状態、推移が発生するのではと思う。

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著者プロフィール

1905-1997。ウィーンに生れる。ウィーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウィーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴセラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月歿。著書『夜と霧』『死と愛』『時代精神の病理学』『精神医学的人間像』『識られざる神』『神経症』(以上、邦訳、みすず書房)『それでも人生にイエスと言う』『宿命を超えて、自己を超えて』『フランクル回想録』『〈生きる意味〉を求めて』『制約されざる人間』『意味への意志』『人間とは何か――実存的精神療法』(以上、邦訳、春秋社。なお『人間とは何か』は、『死と愛』原書第11版に基づいた邦訳)。

「2019年 『死と愛 新版 ロゴセラピー入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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