ジャージー・ボーイズ ブルーレイ&DVDセット (初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
- ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4548967148831
感想・レビュー・書評
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フォーシーズンズの伝記ミュージカル映画。
クリントイーストウッドの職人芸的なしっかりとした安定した作品。
元々がトニー賞も受賞しているミュージカルなので、ある程度原作のミュージカルの良さも損なわないように、丁寧に映画化しているのだろう。
最初の方の協会での歌の、コーラスの生まれるシーン、バンドにボブ・ゴーディオが加わる場面の彼の作曲した譜面を見ながら歌を重ね、楽器を重ねていくことで生まれるマジック。これらのシーンの演出がベタだけど、過剰でもなく、スマートにそれでいてわくわくするような絶妙な描写で、流石。
それぞれのメンバーがカメラに向かって話かけるシーンがでてくるのが、独特で面白いと思いましたが、これはミュージカル版からメンバー毎の視点による羅生門的な差を演出しているとのこと。なるほど。
映画や演劇の人称表現ってどういう歴史があるんでしょうね。1人称の表現はしずらいのではないか。
カメラが客観的な視点に立っているような気がするので、基本的に放っておけば3人称での描画になるんでしょうが、そこを独白を挟んでみたり、手持ちカメラで臨場感だしたりして工夫するものなのかな。
TVの収録シーンなどでも俯瞰ショットで撮ってみたり、バックからのシーンをいれてみたり、偉大なスターというよりは、業界に踊らされている、等身大の人間たちという表現を狙っているのかなというシーンがあった。
偉大な音楽家、スターとしてたたえるというよりは、等身大の人間として、様々な悩みや、メンバー間の愛憎、金銭問題を含めて描きだす(ある意味バンドものの王道ですが)。
最後にはメンバーも集結し、きちんと人生を振り返れるという、安心して見れる映画でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歌声と才能、そしてハーモニーだけを武器にスターダムへとのし上がったフォーシーズンズだったが・・・。
全編歌とダンスのような今までのミュージカル映画とは少し違っていて、歌が自然な感じに少し入る程度なのがよりドラマチックに
仕上がっていた。
イーストウッドらしいダークな雰囲気が絶妙!!
栄光の裏側にあった「挫折」という濃い影。
家族、仲間...それでも歌い続けた「フォーシーズンズ」という名の4人!!
凄く良かった!! -
映画館
フォーシーズンズの伝記映画。バンド結成からオリジナルメンバーの解散までを描く。ヴァリーの特徴的なファルセット(映画再現度高し)に合わさる3人のハーモニーが美しい。完璧なハーモニーと、緻密に計算されたカメラワーク、セリフ回し。
綿密な映画で素晴らしいけれど、私のような素人にまでそういう綿密さが初見で伝わってしまうのは、ちょっとやりすぎかなと思った。肩肘張ってしまう。あとね、イーストウッドの映画にはやっぱりイーストウッドが主役で出て欲しいのよ!!! -
ニュージャージー州の貧しい地区に生まれたフランキー・ヴァリ(ジョン・ロイド・ヤング)、ボブ・ゴーディオ(エリック・バーゲン)、ニック・マッシ(マイケル・ロメンダ)、トミー・デヴィート(ビンセント・ピアッツァ)。希望のない町に生まれた4人は、自分たちの音楽だけで夢のような成功をつかみ取る。
彼らはザ・フォー・シーズンズとして、『シェリー』、『恋はヤセがまん』、『恋のハリキリ・ボーイ』、『悲しき朝焼け』、『悲しきラグ・ドール』、『バイ・バイ・ベイビー』、『愛はまぼろし』、『君の瞳に恋してる』といった数々の名曲をヒットさせ、音楽界に不滅の伝説を打ち立てていく。
しかし、そのまばゆいばかりの栄光ゆえに、裏切りと挫折、別離、家族との軋轢といった不幸が彼らを襲う……。
地元から出て成功するためにがむしゃらなザ・フォーシーズンズの友情と葛藤と裏切りを、「シェリー」「君の瞳に恋してる」などヒット曲を絡めて描いたミュージカル映画です。ギャングとの絡みや小さな嫉妬など、きれいごとなしで、描いています。ギャラの分配や主導権争い、性格の不一致による仲違いは、日本でも変わりませんね
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TVを見てたら日本でやるミュージカルの出演者がメドレーを歌ってる番組に出くわして、この世界は知らなかった~みたいな気持ちになりDVDを持っていたことに気づいてようやく鑑賞できたという感じ。何かその作品に出会うタイミングってあるんだなと思う。
荒んだ地域から這い上がるために歌っていくストーリーだけど、何だかんだで夢をかなえるために奔走してる時代が1番輝いている。絶頂になるとメンバーとの不和やお金のトラブルで坂道を下っていく。でも彼らは歌い続けたし、歌の素晴らしさは色褪せないものだと思った。 -
一期一会で知り合った方に教えてもらった。君の瞳に恋してる、で有名なのはボーイズタウンギャングのほうだけど、その原曲が生まれるまでのストーリー。
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60年代の超人気バンド、フォー・シーズンズの活動を追ったミュージカルを映画化。
話としては借金や浮気などよく見る話が多くそれほど目を引かない。まぁ事実だからしょうがないか。
フォーシーズンズって誰?と思う人も歌を聞けば「ああ!あの曲か」となる。ミュージカル・パートは本当みんな歌がうまい。
とにかく音楽シーンが華があって歌が良くて印象に残る。 -
フォーシーズンズのことよく分からないのでいまいち入っていけなかった。私の隣でおじさんは泣いてた。一定の年齢以上の観客のノスタルジーに訴えかける作品なんだろうな~
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この手の作品だとなんだか暑苦しくなりがちなのに、なんというかとてもクールな目線でむしろ淡白。そこがとってもとっても良かった。なんか安心した。なんなんだろう?これ。
音楽がいいのはもちろんなんだけど、音楽で泣かそうとしてたりとかそういうんじゃなくて、むしろそこに頼ってないからかもしれないな。 -
「過去を抱いて歌い続ける」
フォー・シーズンズ、
この映画を見るまで知らなかった。
ギャングまがいだったメンバーたちが、
歌声で成功していく話し。
でも、
成功にはやはり家族や精神の犠牲が伴う。
少しずつ膨らんでいくメンバー間の不和、
そして解散。
様々な苦難を受けながらも、
歌い続けるフランキーが印象的。
成功を望んでいたはずなのに、
成功することで手からこぼれ落ちてしまうもの。
なんだかとても切ない気持ちになった。
ジャケットで表現されている、
青年のころに街灯の下でみんなで音合わせをしているシーン。そして、このときが
いちばん幸せだったと語るリードボーカルのフランキー。
その言葉のあとに映し出される
最後の大団円はとても気持ちよく、
過去の輝かしい時間を懐かしむメンバーの心情を
勝手に想像して泣けてきた。
(メイキングの内容もとてもよかった)