現代アラブの社会思想 終末論とイスラーム主義 (講談社現代新書) [Kindle]

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  • 実際に読んだのは紙の講談社現代新書版(2002刊)。
    911を受けて、このような事件を起こすことが十分想定内というアラブ世界の社会思想状況についての論述。気鋭のアラブ・イスラーム研究者である著者はこのときまだ20代で、アジ研で働き始めて間もなく、初めての単著ということでか、「はじめに」は気負った書きぶりだが、第1部は第三次中東戦争敗戦後のアラブ社会思想を手堅く論述して、イスラーム主義が一部の原理主義者だけでなく社会に幅広く、しかも基底の部分に浸透するに至った経緯が説得力をもって示され、門外漢の私は蒙が開かれた気分。第2部はアラブ社会で大量に出版されている終末論の本を論じている。教典類の記述を現実社会に当てはめるようなのはまだしも、UFO・宇宙人・バミューダトライアングル(!)まで絡めるようなトンデモ本まで、ホントにネタではなくマトモに取り上げられているのだろうか。日本でも、出版状況だけみると、実際より多くの日本人が相当トンデモな思想を持っていることになりかねないような気もするが(著者はそれほど長くアラブ諸国に滞在した経歴はない)。
    非アラブ社会との情報→世界認識の狭窄は、ネットで解消されないのだろうか? 日本でもネットが発達してから排外主義が先鋭化していたりもするから、あちこちからたくさんの情報を入手できるということが、視野を広げることには必ずしもならないのだろうけど。

  • 中東やアラブの情報自体の流通が少ないので、貴重な本。

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